大人のための読書の全技術

著者 :
  • KADOKAWA/中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046004796

感想・レビュー・書評

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  • ●読書は修行ではありません。
    ●ネット上にはたくさんの情報がありますが、それらに身を委ねるだけでは、自分のものにすることは出来ません。
    ●話し方を聞くと、その人のボキャブラリーの多寡がわかる。この活字量は、基本的にその人の思考速度に比例します。
    ●SNSのコミュニケーション過多。自分自身に向き合ったり、自分自身を掘り下げたりする作業が疎かになっている。
    ●いずれハウツー本はインターネットに代替される。ハウツー本では思考力は鍛えられない。
    ●速読する本と精読する本に分ける。
    ●速読術 誰かに内容を説明しなければならないと仮定して読む。
    ●買ったその日に軽く捌く。10〜20分読んで内容を理解しておく。
    ●反対から読む。最後に要約があったりする。
    ●精読の基本は素読、音読が大事。
    ●引用したい文章を3つ挙げる。引用力は教養力と同じ。

  • 読書本を多読している為新鮮はなかった。少なからず私が行っていた読書方法でもある。自分が多く本を読んだ事を実感した

  • ・同じジャンルの本をたくさん読むことで、そのジャンルで自分の頭の中に知識のネットワークができる。いろんな種類を読むこと
    →1つの本、1人の著者の考え方を鵜呑みにするのは危険

    ・読書仲間を作って同じ本を読み、意見交換をするのが効果的。とにかく勉強になったことを恋人、友達に話すこと


    ・自分の認識してない分野の本もよんでみること。

    ・読んだら忘れない読書とかなり内容が被ってた。共通するところはやっぱり大切ということ

  • 読書の重要性を説き、
    習慣化するための方法論を伝え、
    量をこなすための技術と質を高めるための技術、
    本の選び方、そして自身のアウトプットにつなげるまでー。
    とてもわかりやすくまとめられていて非常に勉強になった。
    ただ、なぜ読書なのかという点での論理の飛躍や
    電子書籍へのまなざし(刊行時点ではやむを得ないか)など疑問点も多く残る。
    それこそ、本書に書かれているように
    「うのみにすることなく、自ら解釈する」ことが求められる。

  • 読書に関してのより効果的な方法などを知ることができたのは良い点。

    読書仲間と同じ本を共有して意見交流する、などアウトプット重視の読書で頭に馴染むようにする、というのは特に気になった。

    オススメの本50冊のレビューも面白く、何冊かはいつか買って読もうと思った。


    難点は、ページ数の割に中身があまりなかったかな?と感じた。

    中身の3割程は書評と偉人についての情報だったのでそう感じたのかもしれない。

    しかし、読書家と呼べるまで本を読もう!
    とモチベーションの上がる一冊だった。

  • 効率的な読書をするためには
    ① 量をこなす
    ② 目次を確認
    ③ 目的を持つ
    ④ 速読
    ➄ アウトプットを意識
    であると解説されております。速読はある程度慣れが必要ですが習得したいと思いました。
    また、巻末の本リストも役に立ちました。論語を本格的に読んでみようと思います。

  • 早稲田大学の齋藤孝教授による読書術について書かれた一冊。

    精読や速読などの読書法から本選びやアウトプットできる読み方まで著者ならではの視点で読書術について様々なことが書かれていました。
    速読については詳しく知りたいと思っていたので、時間の制約や2割読書法や三色ペンやを使った読書法などは今後活用していきたいと感じました。

    本書を読んで、速読術や精読に関しては新しい発見があり、非常に勉強になりました。
    読書の効用や素晴らしさを本書から感じることができ、また著者の読者量や知識の深さに感嘆しました。

    巻末には著者のおすすめの50冊も紹介されています。
    読書することによって大人としての教養を身に付け、更に自分を磨いていきたいと感じた一冊でした。


  • 読書の全技術』という壮大なタイトルで、本が厚いので難解なことが書かれているかと思ったが、実際はそんなことはなかった。内容はスタンダードで初学者向きだと思った。自分は何冊かこういった類の本を読んでいたので、それほど新情報はなかった。ただ、基本的な内容が優しく網羅されているので、最初に読むには良いと思う。速読のところで「本は知識で読んでいる」、つまり知識があればあるほどある読むのが速く正確になるというのは、なんとなくは感じていたものの言葉として解説されているのを見たのははじめてで、納得のいくものだった。しっかりと読むのは紙の本が良いという意見で、あまりはっきりとは書かないことが多いように感じていてこれも新鮮だった。読むべき本として挙げられていたものも読んでみたい。

