- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784046537270
感想・レビュー・書評
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恋を意識する女子すべてにささげたい本。半ば、甘すぎるくらいの詩にくらくらもしたけど、前半にあった「君の香りを風が運んできたときそっと口づける」的な詩が記憶がまっすぐで美しく印象に残ります。終わりにかけて恋というよりは愛に近い、別れに関することを綴る詩も好きでした。ところどころにある、著者の恋愛観もみどころ。読みやすい。
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こんなタイトルを私が読んでいるとお前自虐かといわれそうだが(pc_q` なんのなんの、谷川俊太郎さんの恋愛詩を集めたものでございます。編者は中国の詩人?田原(Tian Yuan)さん、不勉強ながら存じ上げなかったのですが、谷川さんの詩の魅力に憑り付かれた方らしい。コトバが紡ぐと美しいですね、愛というものは。エロティックかといわれればそうかもしれないけれど、それは読み手の経験と想像力次第かも。愛に憧れる年頃ならどきどきもするだろうし、いい大人になってしまえば、選び抜かれたコトバで彩られる愛というのはすこし遠い位置にあるものになってしまう、というか。ああ私ごときではこんな説明ですら上手にコトバがうかばないけれども…。こんなに誰かを想うキモチってわかる、そのコトバたちは浸み込む、でもそれは自分のいまなかにあるものとは混ざらない、というか。。。失うかもしれない境界線が見えるとこにいればこそ、愛(恋愛、異性愛ね)ってきらきらするじゃないですか。あーうまくいえない。まあでも谷川さんの魔法のようなコトバ選びを目で追うだけでもビリビリきますよ。赤い暗闇を蒸発させろ なんて谷川さんしか編めないよね。こういう1冊は、なんかなあ、老夫婦になってから、ダンナ様の胸に体を預けてくつろぐ老いた妻に、朗読していただけたら素晴らしいですね。少なくともいまは違う。愛し合ってても頭の奥で明日の献立を考えてるくらい俯瞰してるのが、いま私が守ってる愛。