- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044601133
作品紹介・あらすじ
幼い頃に理不尽な災害で両親を失って以来、家族で信仰していた神に不信感を抱くようになった和久優歌。やがてフリーライターとして活動を始めた彼女はUFOカルトへ潜入取材中、空からボルトの雨が降るという超常現象に遭遇する。しかしこれは、「神」の意図をめぐる世界的混乱の序章に過ぎなかった-。UFO、ボルターガイスト、超能力など超常現象の持つ意味を大胆に検証、圧倒的情報量を誇る一大エンタテインメント。
感想・レビュー・書評
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下巻がどうなるのか期待です。
事実の中にそれっぽく嘘があるため、
どれが事実か分かりづらい位情報が羅列されています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読み返し。
初めて読んだのは5年前くらいだけどやっぱり面白い。
本気で色々と考えさせられるし、刺激されます。
読むと自分が頭良くなった気分になれますよ。
多大な参考文献、資料をしっかりと読み込んで咀嚼し噛み砕いて読者に提示し、たくさんの真実の中に大がかりな、細部までしっかり作りこまれた嘘を折り混ぜる。とても素晴らしいです。 -
山本弘のハードSF小説です。<br>
また様々な超常現象の見本市のような、超常現象小説でもあります。<br>
物語は、一人の女性が、神の存在が明らかになり、神が何を考えているかについて一つの有力な仮説が世間にひろまった頃、神の顕在と加古沢黎の引き起こした事件について回想するというもので、形式は回想録形式。<br>
この冒頭がぐっと読者を引きつけますね。<br>
神の顕在?<br>
神の真意?<br>
加古沢黎の事件?<br>
この三つが物語の大きな骨子であることを読み手に伝えることで興味を引くように作られているのですが、実際読み始めると先が気になって頁をめくる手がとまらなくなります。<br> -
と学会会長の作者ならではと言える超常現象の百科事典としてはおもしろいが、テーマはそれこそ大審問官やツァラトゥストラと近く、一神教を語るには100年古いと思ってしまう。
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複数感を平行に読破に超大作を1作。
AIによる、進化をベースとしプログラミングで、数々のソフトウェアを開発する天才技術者を兄に持つ主人公和久優歌。過去には両親を失うなどの過去を持つが、大学を中退後、フリーのライターとして、オカルトを中心に取材を重ねる。そんな中、兄とともに議論を進めていったところ、「この世界は"神"によるシミュレーションなのではないか」という疑念に到達する…。
長いし、手記として書かれているため、人の動きなどがないにもかかわらず、全く飽きずに読めるのはすごい。実際に動いているのは、過去の何点かと、「昴」の取材、上巻最後の対談くらいで、今の所あらすじを書いたところでまったく面白げのない話である。
鼻につくポイントはなくはなく、最近の本(ライトノベルの影響?)の例にもれず、「選ばれしスーパーマン」が主人公を含めて、4人登場する。登場人物がツーと言えばカーという受け答えをしてストーリーが進んでしまい、今の答で決着してんのか?と思ってしまう人も多いのではないかと思う。
オカルトや科学(2003年現在)に対する、執念とも言える取材内容がこれでもかと盛り込まれ、少々都合が良すぎるが、絡まって状況を説明を作っていくところは感服である。
内容の中には、ポケタミと言われるスマートフォンのようなもの(容量が…)などもあって、読みながらいつの作品か気になっていたが、2003年か。まだiPod Touchも無かったのだな。また、iPS細胞なんかは予想できていなかった。
上巻の終わりは、まだまだこれからというところ。 -
2006/12/1 , 2007/2/10 ru
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下巻と合わせて感想を。
超常現象とはなにか、神はいるのか、意外な視点で解明していく。
ただ、最後の結論はわかりにくかった。 -
左翼=インテリ、右翼=バカ、って書き分けがテンプレで山本弘は大嫌いになるが作品は嫌いになれないくらい面白い、幽霊なんていないと思わせてくれる、中島らも?ガダラの豚?と近い時期に読むといい、サールの悪魔だよ
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幼いころの両親を亡くした災害をきっかけに、神に不信感を抱くようになった兄妹。兄は、科学者として、世界を模したシミュレーションゲームを開発し、神の意図を探り、妹はフリーランスのライターとして宗教組織などに潜入したり、オカルトや超常現象について調べ、神とは一体何かを明らかにしようとお互いに考え続ける。世界では次第に奇妙な現象が増え始め、兄妹は、神とは何か、なぜこんなにも奇妙な現象ばかりが起こるのかということについて糸口を見つけ出す。