  • Kindle

    P 45
    知っていることは増えても、それは知識ともいえない無秩序なものの集合体に過ぎません。  ですから、インターネットをどんなに眺めていても、実際に活用できる生きた知識を身につけることはできないのです。
    P 86
    読書を習慣にすることで、常に進化し続ける自分になれる
    P 87
    読書でセルフイノベーション力をつけた人は、社会でも高い評価を受けることになる
    P 89
    読書によって、偉大な先人たちの思考をなぞることができる
    P 97
    尊敬する人の本を手元に置くことで、人生の師と常に精神世界を共有できる
    P 109
    読書量を増やすことで知識を蓄積し、読書のスピードと理解力が上がっていく
    P 110
    必要部分をピックアップすることで速読力がグンとスピードアップする
    P 112
    本を読む目的を設定することで、的確な読書ができるようになる
    P 113
    締め切りを設定することで、強制的に読書スピードを速くする
    P 137
    読んだ内容を話しまくれば、引用力が飛躍的に高まっていく
    P 139
    ライブ感のある読書法を身につけると、知識が自分の血肉となっていく
    P 143
    たくさんの本を自分なりに咀嚼し、自分の内側に取り込む 「芋蔓式読書」で読書の幅を広げていこう
    P 148
    名作の中にある深い知識の海を感じとり、「アウトプット力」を身につけよう
    P 160
    アウトプットを意識した読書を心がけよう
    P 175
    読書で新しい概念を仕入れ、活用することで、自分の提案力をより高めていく
    P 249
    一つ目は、 自分をデザインするやり方を先人に学ぶこと。  二つ目は、 強烈なモチベーションを持つこと。 そのモチベーションは、精神力・思考力と言い換えることもできるでしょう。
    P 283
    読書のトレーニングは、筋力トレーニングと似ています。少しずつ負荷を増やしていくことで鍛えていき、いつしか、集中力を長時間維持できるようになっているのです。  つまり、本を読むという習慣を日常的なものにし、さらには読書量を増やし続けていく必要があるのです。
    P 492
    一〇冊、二〇冊、三〇冊、五〇冊、一〇〇冊と読んでいくうちに、読んだ人の中で、本と本がネットワークをつくりはじめます。そして、そのつながり具合がいつしかその人の個性になっていくということです。
    P 872
    なぜ読めば読むほど楽に、速く、正確になっていくかというと、 本は知識で読んでいる ものだからです。それゆえ、読書においては、知識の積み重ねがそのまま実質的な意味を持っており、量を重ねていくことで質的な変化を起こす……いわゆる量質転化が起きるのです。
    P 880
    まず、自分がたくさん読みたい分野の本を、集中的に何冊か読んでください。そうすると、その分野の知識が効率的に蓄積され、六~七冊読み終わった頃には、もう八割以上のことが理解できている状態になります。
    P 915
    具体的には、本を読む目的を設定する、本を読み終える時間的締め切りを設定する、という二つ
    P 920
    本を読む目的を設定するということは、つまり、「今読んでいる本の内容を、誰かに説明するのだ」と決めることです。
    P 994
    喫茶店に入って、一冊につき二〇分ぐらいかけて、サッサッサッとページをめくりながら、その本の内容を人に話せるぐらいまで把握します。
    P 1,019
    五冊あったとしても、「二〇分×五冊=一時間四〇分でだいたい内容がつかめる」「三〇分×五冊=二時間半あれば、余裕だね」とリラックスして読書することができます。  その結果、ものすごく気楽になって、どんどん本を手にしたいという気持ちが膨らんでいきます。また、新書をどんどん買って本棚に積み上がっていっても、恐れる必要がなくなります。
    P 1,048
    肝の部分を書きはじめるのは三、四章からで、自分がいちばん言いたい結論は最後の終章にまとめるのが一般的です。それなら、何も最初から読む必要はありません。すべてを要約してある最後の結論から読めばいいわけです。   このように本を逆から読む方法を、私は「逆算読書法」と呼んでいます。
    P 1,077
    「残りの八割を読まないのに、本当に著者が伝えたいことをわかるわけがない」と反論する人がいるでしょう。でも、せっかく買っておきながら暇がないからとまったく読まないより、二割でも読むほうがずっとましでしょう。
    P 1,095
    二割読書法の二割の部分は精読してもいい、
    P 1,129
    私はそれを、「サーチライト方式」と呼んでいます。本を読む前に自分の中で、あらかじめ大事なキーワードを五個か六個決めておくのです。
    P 1,161
