眼鏡屋は夕ぐれのため: 佐藤弓生歌集 (21世紀歌人シリーズ)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (131ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784046218162

感想・レビュー・書評

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  • けっこう苦手な歌が多かった。ノリ切れない。悪意に向くベクトルの、向けている手つきが見えすぎる感じがして、そういう歌はなにか苦手。

  • 何でもない日常の一瞬が、ふと物語の入口に変わる、そんな歌集です。静かな夜、眠る前に。

  • 普通なら受け流してしまう日常を、サクっと切り取ってサラっと歌ってしまうという感じです。過剰な情は入ってこない、のでしっかりと眼を開いて読まないと、どんどんこぼれていってしまう。その粘性のなさが心地よいのです。以下、目に留まった歌をいくつか。
    ★水に降る雪のごとくにこなぐすりこころに受けてやがて忘れぬ
    ★もうわたしは朝の光りだ聞こえない人魚の歌が窓辺にさわぐ
    ★草原が薄目をあけるおりおりの水おと ここも銀河のほとり
    ★青空が折りたたまれてあるまひる曲がり角とはいたましい場所
    ★風を聞く 踵をなくしてしまうまで帰るところが海と知るまで

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著者プロフィール

1964年、石川県生まれ。2001年、第47回角川短歌賞受賞。著書に歌集『眼鏡屋は夕ぐれのため』『薄い街』『モーヴ色のあめふる』、詩集『新集 月的現象』『アクリリックサマー』、掌編集『うたう百物語』、共編著『短歌タイムカプセル』などがある。歌人集団「かばん」会員。

「2020年 『世界が海におおわれるまで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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