最もシンプルな世界史のつかみ方 メソポタミア文明から現代まで――世界を動かす軸が見えてくる
- KADOKAWA (2017年8月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046004703
作品紹介・あらすじ
世界史の教科書を何度読んでもスッキリと理解できないのはなぜなのか?
人名や国名、事件の名前、年号……。情報は溢れるほど詰め込まれているのに、それぞれが何を意味しているかわからない。
それは「“世界史の軸”がどこにあるかをつかんでいないから」です。
世界史はメソポタミアの昔から現代まで、一本の長い軸に貫かれています。
その軸に沿って流れを追っていけば、これまでバラバラに見えていた事件や人々が繋がり合い、ひとつの大きな物語が浮かび上がってきます。
ではその“世界史の軸”とは何なのか?
それは“覇権国家”です。
覇権国家とはその時代その時代に世界の大きなシステムを作ってきた超大国のこと。
この覇権国家の動きと、それに対する敵対国や周辺国の対応が世界史を形作り、時代を推し進めてきたのです。
本書ではその覇権国家の視点から世界史を再構成し、教科書よりも遥かにスッキリとわかりやすい内容にまとめました。
読み終えた時に、これまでの世界史の見え方がガラリと変わっていることに気づけるはずです。
感想・レビュー・書評
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世界は偉人伝ではなく力学で出来ているというコンセプトの本。世界史の知識が薄い私でも楽しめた。読むのは大変だったけど。特にカタカナの多いローマ帝国時代は眠くなった…。面白かった。覇権を握った国や地域を中心に世界は動いてるんだなあ。Googleアースを片手に読むのがオススメ。
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10年ぶりに通史をやってみて、あの頃に比べて10倍バカになっていると思うけど、10倍メタ認知能力は上がってる気がする。
ダイナミズムのテコになる力学ベースで、シンプルに要点だけかいつまんで論じているのでなので、トピックを抑えると意味ではとても良いと思う。 -
歴史の流れの中で起きたそれぞれの出来事のつながりが、力学の視点から書かれていて、とても分かりやすいし、おもしろいと思いました。
日本は鎖国をしていて、世界との関わりは薄いともん切り型な捉え方をしていましたが、意外に繋がりがあったのだと目から鱗でした。それにしても、秀吉の時代などに、海外の情報をどのように得ていたのでしょうか。興味深いです。 -
石見銀山が世界遺産に選ばれた時、これはちょっとした事故なんじゃないかと思ってしまった。当の地元も世界遺産にと推してはみたもののまさか実際に選ばれるとは思ってなかったんじゃないの的な、戸惑いのオーラが日本国内に漂っていた気がする。
しかし、17世紀の世界にとって石見銀山の銀はめちゃくちゃ重要な役割を担っていたらしい。まさにここで取れた銀が、世界を動かしていた時期があったのね。それで世界遺産なのか。うーむ。 -
祝田秀全氏に私は好意を寄せていたが、この本はだめである。やはり歴史を学ぶ上では、歴史的事実を豊富に把握した上で、歴史の筋を編み上げるべきなのに、これは事実の提供をなるべく少なくして、筋道を言わば擦り込もうとしている。悪く言えば、洗脳だ。そこまで無茶な歴史観を提示しているわけではないが、もっと事実がほしい。やはり事実を挙げた上で、読者にも考える余地を残してほしい。これはその姿勢が弱く、主張が強すぎる。
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タイトルを『世界史の力学』や『世界史の経済覇権』とでもしたほうがいい。