テーリー・ガーター 尼僧たちのいのちの讃歌 (角川選書 588)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047036178

作品紹介・あらすじ

リアルな不幸や辛苦がゆえに釈尊のもとに集った女性たちの、現代にも通じる具体的な悩みや苦しみ、そして喜びが綴られる。仏教が本来もっていた男女平等思想を明らかにする名著。

感想・レビュー・書評

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  • これは極めて重要な1冊だ。
    特にフェミニズムにとって、重要な思想の歴史になるだろう。

    古くは中村元師の翻訳があり、早島鏡正師のものがあり、そういう先人の成果をしっかりと踏まえたものだ。
    この翻訳は読みやすいし正確だし、素晴らしい。
    後半の、テーリー・ガーターを説明している文章も分かりやすい。
    翻訳と、説明と、★★★★★
    なぜ岩波文庫じゃなくて角川だったんだろう?とにかく、素晴らしい本だ。

    ただし、筆者は法華経信者で、このような学問的にも重要な仕事を、法華経の正当性を語るための材料として使おうとする時だけは、偏狭なカルト信者の本性をむき出しにする。
    そこがキモチ悪いので、マイナス★1点。

    彼の信仰が何であれ、研究者としては、ひたすら実証主義的で、客観的で、中立的であって欲しかった。

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著者プロフィール

仏教思想研究家・作家。1951年長崎県島原市生まれ。九州大学理学部物理学科卒、同大学院理学研究科修士課程修了。東洋大学大学院文学研究科博士後期課程中退。1991年から東方学院で中村元氏に師事し、2002年に文系ではお茶の水女子大学で男性初の博士(人文科学)の学位を取得。著書に『法華経とは何かその思想と背景』(中公新書)、『差別の超克原始仏教と法華経の人間観』(講談社学術文庫)、『テーリー・ガーター尼僧たちのいのちの讃歌』(角川選書)、『梵文『法華経』翻訳語彙典』(全2巻、法藏館)、『法華経誰でもブッダになれる』(NHK「100分de名著」ブックス)など。訳書に『日蓮の手紙』(角川ソフィア文庫)『梵漢和対照・現代語訳法華経』(上下巻、毎日出版文化賞受賞)、『梵漢和対照・現代語訳維摩経』(パピルス賞受賞、いずれも岩波書店)、『サンスクリット版全訳維摩経口語現代語訳』(角川ソフィア文庫)など。小説に『サーカスの少女』(コボル)。

「2023年 『日蓮の手紙 2023年3月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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