100円のコーラを1000円で売る方法2

著者 :
  • KADOKAWA/中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046028297

作品紹介・あらすじ

宮前久美が次に挑んだのは「日本企業がサムスンに対抗する方法」だった-。彼女は高度成長期の成功体験に囚われた日本企業で「新しい成長ストーリー」を打ち出すことができるか?ポーターからランチェスター、野中郁次郎まで1冊でつかめる。ビジネス戦略がわかる10の物語。第2弾は"競争戦略"編。

感想・レビュー・書評

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  • 第2巻。100円のコーラを1000円で売る方法は書いてないけど、1巻の続編として登場人物はそのままに、駒沢商会のその後の危機と快進撃をストーリーとして綴ってある。

    弱者側の戦略だけじゃなく、マーケットリーダーの同質化戦略も紹介されており、色々な角度からマーケット戦略を捉えることができ、かつ物語として面白い。最後の3に続く流れはわくわくする。

    PDCAは本来、1週間とか半月とかの短いスパンでどんどん高速回転させてはじめて威力を発揮する方法。網羅思考てはなく、論点思考へ。

  • ストーリー展開の面白さを期待して読む人はいないと思う

    普通の教科書よりは読み進めやすい

    ストーリー仕立てなので、今説明している内容がどんな体系のどんな位置付けなのかが分からない
    あとがきを読んで、そういうテーマだったのか、と分かったけど、頭に定着させる地図を頭に描けない

    ちゃんとした体系書に読み進むための入門書としてはこんなもんでいいのかな


  • 成功体験を捨てることの必要性が分かりやすく説明されていた。

    成功体験は自信をもたらすが、過去の成功体験は現状では賞味期限が切れており適切なやり方ではないことがある。実際に過去の成功にすがっている人は多く、変化に対応できない人がいる。
    成功体験の感情を味わうことはいいが、やり方に関しては見直していくことを考えていきたい。

    お客様に会うというプロセスがゴールにならないように何がゴールであるかに注目したい。


    網羅思考の多い職場にいるので、意思決定が遅くストレスを感じることがある。論点を選び何ができるかに目を向けていきたいと思った。

    また、コンセンサスも重要視するので意思決定を早くしてPDCAを繰り返すというやり方が印象的だった。

  • 前回がとてと面白かったので続いて第2段。

    成功体験からの脱出がテーマだが、
    「賞味期限の切れた成功体験はむしろ足かせになる」
    というのがとても印象的だった。

  • シリーズ第二弾

    弱者の戦略の基本は 、競争相手と差別化すること 。

    強者の戦略の基本はそれを封じ込めること 。同質化戦略で相手の差別化戦略を封じ込めたり 、規模の大きさを活かして広域で戦ったり 、いろんな商品を組み合わせて総合力で戦う 。これが強者の戦い方なのよ 。

    企画力とは 〝企画を実行する力 〟 、言い換えれば 〝組織を動かす力 〟のことです 」

    変化の激しい時代に求められるのは 、完璧なコンセンサスではなく 、意思決定のスピ ードと柔軟性です 」

    予測が外れてもかまわないから筋道を立てて考えろって

    1 0 0個の論点を網羅的に扱うのではなく 、最も重要な 2 、 3個の論点に絞って対策を考える 。

    戦略は 〝何をやらないか 〟を決めるために立てるんです 」

    『リ ーダ ーシップの役割は 、あらかじめ計画的な戦略を作り上げることではなく 、新たな戦略が出現するように 、戦略的な学習プロセスをマネ ージすることである 』

  • シリーズ2作目、『成功体験からの脱却』がテーマです。物語形式で分かりやすい作りです(^^)でも、ポーター、ランチェスター、コトラーなどお馴染みの理論等はちゃんと盛り込まれています。
    ○網羅思考から仮説・論点思考へのシフト
    ○すべてやる思考から、やらないことをあえて決断する思考へシフト
    ○成功体験に拘る同質集団から成功体験にとらわれない多様な集団へのシフト
    の3つのシフトを軸に構成されています。

  • 「100円のコーラを1000円で売る方法」の続編。無事クラウド型の会計システムを立ち上げ、順風満帆に見えた「宮前久美」の駒沢商会。そこへライバル「内山明日香」が次の手を打つ。一方社内では営業部門の大量離反もあり、会社は窮地に陥る。新しい仲間のロンロンとともにビジネス戦略を練り対抗する、というストーリー。

    1. 業績悪化の真犯人は誰だ? ― 日本型コンセンサスの落とし穴
    2. なぜマクドナルドはリーダーであり続けるのか ― 弱者の差別化戦略と強者の同質化戦略
    3. 実験は「結論」からはじめろ ― PDCAの本質とストーリー戦略
    4. “あらゆる事態”にそなえるな ― 網羅思考の罠
    5. 「平等から公平へ」シフトしたパナソニック ― 仮説思考と論点思考
    6. マツダがガソリン車でハイブリット車に対抗できた理由 ― 弱者に不可欠な「選択と集中」
    7. ローコストキャリアが大手航空会社に勝つ方法 ― 「やらないこと」を決める差別化戦略
    8. 「1+1=3」を超えるチームづくり ― ミンツバーグの創発戦略
    9. 撤退する勇気 ― トレードオフの見極め方
    10. 社員14人で業界シェア80%を握るコミーの戦略 ― 参入障壁の築き方

    前作同様、極端なストーリー展開が鼻につく。1と同時に図書館で借りたため、まとめて一気に読んでみたけれど、相変わらず「与田」は評論家ポジションでいけ好かないし、エピローグも、もはや破綻・・・と突っ込むのは野暮か。

