そうだ、星を売ろう 「売れない時代」の新しいビジネスモデル
- KADOKAWA (2016年4月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046015082
作品紹介・あらすじ
シリーズ累計60万部突破!『100円コーラ』シリーズ著者の最新刊!
長野県の阿智村で実際に起きた実話に基づくビジネス物語
温泉旅館で働く新人・諸星明は、衰退する温泉郷の立て直しに挑戦する。しかし周囲は無関心。
過去の成功体験が忘れられない反対派もいる逆風のなか、諸星と数人の仲間で始めた「ディズニーを超える」という挑戦は、「売れない時代」の新しいビジネスモデルを創りあげていく――。
ヒトなし、カネなし、モノなしの限られた状況の中、諸星は新規事業を成功できるのか?
長野県・阿智村で実際に起きた実話に基づくビジネス物語。
ジョン・P・コッターの「企業変革の8ステップ」を中心に、ダニエル・ピンク『モチベーション3.0』、ジェイ・B・バーニーの『企業戦略論』、『ゼロ・トゥ・ワン』『アダプト思考』『リーンスタートアップ』『競争優位の終焉』など最新ビジネス理論を網羅した、ストーリーで「企業変革」が学べる1冊
(目次)
第1章 温泉郷の強みは、温泉か?――大量生産・大量消費時代の終わり
第2章 そうだ、星を売ろう!――当たり前のものが強みに変わる
第3章 星の村――コッターの企業変革力
第4章 星のガイド――ヒト・モノ・カネより大切なもの
第5章 見えない星空――リスク管理と失敗の3ステップ
第6章 星のタウンミーティング――抵抗勢力を味方につける
第7章 星の絆―― 「やりたいからやる」モチベーション3・0
第8章 星の特産品――1を100に育てるリーン・スタートアップ
第9章 五平餅協力隊――ビジネスは合理的に判断できない
第10章 星の模倣――競争優位の終焉と終わらない変革力
エピローグ 成功体験を捨て去る勇気
解説 ジョン・コッターの「変革を推進するための段階のプロセス」
巻末付録 本書のもとになった経営戦略理論
感想・レビュー・書評
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前作、前々作と素敵な女性がイノベーターとして活躍しましたが、今回は夢を語る男の子が主人公、巻末に紹介されている経営戦略理論を織り込みながらも熱い情熱を持った主人公が顧客を感動させるとの強い思いが全編を貫く、まさに胸熱な一冊でした。
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ここまで上手くいく事例は少ないだろうがビジネスの考え方が分かって面白かった
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長野県阿智村の事例を下敷きにしたビジネス物語。RBVからの市場ポジショニング、コッターの企業変革プロセスなど、個人的に納得性の高い理論が物語の解説になっており、引き込まれる。
ただ、、、、ライトノベル風な小説仕立てとなっているが、事実が十分に劇的なので、変に脚色せず、ドキュメンタリーとして描いても良かったんかないか、とも思った。
お薦めです。さすが、本の師匠の推薦図書。 -
「ディズニー超えしなきゃ、ダメなんじゃないんすか?」
衰退する村を観光で立て直そうと挑戦を始める若者
仲間を集め、無関心層、反対派をまきこみながら
「そうだ、星を売ろう!」
長野県阿智村の実話にもとづくビジネスエンターテインメント
『100円コーラ』『1杯のコーヒー』につづく感動の物語 -
編集協力しました。
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永井孝尚
