- Amazon.co.jp ・マンガ (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047133532
感想・レビュー・書評
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東京都多摩市の閑静な住宅街で発生した誘拐事件。正体不明の誘拐犯は、両親や警察をあざ笑うかのように、次々とクイズを出題しては関係者を振り回していく。
警視庁刑事部捜査第一課・SIT所属の桐子カヲル警部は、多摩東警察署刑事課の白砂竜太巡査部長らと共に、電子メールで届く誘拐犯からのクイズを解きながら事件の真相を突き止める刑事ドラマのコミカライズである。
財前直見主演でのドラマは、誘拐事件の犯人を探す中で浮かび上がってくる普通の家庭の歪みを通して、大人がきちんと子供を愛せなくなった時代に異議申し立てをする硬派な社会派テーマと財前直見演じる桐子カヲルの躁鬱病で過去のトラウマに苦しみながらもなりふり構わず事件解決しようとする硬派で人間的な魅力と予想を裏切るミステリアスな展開が話題になりカルト的人気を得た刑事ドラマを鬼才・浅田寅ヲがコミック化した作品です。
ドラマ版とはラストが違っていますが、壮絶でハードなモノに仕上がっています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とにかく終盤の展開が凄まじい。ドラマでは絶対にできない真エンドと言ってもいいラスト。徹底的に救いのない終わりだったからこそ、犯人の覚悟と悲しみがより際立ってきた。最初からすべてヒントを出してきたのにね。彼らは永遠に解けないクイズとどう向き合うのだろうか。
菅井家のツヤ子と恭子の話が好きだった。読み返してみるとラストシーンと対照的だなと。娘へ愛をどう注げばいいかわからず、扉を隔てて娘の存在を殺し続けてきたツヤ子。娘が起こした出来事を、自分が背負う覚悟で扉を壊して火を放ったシーンは印象深い。自分を殺し、娘を生かそうとした母の愛。遅くはなったけど、こうして向き合う勇気と覚悟があれば変われたのにね。先生が自分の罪を生徒に告白するシーンも大事な場面だと思った。
桐子と緒沢、白砂の関係性もよかったね。
「心配だから心配するんだ そんな事も分かんねえで この世の中分かったようなツラすんな」
「子供を守りたい気持ちはわかる 生君を救う事があなたの使命だという事も しかしだからといって…大人を必要以上に傷つける事ないんだ!私にはあなたが中森を傷つける事で自分自身を傷つけてるように見えました これ以上傷つかないで下さい」
この辺りの台詞はラストまで読むといろいろ考えさせられるね。こんなやさしい大人たちがそばにいてくれたらよかったのにな。 -
兎に角最後2ページにゾクゾク。夜中に読むと不安になる。でもそれが堪らなく好き
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皆さん書かれていますが、本当に救いのないラスト。
でも納得半分、理不尽半分な気分。
ドラマ版のラストは知りませんがとても気になるのでまたドラマの方も見ようかな。 -
救いがない。どうしようも救いがなく、それでいて此れこそがリアルだと思った。
最初読んだとき、理解、できなかったんですよ。あれ? なんでこうなるの? どうしてこうなっちゃうの。なんで、みんな…。そんなふうに、頭の中をぐるぐると廻っていたんです、思考が。
喪ってからわかるものがある。 -
上巻では予想もしなかった感動が最後に溢れてきた。
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「一番救いようのないラストに(作者談)」との言葉通り本当に救いのない終わり方。ドラマの方とは違うのでしょうか。でもこちらの方がよりリアルです。
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やっぱり理解が出来ない(笑)
でも病みつき。 -
ドラマと違って救いのなさすぎるエンディング。それはそれで良し。