人にいえない仕事はなぜ儲かるのか? 角川oneテーマ21

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047100206

感想・レビュー・書評

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  • 読了時間:2-3時間

    著者がテレビに出演し始める前の著書。

    今のキャラが邪魔するくらい読みやすい本。

    タックスヘイブンやシャウプ勧告、クロヨンなど租税法の授業で聞いたフレーズが懐かしかった。

    支出税は非常に興味深い提言だった。

  • 2000年代以降に経済成長を遂げた4ヶ国のBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)に続く新興国として、ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アルゼンチンの頭文字を連ねたVISTAを提唱したエコノミストの門倉氏。専門は地下経済であり、本書はそんな「人に言えない」ビジネスの舞台裏を披露する。高額の年俸を稼ぐ野球選手が個人会社を設立して節税を行う合法的なものから、違法ドラッグや違法エステなどのキワモノ系、さらには完全アウトの偽ブランド販売や振り込め詐欺などの手法までもレクチャーしながら、日本の複雑な税制についても解説していく。

  • 「ホンマでっか!?TV」に出演している門倉先生の本。タイトルからするとアングラの職業の本かと思いきや、実際は税金の話しが中心。
    プロ野球選手が個人会社を作る理由や長者番付に載らない芸能人がいる理由がわかる。また、理想的な税金として「支出税」を提案するが、実現は難しそうですね。

  •  タイトルに難あり。
     このタイトルでは、非合法アングラ・ビジネスの実態を解き明かした内容だと誰もが思うことだろう。しかし実際に読んでみれば、非合法ビジネスを論じているのは全9章中の1章にすぎないのだ(ほかにも部分的言及はあるが)。これはちょっと読者に対して不誠実だなあ。

     では、残りの大部分はどんな内容かといえば、“下世話な事例をちりばめて面白く読める税制入門”という感じ。
     「プロ野球選手が個人会社を作るのはなぜか?」とか、「すごく稼いでいるのに長者番付に載らない人がいるのはなぜか?」など、興味を引くトピックを織りまぜながら、税の仕組みから副業で上手に節税するコツまでが学べる。わりと実用的でもある内容だ。

     新書だから税の仕組みのAtoZというわけにはいかず、“税をめぐる雑学”程度の内容だが、けっこう面白く読める。
     第八章「どのような税制が最も望ましいか」での、“所得税を廃止して「支出税」(一定期間の所得から貯蓄を控除して求めた消費額に課税する、というもの。消費税とは違う)を導入せよ”という提言も、実現可能性はともかく、たいへん興味深い。

     なお、著者の門倉氏はマスコミに引っぱりだこの売れっ子エコノミストだが、『世界の下半身経済が儲かる理由』とか『「夜のオンナ」はいくら稼ぐか?』などという下世話な内容の一般書を多数出している。
     本書にも、「筆者のヒアリング調査によれば、そもそも、ソープランドで働く女性のほとんどが確定申告という言葉すら知らなかった」なんて一節が出てくる。どんな「ヒアリング調査」をしているのやら。

     私はてっきり氏は“フーゾクが趣味”なのかと思っていたが(笑)、本書によれば、もともと「『地下経済(アンダーグラウンドエコノミー)』を専門に研究」している人なのだそうだ。
     エコノミストにもいろんな専門があるもんですなあ。

  • 節税の仕組みに関して。

  • 5割タイムマジック 5割ふつうの速読。

    タイトルの付け方に誤り。
    タイトルに関係する部分は「違法ビジネスは課税所得にならないぶんマイナスが大きい」ことの解説であって、全体としては税金の解説本。
    「違法ビジネスかどうかに関わらず、人に言いにくい仕事がなぜ儲かるのか?」の興味には答えていない。
    あおるタイトルが悪いとは言わないが一度裏切られると二度と買わない。

    税金の仕組みをざっくり知りたいならいいけど、他の本でいいだろう。
    捨てよ。

  • 節税の話から、アングラ経済の話に進んで、税制の話になるとは予想外の展開でした。

    支出税ねぇ・・・
    確かにメリットはありそうだけど、消費税を少し上げるだけで侃々諤々の世の中なので、やるとなったら想像も出来ない大変なことになりそうだ。
    メリット・デメリットだけでは計り知れない選択があるってことだね。

    (2015/3/23)

  • 20140915

  • 人には言えない仕事はなぜ儲かるのか

    税金について全体的にあっさりと書いてある。知ってることが多い人にとっては退屈な文章。

    副業をしていることを会社にばれないようにするためには。

    確定申告の際に、副業分の雑所得にかかる住民税を自分で支払う手続きをしてしまえばよい。

    確定申告の際に(所得税の確定申告書A)という用紙をつかう。この用紙にある住民税の徴収方法の欄で、(普通徴収)(自分で納付する)をチェックしておけば、副業所得に対する住民税の納付書が自分に送られてくるので、会社を通さずに自分で直接納付することができる。

    普通徴収にチェックすれば、会社からの給料に関する部分はいままでどおり、天引きされ、それ意外については個人で納税できるため会社には知られない。

    ただし、特別徴収という欄にチェックしたり、両方にチェックしないで提出すると特別徴収となりバレるため気をつける必要有り。


    アメリカの経済学者アーサー・ラッファーは税収と税率の間にラッファー曲線なる関係があることを主張した。

    政府が税収を増やすために税率を高めて行くと、あるところまでは確実に税収が伸びて行くが、税率が一定の水準を超えてしまうと、人々が働く意欲をなくして、経済活動の水準が低下するため、逆に税収が減ってしまうという説である。

