- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046002303
作品紹介・あらすじ
「仕事のやり方」を変えなければ、ゼッタイに成長しない!業績がよい会社ほど陥りやすい落とし穴。まずはPDCAが回らない構造を認識する!停滞する組織を成長軌道に乗せる実践ノウハウ35。
感想・レビュー・書評
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1日で読了。
1セクションだいたい4ページなので読み切りやすいです。
挿絵も挿入されているので、イメージもしやすいです。
PDCAは知っているけど実際に活かせていない気がして購入しました。
目次をしっかり読んで、本書の構成を確認しました。
それから本書を読みました。
1章はP(計画)に比重を置きつつも総論。
なぜPDCAが失敗するのかを解説しています。
2章はPの各論。お客様との約束を定義し、そこから何が重要な行動なのかを考えます。
3章はD(実行)の各論。配分を考え、コミュニケーションをとり、よく考えて実行することが大切です。
4章はC(評価)の各論。結果KPIと行動KPIの違いを紹介して行動KPIを素早く評価することを勧めます。
5章はA(改善)の各論。お客様との接点で何が起きているのかに気をつけ、社内での意思疎通と有効な会議で組織として取り組むことを推奨しています。
6章はマネジメント視点でのPDCAについてで、リーダーや経営者など、立場の違いを考えながら企業戦略(資源配分)、営業戦略(時間配分)などについて解説しています。
全体を通して、"普通に仕事をする"のでは面白くないし成果も出ない、"PDCAがうまく回らない構造を認識してどんどん改善していく"ことが大切という内容です。
特に印象に残ったのが、結果KPIと行動KPIの話です。
漫然とKPIを結果だけ議論しても仕方がないとのこと。
これは新しい発見でした。
以下、メモ。
目標は業績予測とは異なり、混同するとPDCAは回せないし業績も上がらない。
なぜその目標を達成する必要があるのかコミュニケーションをとりつつ価値観を共有して目的を見失わないことが大切。
"できる目標"ではなく"すべき目標"を立て、目標と現実のギャップを見える化し、今までのやり方では当然工数が足りなくなるので、計画を作り込み、お客様との約束を達成するために優先順位を付けてPDCAを回す。その際現場で納得感を持って実行出来る様にコミュニケーションを取る。
限られた時間の中で「忙しい」を言い訳にした抵抗・軋轢が発生しやすいが、会話の時間を多く取ることで組織の成長を促し、重要業務を時間で配分し優先順位をつける。
曖昧な言葉ではなく言葉の定義にこだわって「なぜ?」にフォーカスして考え原因まで突き詰めて対策を練る。その際1:1.6:1.6の2乗の法則のように、メンバー自ら考え自ら実行する展開に導く。
(強制指示が1、指示に納得して動くのが1.6、自ら考え実行するのが1.6の2乗の成果)
5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)活動の徹底で組織風土が変わり、判断基準の向上とコミュニケーションの促進がなされる。
結果KPIは直接コントロールできない。一方行動KPIはコントロールが可能なので、お客様との約束と連動する行動KPIを素早く改善していけば、振り返るポイントも明確で成果も追いやすい。
ただし、行動KPIの上昇を目的化してはならず、質を高めて売り上げ・利益に直結させる。
マイナス事象を引きずらず、評価を改善につなげるための目標達成のためのポイントに立ち返ること。
むやみに改善対象を広げず、お客様との接点で何が起きているかに着目する。お客様は必ずしも本音を言わないので、事実を見極める。組織内対立を防ぎ、会議を有効利用。会議は単なる報告会ではなく、行動KPIと改善策を明確化する。5〜6名のグループディスカッションを有効活用。
初めの段階からこだわりを持って高い基本レベルで自ら変化を起こし、果敢にPDCAを始める。考えて動く癖をつけ、俯瞰的に自分の役割を果たす。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
良書 「これだけPDCA」の図解版。章立ても 問題提起、計画、実行、評価、改善、まとめとすっきりしていて、そのなかにキーワードを33設定されています。
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本書は、業務効率化アップのツールであるPDCAがうまくいかない6つの理由を示し、それぞれの行程においての着眼点をわかりやすく説明したものです。
そもそもPDCAとは、「計画」「実行」「評価」「改善」のプロセスを繰り返すもので、「目標に向かって、計画を立てて実行し、その結果を振り返って、もっと効率的・効果的なやり方をする」ことである。