    とりあえず並行的に読んでいって、最後まで読めない本がたくさんあるということを折り込み済みだということです。数多くの本を読むために、一冊一冊を読破することには、あまり重きを置いていないのです。
    P 1,525
    自分の中のおもしろセンサーを全然働かせないで本を読んでいると、つまらない読書になってしまいます。だから、緑色を一番意識したほうがいいのです。
    P 1,565
    ①引用したい文章ベストスリーをセレクトする ②それを配列する ③その三つを選んだ自分というもの=自分のその作品への関わり方を整理する
    P 1,581
    そもそも教養というものは、引用力そのものであると考えています。   極端なことを言えば、引用ができない人は教養がないということです。
    P 1,614
    だからこそ、 読んだら話すのを続けるべきです。そうしているうちに、本の吸収度が高まり、ますますその本が好きになります。
    P 1,660
    自分の中で「これがどうしても必要だ」という目的がはっきりしている場合は、その本の世界に没入していくことによって興奮が得られ、よりライブ感を持って読み進めることができます。  このように興奮のある読書は、とても大事です。
    P 1,690
    読書は、人生という果てしない大海原を進むための羅針盤を手に入れるための作業である、とも言えるでしょう。
    P 1,733
    だから私は、仕事で読まなければならない本とは別に、自分が本当に好きで読みたい本を常に確保しています。それが、精神の避難所みたいになって、自分を取り戻すことができるのです。
    P 1,811
    著者の思考をなぞるようにして読んでいるうちに、著者の思考を自分のものにするというプロセスができあがっていくのです。
    P 2,260
    話を聞きながら、次に何を言おうか、何を質問しようかと考え、キーワードをメモしていくのです。それを繰り返していくことで、あなたの「質問力」は確実に向上していきます。
    P 2,332
    理解力を発揮するには、想像力(推測力)が求められます。
    P 2,333
    理解した上で先を予測することで、はじめて相手が満足するような提案ができることになります。
    P 2,334
    つまり、〔想像力→理解力→予測力→提案力〕という複数の力を働かせることで、相手に「この人は頭脳がしっかりしている」という印象を与え、信用を勝ち取ることができるのです。
    P 2,361
    一分間で相手の気持ちに食い込めるかどうかで、その後の会話がスムーズに進むか否かが決まるのです。  ですから、話したいことを三つのポイントに絞りこんだうえで、一つのポイントをおよそ一五秒に抑え、一分間で全体像を説明できるようにする必要があります。
    P 2,368
    キーワードの見つけ方というのは、相手の潜在的な欲望や願望を言い当てるという技術と言ってもいいのです。
    P 2,376
    あらゆる仕事は、なんとなくみんなが思っている願望を読みとって、形ある商品やサービスとして与えていくことなのです。
    P 2,391
    コンスタントに優れたアイデアを提案できるのは、論理的に考えられる人であり、また自分の直感を言葉にできる人なのです。
    P 2,446
    バトナ(BATNA=Best Alternative To a Negotiated Agreement)という考え方があります。   直訳すると「交渉決裂時の最善の代替策」で、平たくいえば交渉が決裂した際に備えてほかの選択肢を残しておくということです。
    P 2,451
    知識としての概念を自分の中で変換し、現実を変えていく会話にするところまで、ものにしていかなければなりません。
    P 2,473
    新しい情報を自分のものとするためにも、常に読書をして、自分のいる世界の外側を知る努力を続けることが大切です。
    P 2,738
    読書というのは孤独な作業です。しかしその孤独な時間を使って、偉大な著者の言葉に触れることで、自分の思考力が高まり、強靭な精神力が鍛えられていきます。
    P 2,740
    本で知り得たことを自分に引きつけながら読むことによって、経験と言葉を結びつけ、自分の精神世界を垂直方向へ広げていくことができるのです。そしてその結果、その人が持つ経験値は飛躍的に上がっていくことになります。
    P 3,430
    将来に目を向けて点と点を繫ぐことはできません。あなたは振り返って初めて、点と点を繫ぐことができるのです。だからみなさんは、点と点が何らかの形であなたの未来に繫がっていくと信じなければなりません」

  • 読書にも技術があることが分かりやすく書かれていた。

著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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