垂直線上のストイシズム (角川ルビー文庫 83-22)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044468224

作品紹介・あらすじ

「まあ、やってもいいくらいには、あんたのこと好きなんじゃねえの?」そんな言葉でそばにいることを許す十四歳年下の男・佐倉朋樹に、新進気鋭の映画監督・弥刀紀章は翻弄される。恋人とも言い難い曖昧な関係の中、弥刀の前に過去の恋の相手でもある志澤靖那が現れる。佐倉との関係に、わざと歪みを作りだそうとでもするかのように振る舞う靖那に弥刀は…!?崎谷はるひが贈る大人気シリーズ待望の第2弾登場。

感想・レビュー・書評

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  •  白鷺シリーズ、スピンオフ2作目です。

     うまくいったようなうまくいかなかったような微妙な距離感の弥刀紀章と佐倉朋樹。
     紀章が新作の追い込みになり、朋樹も警察官になるために寮生活へと入り、すれ違いの二人。
     そんな中、紀章の前にかつての恋人、志澤靖那が現れる。何のかんのと、紀章に干渉してくる靖那に煩わされるけれども、以前より心が揺れない自分に気がつく。
     けれど、靖那に図られて、薬を飲まされ、あられもない姿にされたところで朋樹が紀章の家にやってくる。
     その時の朋樹の反応にショックを受けた紀章は、朋樹に「帰ってほしい」と伝える。
     どうしても自分の温度になってくれない朋樹にじれた紀章だったが……

     という話でした。
     大人が子供で、子供が大人なお話の続きです。
     朋樹に焦れる紀章と、何も言わない朋樹の弱さが最後には見える話。
     完璧に見えた朋樹だったけれど、朋樹には朋樹の事情が実はあって、朋樹だって完璧ではないのがとても切なくて苦しい。

     朋樹の完璧さが崩れて、切なさが見えた分、何だか人間に近くなった気がします。でもその分だけ、普通の話に近づいてしまった気がして残念かなあ。
     ここからもう一踏ん張りかなあ、と思っていて。
     ここはまだ二人にとっての通過点……最後の総まとめな話がすごく楽しみです。

  • 次の一冊を読んでからのこの一冊。
    なんとなく予想はついてはいたのですが、弥刀の過去よりも朋樹の過去の方が驚きました。
    なかなか現実をわかっていたので凄い一面があったのかと思ったのですが、その一面がさらった描かれていたのでちょっと残念。
    警察学校での先輩とのシーンも読みたかったですし、母親の過去のお話も読んでみたかったです。
    もっとページを増やしての一冊…読みたいです。

  • 年上攻め10歳以上

  • 白鷺シリーズ第5弾

  • 白鷺シリーズ5作目、スピンオフ作。

  • 『キスは大事にさりげなく』
    『夢はきれいにしどけなく』
    『恋は上手にあどけなく』(完結編)

    <短編集>
    『蜜は夜よりかぎりなく』

    <スピンオフ>
    『平行線上のモラトリアム』
    ⇒『垂直線上のストイシズム』

  • 白鷺シリーズのスピンオフ、第二弾。「まあ、やってもいいくらいには、あんたのこと好きなんじゃねえの?」そんな言葉でそばにいることを許す十四歳年下の男・佐倉朋樹に、新進気鋭の映画監督・弥刀紀章は翻弄される。恋人とも言い難い曖昧な関係の中、弥刀の前に過去の恋の相手でもある志澤靖那が現れる。佐倉との関係に、わざと歪みを作りだそうとでもするかのように振る舞う靖那に弥刀は...!?

    靖那との因縁がやっときれて弥刀もずいぶん楽になれたと思う。朋樹もやはり難しいトラウマを抱えて生きてきていたけど、弥刀の映画を観たあとに変わったので、今後の二人を応援したい。
    白鷺シリーズの何年か後の甘々な4人を見たいけれど、作者はそういうのは書かないのだろうな…。

  • すきだ。もうなにからなにまですき。

  • 白鷺シリーズ・スピンオフ2
    朋樹、ただの男前じゃなかったのね。そうなるだけの過去が・・・。
    弥刀さん、お人柄か、年の功か、一人でもちゃんと立っている朋樹を、それでも、包んであげようと・・・。さすが大人です。
    いままでだと、朋樹にすがっている様にしか感じられなかったけれど。
    朋樹のこれからの成長に超期待!!の一言に尽きる読後感です。

  • 処分済

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著者プロフィール

小説家。3月16日生まれ、九州出身。
1998年、『楽園の雫』でデビュー。
ブルーサウンドシリーズ」や「白鷺シリーズ」「グリーン・レヴェリーシリーズ」など、多くのシリーズ作品を生み出したほか、漫画原案なども手掛ける。代表作として『トオチカ』など。

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