年上の恋人 (角川ルビー文庫 122-2)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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本棚登録 : 174
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044540029

作品紹介・あらすじ

眩いばかりに若くて野性的な6歳年下の幼なじみ兼恋人の及川悦郎。しかし5年前、悦郎に告白され、熱情に流されるようにしてセックスをしたあの日から、鳴沢水城は悦郎に対し罪悪感を持っていた。実の弟のように愛しんできた悦郎の将来を考えるなら、あのとき大人の自分が彼を拒むべきだったのではないか…と。耐えきれず悦郎のために別れを切り出した水城だが!?「なぁ…言えよ。二度と離れないって。オレなしじゃ生きていけないって」一途な年下の男×大人の男が贈る情熱的なラブストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 幼馴染みで恋人。子供の頃から知っているからお互いをよく理解しているけど、長い付き合いだからこその罪悪感もあってもどかしい。水城の方が6歳年上というのも大きいのかも。いつも冷静に見える水城が、悦のことになると冷静になりきれない。悦もいつもは飄々としているのに、水城のことになると、意地を張ってしまったりする。そんな普段とは違う2人を見るのが楽しかった。

  •  タイトルもシンプル。内容もシンプル。

     物語は、幼馴染み兼恋人同士の成沢水城と及川悦郎のお話。
     水木の方が6つ年上で、悦郎の熱情に押されるように付き合い始めたことに水城は罪悪感を持っていた。
     いつか手を離さなければならないと思う水城に対して、まっすぐに愛を告げてくる悦郎……

     という年の差カップルのありがちな悩みをちょっとした悦郎の側の家族の問題を混ぜ込んだ作品。
     でもなんでこんなに重たくならないのだろう……と考えたんですけど、登場人物に悪い人が一人もいないんだなあ……ということに気づきました。
     もちろん、人間なのだから、すれ違いとかそういうのはあるんですが、それでもそのすれ違いを大げさに描くのではなく、きちんとあったこととして、冷静に描かれているのが穏やかな話になっている理由なんだろうな、と思います。
     確かに人生はそんなに華やかでアップダウンが大きすぎると疲れてしまうので、だからこそわかりやすく読みやすい話になっているのだろうな、と思います。

  • 前半は切ない水城の気持ちの切々さや悦の頑なな一途さとかいい意味で泥臭くて。

    お姉さんの事やお母さんの事が切ないながらもそれでもやはり家族ってこうなんだなって、BLだけどそれだけじゃなくてもっと人とのかかわり方を読めたいい作品。

    本編の後は、甘さ中心ですごく良かった。
    甘いだけじゃなく、大人だからこその葛藤や思うからこその歪が効いてて、読み手を飽きさせない。

    こんな風に人と関われたらきっと最後は幸せだったと思えるのかなぁ。

  • 写真家×アートプロデューサー。6歳の年下攻めの10年愛。受け、攻めともに臆病で慎重で真面目で誠実で愛するがゆえに狡くて弱い。全体を通して常識とすれ違いと保身のためにかなり切ない展開。皆が収まるところに収まって、できすぎるくらいの結末だが、どこか切なさは付きまとう。カタチを残すことのできない同性愛者は常に不安と背中合わせで生きていくのだろう、と、しんみり考えてしまう一冊。

  • 6歳年下で、赤ん坊の頃から知っている。年上であるが故の罪悪感。捨てられるんじゃないかと弱気になって、逃げ出して。恋人はまだ子供だと思っていたら大人になってた。それから5年後の姿も描かれていて、なんか安心した。最後にモモのボーイフレンドを見たかったわ。

  • 後半のベタベタぶりは割と好みだったけど、ネガ過ぎる年上受けに説得力を感じなくて盛り上がれなかった…してやったりな進路シーンとかも良かったんだけどなぁ

  • ノベルズ文庫化(太陽の恋人)
    及川悦郎×鳴沢水城 幼なじみ6歳年下攻め

    悦郎の将来を考え別れを切り出す水城。

    マイレージキャンペーンのポイント欲しさに購入の為、流し読み。
    いずれ再読したい。

  • 6歳年下の幼なじみから告白され恋人になって5年。しかし年上の水城は実の弟のように愛しんできた悦郎の将来を考えるならあの時自分が拒むべきだったのではないかと悩んでいて…。一途な年下攻めとクールビューティの10年間。

    水城の母親や姉、姉の娘、しぶしぶした見合い相手なども出てきて、登場人物が男性ばかりというBLの中では水城の生活が見えてよかった。その分、心の襞やその気持ちの移り変わりが丁寧に書かれていた作品だと思う。

    岩本先生も好きな作品と書いてありましたが私もとても好きな作品です。

  • 番(つがい)という言葉に萌えました。
    男同士では夫婦というより番と言ったほうがしっくり来ます。

  •   萌   え  !

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著者プロフィール

好評既刊本!大人気シリーズ「ヘンな名湯」「もっとヘンな名湯」「日本百ひな泉」「真夏の温泉」(いずれも、みらいパブリッシング)作家、ひなびた温泉研究所ショチョー。本業のコピーライターのかたわら、webマガジン「ひなびた温泉研究所」を運営。日本全国のひなびた温泉を取材し、執筆活動をしている。「NHK ごごナマ」「テレビ東京 よじごじDays」をはじめ、テレビ、ラジオ、雑誌などメディアに多数登場。著書に「ひなびた温泉パラダイス」「戦国武将が愛した名湯・秘湯」「東京休日端っこ散歩」がある。

「2023年 『つげ義春が夢見た、ひなびた温泉の甘美な世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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