- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046016300
作品紹介・あらすじ
「失敗=悪」。これが世間の常識です。だから誰もが「失敗などしたくない」と思いながら仕事をしています。
「失敗したら上司に叱られる…」
「 問題を起こせばまわりに迷惑をかけてしまう…」
「 失敗したら責任をとらされる…」
このような事態が想定できるからこそ、
「失敗しないように無難に進めよう」
「失敗したら、バレないように隠してしまおう」
「いざとなったら力技でごまかそう」
という発想になってしまいます。しかし、「失敗は避けなければならないもの」という意識でいるかぎり、失敗から目をそらす姿勢が強くなります。そして同じような失敗を繰り返すことになり、事態は悪化していきます。また、新しいことや困難なことへのチャレンジにしり込みするので、職場のチームも自分自身の成長も減速します。
トヨタの現場の第一線で活躍してきたトレーナーたちが、口をそろえて証言していることがあります。
「トヨタの現場では、たくさんの問題やトラブルが起きる。でも、『失敗』という言葉はほとんど聞かなかった」
もちろん起きた現象だけをとらえれば、トヨタにもミスやトラブルなど大小さまざまな失敗がありますが、少なくとも現場レベルでは「失敗」という概念は存在しません。失敗したことをそのまま放置したら、それは文字通りの「失敗」に終わってしまいます。しかし、失敗に正面から向き合い、次に活かすことができれば、その失敗は改善プロセスのひとつとなります。「失敗」が「失敗」で終わらないのです。
現場のメンバーが知恵を絞って、「なぜ不良が起きたのか」を徹底的に考えます。そして、問題を引き起こしていた原因を突き止めて、二度と不良が出ないような対策を実施し、そのしくみは、他のラインや工場にも展開することで、組織として強くなっていくのです。
つまり、トヨタの現場では、問題やトラブルをよりよいモノづくりをするための「改善の機会」ととらえているのです。
トヨタの現場で働く人たちにとって「失敗」とは、改善へとつなげるチャンスであり、成果に結びつける「宝の山」です。
(はじめにより)
感想・レビュー・書評
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「改善」は「失敗」から始まる。
*真因(問題を発生させる本当の原因)は何か?
*最初の一言は『何が起きましたか』?
*ミスを事前に防ぐ「定点観測」…日々の体調からプライベートな問題まで、朝礼で人の状態を把握。
*言い訳を聞いてあげる。どんな理由があったのか?
*ダメなら元に戻せばいい。でも戻し方にはコツがある。コツは「なぜうまくいかなかったのか」を徹底的に考えること。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
信頼しても信用しない
誰でもミスはする -
大きい字で書かれた本で読みやすいので、初心者向けだと思います。
標準を定めて、そこから生まれるアウトプットが良くなければ、標準を改善する。ある意味これだけのことのような気がします。製造現場固有のことはあるとは思いますが、システム開発にも転用可能かと。ポカヨケとか出来ることもあるはず。部署間で横展する文化もいいですよね。
さすがに部下の私生活に踏み込むとか、昭和じゃあるまいし、、と思うこともありますが。 -
失敗は怖くない、挑戦の大切さを教えてくれる本。
部長としての在り方も書いてあるので、管理職になる頃にもう一度読み返したい。 -
失敗→真因の探求→改善=成功のチャンス
失敗したら対策をとること。歯止め・ポカヨケ
異常を報告してくれた人にありがとうという
問題があったらとめる
標準があればミスが減る。
ぽけてなし。ぽ:ポケットに手、け:携帯、て:手すり、な:斜め横断、し:指差呼称
他山の石、未然防止のために横展 -
失敗は改善の機会
改善の機会を逃さないためにどんな考えが必要かどんな組織の関係が必要か記されている。
リーダーになる人が参考になる本。
2ページ毎に話が区切られているので、読みやすい。 -
一にも二にも文化。それも非常識な文化。
このエキスの恩恵にあずかったとて、自組織に浸透させるのは相当の根気が要る。 -
ポカヨケ
戻してもいい 戻す理由を考える
しくみで解決する -
挑戦を繰り返すから失敗がある。じゃぁ、挑戦しなければ失敗に向き合わなくても良いのではないか?と思えばそうもいかない。これだけ方法論へのアクセスが簡単になり、かつどの先進国も成長率が頭打ちとなる中、挑戦しないことには満足な成長を続けることができなくなっているからだ。つまりこのような本を失敗から常にポジティブなメッセージを抽出して解決力のレベルを上げようと心がける習慣を支えるハンドブックとしたい。
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失敗を失敗のまま終わらすのか、失敗を改善して成果に変えるのか、論理的に考え、仕組みを変える。
人は間違いを犯すため、システムを変える。ルールを規定し守らせる、標準化を行う。トヨタのQC活動ですね。 -
自分が失敗への認識をいかに軽く捉えていたかが分かる。失敗は成功の母というが、これは本書のように徹底的に失敗と向き合い、対策と改善を図ることで生きる言葉だと思った。
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失敗から学び、成果に変える。
ある意味、当たり前のように聞こえますが
人為的ミスをポカミスという言葉で矮小化したり
叱れば直ると思い込んでいる上司は意外と多いんじゃないでしょうか。
一時的な効果はあるかもしれませんが
部下も叱られるのが嫌になって失敗を隠したりして
せっかく発見した問題をまた地中に埋めてしまう。
本当は対策を考える方が大変だから
安易な方法に走るんでしょうね。
・失敗を記録する
・再発防止策を考える
・改善を横展する
失敗は成功へのスタート地点という考え方が浸透すれば
隠蔽もなくなり、積極的に問題解決に取り組めるんでしょうね。
その為に心の余裕も必要ですが。 -
5点の感想
どこかで聞いたことだけど、改めて確認出来て、認識できて、良かった。
1.現地現物の意味 最終的には、上司の言う基準と部下が思う基準のギャップが埋まらず、結果問題の再発になるということ。現地現物でものを見て基準をすりあわせること。
2.リーダーは、現場に入って、うまく回すのは役割ではなく、全体のフローがまわるように追求することが求められている
3.基準のないところ、改善なし
4.上司は、答えを教えない、だけど、根気強く最後まで付き合う
5.大部屋方式
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正にトヨタのあるべき姿が表現されていると思う。
現場でよく言われているというエピソードもそのまま記載されている。
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不良やミスは改善のチャンス。
失敗こそが成功につながる宝の山。
失敗は改善の種。
問題がない、は大問題。
どんな仕事にも標準はある。それを決めて従えばミスは激減する。 -
失敗こそ成功につながる宝の山
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失敗は糧にして改善する。
仕事に生かします。
無職だけどな。 -
336.2||OJ
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トヨタでの失敗をどのように捉えているのかということを書いた一冊。
本書の全てを通じてチャレンジすること、諦めずに粘り強くすること、問題を放置しないことなど当たり前のことを愚直に行う同社の姿勢を感じました。
また、問題を放置しないために止めることや失敗の報告を推奨する姿勢にも感嘆しました。
また相手の心を開かせるコミュニケーション術など本書の失敗学から部下に対するマネージメントについても学ぶことが出来ました。
本書では失敗しても真因を見つけ同じ失敗を繰り返さないことと失敗を恐れずにチャレンジし、諦めないことの大切さを強く感じました。
また、本書で学んだことを仕事だけでなく自分の人生でも活かして、有用していきたいと感じました。