恋は上手にあどけなく (角川ルビー文庫)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044468132

作品紹介・あらすじ

二十歳の誕生日を迎え、恋人となった志澤知靖と甘い日々を送る一之宮藍。だが祖父・清嵐の絵に長年固執し、また志澤と藍の関係を知る美術商・福田から脅迫めいた電話を受け、激しく動揺する。そのうえ、いわれのない贋作売買の容疑で志澤は警察に身柄を拘束されてしまい、なすすべもなく追いつめられていく藍に、福田は志澤の無事と引き替えにその身を差し出せと執拗に迫り-!?大人気『白鷺シリーズ』完結編。

感想・レビュー・書評

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  • 面白いシリーズで読みごたえのある分厚さと作品でした。
    ただ、前に読んだ作品との間がありすぎて記憶をたどるのに苦労しました。
    でもまぁ、私の中で福田という捻くれた愛情の方は好きで、彼を中心としたお話は読んでみたかったです。
    福田も相当なひねくれ者だとは思うのですが、衛もなかなかな奴だったのでは…と思ってしまいました。

  • 「キスは大事にさりげなく」の「白鷺シリーズ」の完結編。

     最初は何もわからなくて、ピュアなだけが売り物だったように思われた藍は、実はとんでもなく芯の強いものを持っていて、志澤さんのピンチにその藍らしさを失わない、けれど、それでいて苛烈な一面が前面に出てました。

     なんというか、感動する。
     物語自体にも感動するけれど、藍の性格自体に一番感動しました。
     私と同じ人間の中から、こんなにキレイなものが出てくるんだ……って思ったら、すごいなあ……ってただただ感動する。

     物語を作ることってとっても簡単なようで難しくて、結局は自分の経験したこととか、自分の経験から想像したことしかからしか生まれないと思うんですけど。
     そしたら、この作者さんの一部にはこういう部分が確かにあって、そういう部分がきちんと凝縮されて、人という形を持って出てきたことが、とにかくすごい!! って素直に感じました。

     世の中には悪意はいっぱいあるし、悪意には正義で対抗することもできるけれど、そうではなくて、心で対決しようとした藍は本当にすごいと思いました。
     私もこういう強さが欲しいなあ……と思ったんですけど、もう充分にひねくれてしまってるので(笑)、まっすぐさでこけちゃうなあ……と。

     でも、気持ちだけでは負けずにいたい。
     小説のジャンルとしてはBLなんですが、それ以上に、キレイなキラキラしたものを与えてもらったようで、どうもありがとうございました。

     BLにだって、普通の小説を超える作品が時々眠っていることがあるから。
     それはすっごい宝物だと思ってる。
     それだからこそ、BLを読むのはやめられないです。

  • あ~もう、甘いわね! でもあの世間知らずだった藍が志澤の愛によってここまで強くなったのがいいですね。 やっぱり何事も愛にはかなわないんだ!

  • まぁ、ハッピーエンドなわけだけれど。
    なにか釈然としないというか、、、あれだけキモチワルイチ●カス画商がなぁ・・・・なんとも後味悪いんだもんな。

  • 白鷺シリーズ第3弾

    2作目と一緒に購入しました。文章の美しさとサスペンス要素の入ったストーリーと主役カップルのお互いを思いやる気持ちが綺麗で切ないのにHはすごくエロい内容というのがすべてツボりました。

  • 白鷺シリーズ3作目。
    とりあえずこれで藍と福田のいざこざには決着がつきます。
    好きな作品です。泣きました。

  • 『キスは大事にさりげなく』
    『夢はきれいにしどけなく』
    ⇒『恋は上手にあどけなく』(完結編)

    <短編集>
    『蜜は夜よりかぎりなく』

    <スピンオフ>
    『平行線上のモラトリアム』
    『垂直線上のストイシズム』

  • キスは大事にさりげなく の第三弾完結編。

    少しずつ成長していく藍を取り巻く世界も徐々に広がって、それと同時に妄執している福田の魔の手が伸びていて。
    柔らかな印象の藍の本当の芯の強さがでている内容でした。父・衛のそれなりに少し分かり、志澤との仲も実を結んだようで良かったと思います。弥刀の恋愛はどうだったのだろう、、、朋樹と何とかなるはずだよね?と期待。スピンオフで読みたい。

  • 白鷺シリーズ3
    やっぱり、福田さんイヤァ!!この人のせいで★5がつけられない。出てくるだけで、いやな気分になる。架空の人物をここまで嫌いになったの、はじめて。
    なんで、藍パパは、こんな男が良かったんだろ?

  • 志澤×藍の連作2弾。二人に嵌るきっかけになりました。背景にある芸術世界にとても惹かれて、人間臭さもあり、登場人物の係わり合いも色濃く表現されていてとても奥の深い作品だと思います。
    藍の成長ぶりがしっかりと見れ、そして愛し愛され、の精神をしっかりと描いているところにどんどんとはまってしまいました。
    オリジナルBLでこんなにはまったことはなかったので、とても思い入れの深い小説です。

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著者プロフィール

小説家。3月16日生まれ、九州出身。
1998年、『楽園の雫』でデビュー。
ブルーサウンドシリーズ」や「白鷺シリーズ」「グリーン・レヴェリーシリーズ」など、多くのシリーズ作品を生み出したほか、漫画原案なども手掛ける。代表作として『トオチカ』など。

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