Add 機械の息子 (角川スニーカー文庫)

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著者 : 仁木健
制作 : 椋本 夏夜 
  • 角川書店 (2006年1月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044295080

Add 機械の息子 (角川スニーカー文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 古本屋の安売りコーナーで椋本夏夜先生の絵に惹かれて読んでみました。
    アマゾンのレビューなどではすこぶる評判が悪い作品「Add」の短編集。
    今までほぼ例にもれず「短編集はシリーズで1番面白い!」という前例が
    あったのですが、今回も例にもれず。

    見た目は普通の(いや普通でないか…見た目も)の男の子と、
    無表情でロリータチックな美少女。
    書き手や描き手の描かれ方次第では大嫌いになりかねない設定です。
    が、今回といい、桜庭一樹先生の「GOSICK」(続きが出る日は来るのか(T_T)
    といい、当たりでしたハイ。

    むしろ素朴なお兄ちゃんと大人しいのに容赦のない子って感じで。
    …てどうも今回の2人は見た目と実年齢は違うようですが;;

    話のほうは前にお気に入りだった「第61魔法分隊」っぽいです。
    「Add」の長編のほうは「設定に物語が押しつぶされてる感じ」
    て感じられた方が少なくない感じですが、そのあたりまで似てる(おい)。
    まぁ主人公コウ君の
    「自分のせいで死なせた妹のために自分は苦痛を味わう」
    「自分が苦しんで死ぬのが妹の望み」
    なんて考えはそこへ至る経緯がどうであれ嫌いですが…
    相手がどんな人物で、どんな思いで死んでいったにせよ、
    本人が勝手に思ってるだけではそれは自己満足だから。

    でも、その「自己満足」で彼が立っていられるのを周りの人間は
    知っているから、あえて彼をそうさせてやっているという感じですね。
    また、コウ君は特殊な状況・状態にあっても多感な14歳の少年。
    1番感情の起伏があるとも言える歳頃ですね。

    特に面白かったのはこの作品の肝とも言える「無機人」とその存在に対する
    人間の考え方。
    特にアマバラ=ミナさんとマキムラ=シンさんの姉弟素敵すぎです…
    ミナさんはレギュラーと知った上で読んだのですが、シンさんは最初
    短編のゲストかと思ったので、あまりの素敵さにビビりました(笑)。
    奇跡の力を持つからこそ、本来の人間の力を信じ、本来の人間の力を引き出す。
    また逆に人間の力の恐ろしさも思い知らせる。
    彼の口にした
    「回復魔法の使い手はやっぱり清楚可憐な聖女タイプと思ってるクチか?
    優しくて、芯は強くても、やっぱり誰も傷つけられない優しい心の持ち主
    とか思ってたか?」
    は痛いトコを突かれてる感じ…どこかで見たよな「コレ」…

    私はこういう価値観「優しさ」でなく一種の
    「ふてぶてしさでありたくましさ」と思って好きなんですけどね。
    言うなれば傷つけるのを嫌うのは「普通」であることを望むのに
    近いと思うんですが、それは実は難しいことで、
    だけど「望んで悪いか!」と言っていいものでしょう。

    今回このシンさんの出てきた話の主人公「カレル」の子供時代しか
    見れなかったので、他のものも読んでみたいところです。
    長編では表紙にもいるのでレギュラーっぽい。

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Add 機械の息子 (角川スニーカー文庫)の作品紹介

コウとアイの元に"無機人"と駆け落ちした娘を追跡してくれと依頼が舞い込んだ。恋人同士のフリでぎこちなく潜入調査を始めた二人は!?-防衛庁の非公式部隊"外数員"として命を懸ける相棒同士であり、中学の同級生でもあるコウたちがアルバイト感覚で立ち向かう事件には"世界の終末の果て"が軋む音が聞こえる…。その他、カレルやコウの子ども時代を描く番外篇も収録した、大人気メタルコーティッド・ゴシック短篇集。

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