お金の流れで見る戦国時代 歴戦の武将も、そろばんには勝てない

著者 :
  • KADOKAWA
3.79
  • (11)
  • (20)
  • (20)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 190
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046017116

作品紹介・あらすじ

・幕府の“財政破綻”から戦国時代の幕が上がる
・安土城は信長の「集金レジャー施設」!?
・比叡山フィナンシャル・グループ「年利は48%~です」
・桶狭間の戦いは“経済覇権争い”だった!
・税金オンチの戦国大名は“破綻寸前”
・家康の“経済効率のいい”天下取り――関が原の戦い ……etc.

元国税調査官には「戦国時代の覇者」はこう見える!
税金、外国との貿易、国内物流、経済政策……ただ武力と知略が長けていれば
覇者になれるわけではない。
「お金の流れ」から浮かびあがる、真の戦国“経済”巧者は誰だ!?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 歴史は苦手だが、お金の流れという切り口で書かれることで理解しやすかった。

  • オンライン読書会に参加してパパ友のプレゼンがイマイチだったが気持ちがこもっており、「お金」と「戦国時代」の組み合わせが面白かったのでにて手にした本です

    信長、家康、秀吉、信玄、光秀などが行ってきた「領土の治世」と「他国との戦い」について金銭面から、人物像、歴史的定説とは異なる著者独自の見解が語られていました。金銭面なので、因果が明確でロジックがきれいなものなのでとても説得力があります。

    いつの時代でも、何かを為そうととすると、大なり小なり必要となるお金。
    戦国時代でも同様で、租税、貿易、場所代、関所税などでの収入、
    そして、部下への給料、普請(工事)、寺社への寄進、武器・弾薬、食費などの支出。
    その隅々について効率的に制覇したものが、勝つべくして勝っています。
    著者は、その制覇の仕方、勝ち方にもそれぞれの武将が知略をめぐらしながら、目指すべく姿と現状に合わせて進めている有様を描き出しています。
    一般的に言われている、武将の面影、性格が著者の金銭面からの切り口によると全く異なる人物像が映し出されています。

    戦国時代とはいいながらも、領土の経営、戦のための戦略、人心の掌握術など、現代にも全く同じようなことが描かれています。
    戦国時代なので、その選択ミスが命取りになってしまうところが大きく違いますが、
    その考え方、そのものは何ら変わらないことがよくわかり今でも十分に得るものがありました。
    「失敗の本質」(中央公論新社)は、第二次世界大戦の組織論、金銭面、戦略論が
    描かれていましたが、本書はその戦国時代版といったところでしょうか。
    しかし、決して固い本ではなく、著者が元「国税調査官(マルサ)」なので、
    歴史好きも相まって面白くそして、鋭い視点で描き出されています。

    本書は、何かを為すには、大小関わらず気持ちも大事ですが、戦略的な金銭感覚と
    お金の使い方が大事であることを思い知らされます。
    お金の「もらう」のも、お金を「払う」のも、そこに気持ちを乗せることがいかに大事かと思わせてくれるる本でした。

    戦国武将の新しい切り口を得たい人、戦略論好きな経営者、信長好き人にお勧めの本です。

  • 歴史を経済的側面からみる。
    沢山ありそうだが、現代価値を随所に散りばめた解説は稀ではないか。
    戦国時代の功績が今に繋がっていること、
    そしてその改革の凄まじさが、それ以後の日本にないことの切なさを感じてあまりある。
    どうして、日本発のイノベーション企業が今に少ないのか、もっと戦国時代を研究してみるべきかもしれない。

  • 他の戦国時代の本では触れられなかった、金銭的な側面から見た歴史本。

    桶狭間、信玄、毛利、上杉、本能寺…

    なかなか面白い反面、
    事実かどうかはよくわからない。

    娯楽として読むには良い

  • 面白い

  • 経済的な観点から戦国時代を眺める、しかも分かりやすく軽やかな文体で。
    室町幕府衰退は直轄領の切り売り、知多半島が経済的な価値を有しており、今川義元はそこを抑えに行った、信長の関所撤廃と楽市楽座やインフラ整備、破綻寸前の武田家、堺や南蛮貿易、高利貸しの比叡山、レジャー施設としての安土城、本能寺の変の理由は土地と武家を切り離す改革が原因?、秀吉の朝鮮出兵や家康の経済効率のいい天下取りなど。常備兵が強い説はどうかと思うけど、それ以外はかなり面白く読める。

  • まあまあかな

  • 歴史は苦手だった理系の自分がのめり込むように歴史に興味を持てた本。経済的視点をベースに歴史の因果関係を考えることで、今の感覚で当時の考え方を理解することができたように思う。

  • 切り口が面白くわかりやすかった。ただし、私も作者も歴史学者でないのできちんと史料批判ができてるかは自信がない。

  • 経済の観点から見ると、歴史もぐっと読みやすくなる。昔も今も経済力がものをいう。
    歴史上起こった事柄をツラツラと書くのではなく、「こういった経済状況だったからこうしたのだ」と理論立てて説明してくれるので、歴史アレルギーの私には非常に分かりやすく読むことができた。
    徳川家康がケチで豊臣秀吉は織田信長の真似っこ。
    イメージだけしか掴めていないが、歴史に興味を持つにはこういった視点から始めることも一つの手である。

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1960年生まれ、大阪府出身。
元国税調査官。主に法人税担当調査官として10年間国税庁に勤務。
現在は経営コンサルタントの傍ら、ビジネス・税金関係の執筆を行なっている。フジテレビドラマ「マルサ!!」監修。著書に『脱税のススメ』シリーズ(彩図社)、『完全図解版 税務署対策最強マニュアル』(ビジネス社)、『サラリーマンのための起業の教科書』(小学館)などがある。

「2023年 『正しい脱税』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大村大次郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×