しかし、これがうまくいかないことが多い。
そのうまくいかない理由として、6つあげていて、その中の「目標と計画を混同してしまう」点が個人的にはいい気付きになった。
たしかに、目標を達成するための「計画」であり、例えば、「テキストを××ページまですすめる」というのは計画ではなく目標ですね。
今まで混同してしました。これではうまくPDCAが回らないはずだ、、
そこでまず計画する段階において、変化の必要性を感じ、すべき目標を立て、固い見込み(普通にやっていれば達成できる目標)とのギャップを「見える化」して、ギャップを埋めるための方策を立案する。
ギャップを埋めるために仕事のやり方を変える必要があるかもしれないが、そのとき最も重要な行動を見極めることが大切で、どれも重要というスタンスであってはいけない。
つぎに実行に移すわけですが、
・業務に優先順位をつけることで、重要業務に時間をかけ、非重要業務をやめる
・メンバー間で会話する時間をつくる
・言葉の定義にこだわり問題点をあぶり出す
・「5S」(整理、整頓、清掃、清潔、躾)
は「実行の質」を高めるのに重要なので、注意しつつ実行に移す。
さらに「評価」するためには、モノサシが必要となるが、このモノサシには「KPI」(重要業績評価指標)という「実行の度合いを定量的」に示すことになるが、売上のようにコントロールできない「結果KPI」ではなく、コントロールできる「行動KPI」を評価対象とすることが大切である。
その「行動KPI」については、「重要業務」に連動する指標であることがベターであり、その「行動」自体を目標とはしないよう配位が必要となる。つまり、行動の「量」ではなくその行動が目標の達成のためどの程度有用であったかの「質」を重視するのである。
最後の「改善」であるが、結局は評価の段階で計画通りに進んでいないことに対し、「なぜうまくいかないか」を明らかにし、適切な改善策を立てることで、重要なステップである「計画」につながるのである。 -
・PDCA
プラン「計画」ドゥー「実行」チェック「評価」アクション「改善」
目標に向かって計画を立てて実行し、その結果を振り返って、もっと効率的、効果的なやり方をする。
PDCAを回すなら押さえたい事
難易度が高くても「目標」を立てる。
計画を作り込む。
メンバーとの会話を大切にして、「実行の質」の向上を図る。
自ら変化を起こす事を忘れない。
「資源」「時間」は限られている事を念頭において、果敢にチャレンジする。
・KPI
Key performance indicator
重要業績評価指標
企業の業績に影響を与える指標の事
これを管理していく事で、適切な打ち手を講じていく事が大切。 -
自己管理がうまくいかないので改善のヒントを探して読んだ。企業のマネジメント向けPCDAのハウツー本だが個人でも使える所は多い。点としてはうっすら知ってる、やってみてはいる、ってのも多いけど、ピシッと線でまとまってるので分かりやすくて良かった。とりあえずやってみる、からこれくらいの予想で達成する!って感じに目標を練り直す所から始めて見たいと思う。
・膝を打ったポイント
*「目標」の前に「目的」がなければならない。
→そりゃそうだ。努力するからには達成した先に何があるか描かないと確かに続かない。
*「目標」は「業績予測」ではない。チャレンジングな目標がなければ何も変わらない。
→初めは低い目標で、うまくいったら段々大きくしていきたいと思ってたけど、そうじゃなくてバーンとやれと。ソフトバンクの孫会長とかもそんなことを言ってたような。
*「5S」はそれそのものよりメンバー間の会話、問題意識の共有が重要
→会社でも何となく分担で掃除してる、とかじゃ全然ダメらしい。
・よく分からなかったポイント
*お客様との接点に焦点をあてる。
→個人の場合、お客様=もう一人の自分、って感じ?
*顧客の本音を深堀しろ。
→それができたら苦労せん。トライ&エラーだと思うけど
そこもっと詳しく教えて。 -
最近、PDCA関連の本が沢山出ていますね。
主に企業などの事業計画に役立てるものだろうけど個人レベルでも役に立つ内容は多い。
多分、本によって内容も違いそうなので他の著者のPDCA本も読んでみようかな。 -
現在社内の中期的なビジョンを検討している。そこでKPIについて参考書を探していたが、本書の結果KPIと行動KPIという考え方は分かりやすかった。
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読み易くて、分かりやすい。船井総合研究所の「1:1.6:1.6の2乗の法則」、つまり、上司の指示に納得すれば成果は1.6倍に上昇し、さらに、自らやるべきことを考えて自ら実行した場合の成果は1.6の2乗に跳ね上がる、という法則が面白かった。また、「課題」の設定が目標と現実の乖離、というトップダウン・アプローチなのも参考になった。
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kobo