    構成は単純なので、ビジネス戦略に関してのエッセンスを、あまり時間をかけずに知りたい人に向いているかと思います。このあと3で完結するとのことですが、一応読んでおいたほうが良いのか、現在悩んでおります。

  • "前作同様ですが、物語形式として楽しめるマーケティング本です。
    一作目とまとめ買いをしたので流れで読みました。
    項目自体は多くないものの、実際にどういう物かをストーリーで学べるので初めの一冊には良い。
    今回はランチェスター戦略とか、ポーター理論とか、その辺です。

    ----------------------------------

    ◆2007年に”バーガーキング”が日本再上陸を果たした際のマクドナルドの戦略
    「ワッパー」という巨大なバーガーがウリ⇒先行して「メガマック」を売り出した。
    トップ企業は情報を仕入れて、徹底して同質化して、他社の強みを潰していく

    ◆組織のトップは”情報収集家”になってはいけない
    ⇒「とりあえず、やれることからやってみる」⇒PDCAの本質は”結論”から始めること
    ”結論”を実証するために実験を行ない、仮説を正しいものにしていく

    PDCAのPに時間を掛けていては、今の時代のスピードの速さに置いて行かれる
    とにかく仮説を作っては実行、このサイクルを早くしていくことが正しいPDCA

    ◆網羅思考の呪縛にとらわれてはいけない
    ステークホルダー全員の満足のために、という考え方ではスピード低下や中途半端な結果を招く
    ”論点を絞って、それ以外を思い切って捨てる”ということの大切さ

    ◆マツダの”デミオ”開発チームが10倍以上の労力を持つ相手に戦った話
    大手メーカーはエンジン回りに1,000人規模の開発チームを付ける
    2000年代始めのマツダは米フォード社との共同開発案件に技術者が駆り出され、なんと20~30人規模

    当時の開発本部長は、
    「数十人の規模では、あれもこれもできない。一方で燃費の良さは重要になる。エンジンの基本に立ち返り、一から考え直すことにした」
    ⇒圧縮比という基本技術を高めることで、燃費向上に成功した
     既に行き着く所まで行ったと思われていた基本技術も、まだまだ改善の余地があった

    これは”人が居ないからこそ、突破口が見つかった”という事例


    戦略は”何をやるか”ではなく、”何をやらないか”を決めるもの
    物事は全てトレードオフなので、何かをやれば何かを失う
    あらゆるものをやるのではなく絞って考えることも必要
    ※LCC先駆けのサウスウエスト航空と、同質化に失敗したコンチネンタル航空の話もそれ


    ◆弱者の正しい戦略
    ”差別化の拡大”=中途半端に行うと、差別化が失われる
    ”差別化の徹底”=顧客の声をさらに聞き届け、差別化を深めていく

    ex)コミー社:コンビニとかにある、防犯ミラーを製造している会社
    ⇒社員数14名で全国のシェア率80%という驚異的な数字
     年に1回、全社員が手分けして既存顧客のもとを回っている
     使用状況を徹底的に調査したうえで全社員で議論して、顧客も気づかない課題を挙げている

    ・顧客に関する知識
    ・それに応える技術
    ⇒他社の参入に対する障壁をつくっている"

  • 前作を読んでないのでタイトルの意味がわからなかった。難しいマーケティングの手法をストーリー仕立てで分かりやすくしている意図はわかる。ただし、ストーリー自体があまり面白くない。お決まりの展開で意外性はない。そもそもピジネス書として読むべき作品なのであまりストーリーを求めても仕方ないのかもしれないけど…
    主人公の熱意があるのはいいけど、モロにパワハラ的な行動は読んでて引いた。

  • 宮前久美 が 快進撃をする。
    どんどん出世していく物語。
    それをサポートする与田は 多くを語らず、
    そのときどきの局面において、示唆をするだけ。
    非常に いいポジショニングをしている。
    それを 宮前久美が 懸命に 努力し、実行に移す。

    宮前久美が タスクリーダーとなり、
    社内の天敵は 清水専務となる。
    ベテランであり、実績をつんできた人が
    直接に販売するという成功体験が
    パートナー販売をする 宮前とぶつかる。

    網羅思考から 仮説 検証の方向性。
    選択と集中における 基本が明確である。
    販売戦略とは なにを捨てるのか?
    ということを 考える こと になる。

    宮前久美の選択と集中。
    与田の理解と新社長の支援があって なりたつ。
    営業員が 50名から20名になるというなかでも
    生き残っていくという 激しい 変化の中で
    実績を揚げていくのが すばらしい。
    宮前久美は 天然ちゃんではないようだ。
    井上君の パートナーへの新しい提案はよく考えたものだ。
    マックスバリュー社のトップリーダーとしての取り組みと
    弱者の戦略との関係で、いさぎよく撤退するのも 
    その戦略の重要な取り組みと言える。

    第1巻よりも 進化していたことが 頼もしかった。

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著者プロフィール

マーケティング戦略コンサルタント。慶應義塾大学工学部卒業。日本IBMに入社しマーケティングマネージャーや人材育成責任者を担当。2013年に日本IBMを退社しウォンツアンドバリュー株式会社を設立。執筆の傍ら、企業への戦略策定支援や「永井経営塾」を主宰。2002年多摩大学大学院MBA修了。主な著書に、『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』のほかシリーズ60万部突破!『100円のコーラを1000円で売る方法』(KADOKAWA)など多数。

「2021年 『世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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