- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044341022
感想・レビュー・書評
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「月の光でひそやかに読みたい本もある」ということで、やはりJUNEなのではないかと思い、読み返そうとしている。須和雪里は本当に特別な作家だ。初期JUNEらしい青さは今読むと目につくが、『サミア』にも収録されている「いつか地球が海になる日」はボーイズラブのある種の成分が凝固している傑作。機能不全家族と失われた母性への憧憬、そしてそれを充足させてくれる攻めの無償かつ限りのない愛というのは、どんなにたくさんボーイズラブ小説が刊行されようとも、パターンを変えてこの世界に無限に立ち現れる幽霊だからね。
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予想に反してポップというか、おちゃらけていた。いかにもJUNE~ってかんじの、ほの暗いのを期待していたのだが。四編とも主人公ノンケだし、これちゃんと最後BLになるのか!? これBL本だよね!?って何度も不安になってしまった。 最終的にはBLだったが、なんとなく消化不良…。ワタシ的にはあまりはまらなかったが、明るい口調で楽しいのが好きな方なら楽しめると思う。
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ホラーに、友情ものなど、
短編集。
悲しい過去があるのに、
どこかカラッと明るい文体で
さくさく読める
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小説
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初期JUNE作品の中では逸品なのではないかなと思います
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「いつか世界が海になる日」は反則なぐらいすごい短篇だと思う。思春期のとげはよわむしのあらわれ。
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『俺たちの崩壊』が好きでした。
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たしか小説JUNEで読んだのが印象的でその後短編集として発売されたものを購入したんだと記憶しています。雑誌掲載時と文庫の絵師さんが変わっていたのが当時気になったんですが、けっこうそういうのってあるんですね。内容はというと近親相姦等々けっこうテーマ的には重いものがありました。ですが文体が明るかった(というか主人公が能天気だったり)気もするので全体的には救いのあるお話が多かったように思います。しかしこれを読んだ当時はまだ中学生だか高校生だかだったんでけっこう衝撃を受けました。★再読しました★「いつか地球が海になる日」笑えて泣ける話で良かったです。あと少年3人の友情(?)の行方を描いた「俺たちの崩壊」もかなり好みでした。昔の作品と思ってたけどかなり読ませる一冊でした。
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暗い。JUNEというかんじで好き。
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可愛い感じの中に、辛さも入ってる。「いつか世界が海になる日」もお勧めだけど自分は「テリトリー」が結構好き。これの4次元と幽霊の定義が読んでいて面白かった。