1984年に慶應義塾大学工学部を卒業後、日本IBMに入社。マーケティングマネージャーとして事業戦略策定と実施を担当、同社ソフトウェア事業の成長を支える。2013年に日本IBMを退社して独立。マーケティング思考を日本に根付かせることを目的に、ウォンツアンドバリュー株式会社を設立して代表取締役に就任。主な著書に、シリーズ累計60万部を突破した『100円のコーラを1000円で売る方法』(シリーズ全3巻、コミック版全3巻、図解版、文庫版)、『戦略は「1杯のコーヒー」から学べ!』(以上KADOKAWA)などがある。
「たしかに、こんな体験はしたことないですよね。それに阿智村の星空は、日本一だそうですね」 「え? 本当ですか!?」 諸星が目を丸くした。明智の言葉を夏目が引き継いだ。 「その通りだ。 2006年の環境省の調査で、阿智村の夜空が全国で最も明るく星の観測ができる場所に選ばれた。アマチュア天文家も大勢来ている」
まず、阿智村の強みは「環境省に認定された日本一の星空」だ。 そこでその強みを必要とするターゲット顧客を「首都圏にいる 20 代前半の若者カップル」とした。これまで阿智村には、中京圏の団体客を中心としたシニア層しか来なかった。しかし、中京圏のシニア団体客だけを考えていては成長余地がない。阿智村にとってはまったく新しい観光客の開拓になる。
地蔵原は自分の遠い記憶を辿って思い出した。まだ幼かった頃、両親と一緒に、故郷である鹿児島県 指宿 の川尻海岸で見た星空だった。若かった父親は幼い自分を懐に抱き、星を指差して「人は命を終えるとお星さまになるんだ」と教えてくれた。その横では母親が幸せそうに笑っていた。しかしその両親はすでにこの世にいなかった。今、見上げている星空のどこかに、彼らがいるのかもしれない。
本書は、ドキュメンタリーやルポルタージュではなく、阿智村を題材にしたビジネス小説です。本書のエピソードの多くは取材した事実に基づいていますが、小説ですので、筆者の創作も数多く含まれています。登場人物も実在のモデルになった方の性格からは大きく変えています。さらに架空の人物もいます。主人公の諸星明、桂沢環、3人の星空ガイド、ライバルの二階堂剛らは架空の人物です。また、阿智村は膨大なエピソードの宝庫であり、私自身も取材を通じて多くの学びをいただきましたが、読者の皆様が楽しく「価値創造」を学べる物語として仕上げるために、その多くを断腸の思いで割愛しました。本書に掲載したのは取材内容のごく一部にとどまっています。ご了承ください。 -
物語で進んでいるので、非常に読みやすく、観光で地域を活性化させるためには、常に常識とは異なった新しい挑戦を考えつつ、戦略をきちっと立てることが重要だと知ることができた。
私は一度、挑戦が成功すると、その成功で満足してしまうことが多いので、挑戦の継続をこれからは意識しようと考えた。
諸星のように子供心を忘れずにリーダーとしての役割を無自覚に果たすことができる人になりたい。 -
ビジネス小説である一方、実事例をもとにわかりやすく舞台裏の解説を交えてストーリーを展開しており読みやすかった。
ストーリー性に寄せてる分、深く学ぶというより全体感を学ぶエントリーという位置付けでおすすめしたい。 -
観光を通じた地方創生の好事例を紹介した一冊。
星を売るというタイトルだけをとらまえれば、簡単そうだ、誰でも真似できそうだ、そんなに強みにならないのではないかと思えるが、本当の強みは新しいことに挑戦しようとする意欲をもって試行錯誤を繰り返していく地域の人々であって、単純にビジネススキームや星という媒体だけを取り入れてもうまくいかないということが本著にもしっかりと書かれており、まさにそのとおりだと思った。
何をするにも本気になって当事者意識を持って取り組むこと。挑戦し続けることが大切だと思う。
ぜひ一度、長野の阿智村を訪れてみたいと思った。 -
大学の先生から借りた本です。
自分は星なんて興味ないよ〜
面白いかな〜
と半信半疑で貸してもらった本です。
しかし内容は星の話ではなく
ビジネス本…
(いやぁ…私がビジネス本好きなのどうして知っているんだ…?)
内容も簡単で読みやすく
スッと入ってくるものでした
また阿智村にも行ってみたいです
これもビジネス戦略なのかな…?