    (クロヨン)(トーゴーサン)
    1988年税制改革
    税務当局によって把握される所得の割合が、サラリーマンでは9割に達するのに対して、自営業は6割、農業従事者では3割ということだ。
    (トーゴーサン)
    も同様に10割、5割、3割ということ。
    このような所得の細く率の違いによって生じる不公平性税率がある・・・

  • 非合法ビジネスがなぜ儲かるのか、節税をはじめとした税金の話など。

    面白かった。自分が働き出して、所得税が身近になったぶん、節税とか、支出税とか、面白く読めました。
    支出税、この本を読む分には所得税よりいいように思えるんだけど、実際うまくうごかなかった国もあるってかいてあって、なんかどうにかうまく活用できる方法はなきのかな、とおもった。

    今、仕事辞めて海外しかも消費税0の州で、税金の無い国出身の人たちも一緒に勉強してると、これ以上所得税上がったり、上がった税金がちゃんとだしく使われてるのかしらという不安がつきまとう限り、日本には戻りたくないあぁと思うわけです

  • 支出税なる新税の提案は疑問。本人の言うとおり実現生低い。折角の前段の現状分析が後段で台無し。

  • 節税、地下ビジネス、税制、副業

  • 出版社の意向でアングラ経済寄りのタイトルになってしまったんでしょうが、税金について具体例豊富に書かれています。
    プロスポーツ選手が現役時代の稼ぎ50%を税金に持っていかれるのは確かに気の毒。不公平感ありますね。

  • 非合法ビジネスと税金の話。

    タイトルにある質問の答えは、
    読んで納得の解説があり、
    読者の最低限の期待に応えてくれます。

    その他は節税と税制の話題で、
    やや退屈ですが、「支出税」の話は
    興味深かったです。

    詳しい解説は本書に譲りますが、
    お金を稼ぐ労働人口が減りつづけるなか、
    現在の所得税ベースの課税方式より、
    支出税ベースの方がメリットが多い気がしました。

    ★★★ = 60点以上 = It's ok.

  • 本のタイトルだけみると、アンダーグラウンドの世界の話ばかりかと思ってしまうが、れっきとした経済の本である。

    まず、日本の税制について説明し、なぜいわゆる高額所得者は会社を作りたがるのか?を説明している。次に、所得がほぼすべて把握されているサラリーマンにたいして副業のすすめをしている。しかしながら、副業を本業にしてしまわないようにと釘をさしている。何だかんだと言ってもやはり、サラリーマンは色々と守られているのだ。

    節税を通り越し脱税に関連して、地下ビジネスの話が出てくる。ここでようやく本書のタイトル通りの内容になってくる。

    最後に、大増税時代を迎えるであろう日本の導入すべき税制として「支出税」を提唱している。これは、人々の消費支出に対して累進的な課税を行うことができる直接税。貧乏人の税負担がきつくなるといった問題を抱える間接税の「消費税」とは似て非なるもの。
    「支出税」は、現行の所得税のもつ様々な欠陥を克服できる唯一の税制であり
    税負担の増大による「地下ビジネス」の拡大も防ぐことが可能だそう。

  • タイトルからするとちょっとゴシップな感じがするのだが読み始めてみれば意外とまとも、というか税金の仕組みだとか、いわゆる普通にサラリーマンしている人でも読んでおいて損がない内容。もちろんアンダーグラウンドのビジネスとの関わり合いなど、書ける部分と書けない部分はあるのだろうけど、タイトルだけでこの本を手にとった人たちにはちょっと物足りないない内容かもしれません。とはいえわかりにくい経済の仕組みを少しでも分かりやすく解説しようとしているスタンスには非常に共感が持てるので、この評点。

  • タイトルにひかれて読みました。税のことが勉強になりました。「儲かる」とはどういうことか考えさせてくれます。

  • こういうビジネス書は興味なく
    めったに読まないのですが
    著者がTVで話題の 門倉さんなので
    手にとってみました。
    ものすごく わかりやすく
    合法、違法ギリギリのビジネスの事も
    書かれていて おもしろかったです。

  • 金融リテラシーの向上には、税に関する知識は必要不可欠であろう。その中で、税に関する陽と陰を学ぶ上では、地下ビジネスというのはケーススタディとしては欠かすことの出来ない事例である。本書は、現在の税制により生じている不公平とその不公平から地下ビジネスがどのように生まれてきたのか、そして地下ビジネスを含めた経済活動に公平な税制の提案までも行っている。税に関する知識がない人でも十分に楽しむことができ、また含蓄に富んだ内容となっている。

  • やっぱり税金ですね。

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著者プロフィール

神奈川県立横須賀高等学校出身。慶應義塾大学経済学部卒業。浜銀総合研究所入社。1999年日本経済研究センターへ出向。2000年シンガポールの東南アジア研究所(ISEAS)へ出向。2005年6月まで第一生命経済研究所経済調査部主任エコノミスト。2005年7月からBRICs経済研究所代表。2007年同志社大学大学院非常勤講師。日本で初めて地下経済の研究に取り組み、地下経済に関する著作も多数発表している。またワーキングプアの啓蒙書も多数発表。BRICsに続く経済発展が見込まれる国々として、ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アルゼンチンを総称したVISTAという造語を提唱した。

「2018年 『日本の「地下経済」最新白書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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