好きで好きで好きで (角川ルビー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 360
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044550066

感想・レビュー・書評

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  •  切ない片思いが丁寧な文章で紡がれていて、きれいなお話だなと思いました。先生の文章も丁寧で優しかった。登場人物みんなの生き方を肯定しているような、穏やかで寄り添うような文章で、読んでいて心地よかったです。評価は、受けの三浦くんの一途さと、攻めの堂島くんの自分の気持ちに気づかない様子をどう感じるかで決まってくるのかなと思います。
     個人的に、鈍い男ってわかっていても嫌いになれない三浦くんがかわいそうだなと思いつつ、もうちょっと強い人間になってほしかったと思って☆-1。一途さを保ちつつ、成長も見せてほしかった。最後は、ついていっちゃったらダメだと思っちゃいました。あと、堂島くんの魅力が伝わる見せ場が欲しかったなと思って、これも☆ー1。なんでこんな人を好きになるんだろうっていうぐらい、魅力が乏しい人を好きになるのも恋愛の真理でしょうが、そういうダメ男として描かれているわけではないので、堂島くんのキャラがちょっと中途半端に感じました。
     ただ、人間は完璧じゃないし、欠点を知っていても好きになるものは好きになる。好きになるのに理由はいらないっていうのも本当のところなわけで。ダメなところも見せて、時に平凡にも感じられる主役2人を、だからこそ愛しいと思いながら読む物語だとも思いました。そういうお話が好きな人にはお勧めの作品です。

  • こちらも先日久しぶりに読み返しました。これも初めて読んだ時は号泣した作品。読み返してもやっぱり泣いてしまった。
    ちょうど半分くらいで前後編のようなつくりになっています。前編は受視点、後編は攻視点。前編、攻がさりげに酷いです(笑) 一見とても出来た人間で良い人そうな分、ショックが大きいというかきついというか。後編で攻視点になることで生い立ちや感情の流れから、どうしてそういう考えや価値観が形成されたのかが理解できるので、視点の入れ替わりがあって良かったと思いながら読み終えて、あとがきで爆笑するのでした。どうか前編でこころ折れないで!という懇願。私もそう思います。真ん中でこころ折れたら勿体ない。ちゃんと飴があるから。幸せが待っているから。
    その酷な前編ラストですが、そこがすごく印象的で、切ないし辛いけど、好きです。あぁそういう捉え方があるのかって。はっとする。
    徹底的に受を甘やかして幸せにしてほしいです。でもくっついた後の話に出てくる、実は寂しがりで甘えんぼっぽい攻の描写にきゅん。

  • 長い長い片想いの話。
    ラブストーリーを読んでいると、恋っていいなぁ。とか、ここまで好きになれる人と出会えるのは羨ましいなぁ。とか思うことか多いけど、こんなに長くて辛い片想いは辞めたくなりそう...。諦めた方がいいよ!とか、お節介なアドバイスをしたくなってしまった。
    そう思ったのも正直な感想だけど、最後まで読むとやっぱりいいなぁ。と羨ましくなった。
    あれだけ辛い状況でも耐えたからたどり着けたのだと思うけど。

  • 一章が受の三浦視点で、二章が攻の堂島視点。書き下ろしがまた三浦視点。
    とても切なくてきゅーんとしました。何度も読み返しそうです。

  • 再読。 何度読んでも切ないなぁ…。 三浦くん視点の第1章は、チョッとほろ苦いとか甘酸っぱいとかそんな生ぬるい表現で表せる事が出来ない本当に切ない片思い… 堂島視点で堂島くんも色々とグルグルしてたんだと解ったんですがやっぱり酷い、と思ってしまいます…

  • 再読。紙書籍は読みたくなったら5秒で読む、というわけにはいかないのでなかなか再読のハードルが高いのだけど、探して引っ張りだしてきた甲斐があった。何度読んでも前半の片思いが切なくてキュンキュンする。良い時間でした。しかしやっぱり、偶然の再会っつーのが納得いかないのであった。

  • 高校時代に好きだった相手に再会する話。
    受け視点と攻め視点と二本立てだったので、
    どちらからも楽しめてよかったです。
    特にうれしかったのは攻め視点。
    攻め視点の話は好きです。
    ただ、元カノの由布子さん、
    最初は嫌いじゃなかったけど、
    ダメンズにひっかかるだけあって
    本人もそれなりの女だなって思いました・・・。
    あの彼氏、縫うような怪我させておいて
    ちゃんと謝ってないのもイライラしましたし、
    そんな彼氏と付き合っちゃう由布子さんにも
    イライラしました。
    そしてあんなに親とも親密にしてた元彼を
    結婚式に呼ぶとか、ないわ~。
    気まずすぎるだろう・・・。
    と、BLに関係ないところでいらつきましたが
    お話自体は好きな話でした。ラブラブ大好き。

  • 後半読まないと成立しないのはわかってるんだけど、同じ時間軸を攻と受の両方から書いてあっての前半後半なもんで、後半読むのは正直ダルいね。あー、このときにこう思ってたのね。ってのはわかるんだけど。
    高校の同級生の再会モノです。
    三浦は花屋で働き始め、環境にも恵まれ、楽しく仕事していたが、花屋の看板娘と高校時代の友人堂島は恋人同士だった。三浦は堂島に振られた過去があり、何事もなかったように接するが、あの頃と同じように好きな気持ちが溢れてきて・・・。
    好きだった人に一度振られ、今回だって望みはなくて。でも近くにいたら苦しいばっかで逃げ出したけど、今度は相手が追いかけてきました。って話です。端的には。
    でも三浦の好きで苦しい気持ちがすごく伝わってくる文章でよかったかな。

  • まず最初に表紙の絵がすごくキレイで素敵なタイトルだなあと思いました。
    あと、
    「剥き出しの、こっちが痛くなるような生の感情があって。
    彼は涙を流していた。好きだと言って。」(p。127)
    という文章がまさに主人公の片想いの気持ちを現しているなあ、と印象に残りました。

  • これで高遠さん大好きになったんだよなー。
    とても良い健気受でした。切なくて痛いけど三浦の恋が報われて本当に良かった><

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