“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫) (ファミ通文庫 の 2-8-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047260306

作品紹介・あらすじ

「きみが大嫌いだ」-心葉にそう告げられてしまった菜乃。その日以来、心葉は本心を見せず、取り繕った笑みで菜乃に接するようになる。そんなのは嫌だ!と夏休み、菜乃はある行動に出るが…。傷心の夏が過ぎ、秋。文化祭に向け賑わう校内で、菜乃はまた新たな出逢いを体験する。不吉な影を背負った少女。彼女に関わる中で、菜乃は彼女の、そして心葉やななせ、皆が様々に心に抱える闇と光を見つめることになる。もうひとつの"文学少女"の物語、第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 文学少女シリーズ外伝の2巻。
    見習いは3巻で完結だそうですね。
    次の最終巻が楽しみです。
    今回はモチーフが「フランケンシュタイン」ですが、
    最初の方は面白くて先が気になったのですが、
    何だか段々一寸強引に感じてきてしまいました。
    現在の怪物の錯乱具合に共感を覚えられなかったからかしら?

  • 2009 12/28読了。Wonder Gooで購入(新品)。

    表題作の「傷心。」もいいけれど、文化祭を描いた「怪物。」に心をかきまわされた。
    怪物を理解できない菜乃がそれでも怪物に向き合っていく姿に打たれる。
    結果は完全に見えているわけだけど、それでもこの見習い"文学少女"には頑張ってほしいな。
    怪物を知って、そういう愛もあるなんて受け入れるよりも、理解できず時に怯えながらも友達になりたいと言い、先に進むとも言った菜乃の綺麗さを応援したい、とかなんとか。

  • 心葉くんも菜乃さんも、千愛ちゃんも成長が目覚ましいし、菜乃さんの純粋さ (単純さ?) もほほえましい。でも、最後の展開は読めなかった。それにしても、ななせちゃんの報われる日はいつくるのかしら...

  • 「きみが大嫌いだ」──心葉にそう告げられてしまった菜乃。その日以来、心葉は本心を見せず、取り繕った笑みで菜乃に接するようになる。そんなのは嫌だ! と夏休み、菜乃はある行動に出るが……。傷心の夏が過ぎ、秋。文化祭に向け賑わう校内で、菜乃はまた新たな出会いを体験する。不吉な影を背負った少女。彼女に関わる中で、菜乃は彼女の、そして心葉やななせ、皆が様々に心に抱える闇と光を見つめることになる。もうひとつの"文学少女"の物語、第2弾!!

  • 見習い②。
    短編と長編の2本立て。

    [傷心]
    前回ラストの「君が嫌いだ」発言から、貼り付けた笑顔しか見せなくなったコノハについて麻貴先輩と共謀して合宿をする話。
    かつて遠子先輩と被る部分も多く懐かしく感じられた。
    コノハにデレて、怯える魚谷さんが可愛かった。

    [怪物]
    最作はフランケンシュタイン。
    この作品は人が悪魔や怪物に成り果てるものが多い。
    本作はまだ救いがあった方ではないかな?

  •  文学少女シリーズ続編2幕。◆本編は全体構成上、最終巻に遠子本人の謎解きを持ってこざるを得ず、中盤は遠子のチートさが際立っていた。が、遠子が舞台から退場した結果、展開のパターンが外れ、逆に登場人物が相互に影響し合う関係が生じ、各々が夫々に成長・変化を来すという輻輳的な展開が可能になった。そのため、ある出来事が皆を成長させる好循環を生んでいる。◇真っ直ぐな菜乃の思慕が、遠子への閉鎖的な恋慕に囚われがちな心葉を解放する。菜乃は未体験の人間の黒い部分に直面。ななせは遠子への妬心や心葉への捻じ曲がった恋慕が素直に。
    十望子や雫など直接的に本巻に関わるキャラクターはもちろん、臣のようなおよそ本題とは関係なさそうな人物までが、この中に含まれている。生きていれば、そして、前を向いて歩いていれば、人は、あるいは、人との関わりあいや繋がりあいは変えることができるのだ、文学少女全編に流れるこのモチーフを最もよく体現した一書のような気がしている。実に素晴らしい。

  • ★★★☆ 3.5 外伝2作目。やっとななせや菜乃が心葉に思いを寄せても共に寄り添えない理由が理解できた気がする。そういう意味で今回菜乃の成長、中々報われることがなかったななせの気持ちが報われる機会ができたことは読んでいて「ああ、よかったなあ」という気にさせてくれた。と思いきやラストに衝撃の展開。次はどうなるのだろうか。早めに続きを読んでいきたい。最初の頃の展開を忘れていたので再読するときには期間をあけずに連続して読んだ方が楽しめるということも付け加えておきたい。

  • ちゃんと読み返したいけどいろいろ切なくてつらいかもしれない。

  • 「フランケンシュタイン」という本をモチーフに書かれたお話。
    嫌いという言葉よりも、何気ない態度の方が辛いものがありますよね。
    周りから見ると羨ましい光景でも、裏側はドロドロで見たくもない。
    そんな風に感じる物語でした。

  • 「文学少女見習い」シリーズの第2弾。

    合唱部の仙道十望子(せんどう・ともこ)が、文化祭のためのコーラス劇の脚本執筆と、劇の出演を依頼します。題材はシェリーの『フランケンシュタイン』。仕方なく依頼を引き受けた心葉ですが、菜乃ばかりかななせも出演することになります。

    ところが、劇の練習を始めると、不気味な出来事が立て続けに起こります。合唱部の部員たちは、劇で使われる曲にまつわる「怪物」の仕業だと言い、菜乃は「怪物」の正体を探ることになります。

    やがて菜乃は、十望子の親友だった烏丸雫(からすま・しずく)を名乗る少女と出会い、彼女と十望子の間にあった確執を知るようになります。しかし、彼女が雫だと思い込んでいたのは、麻貴先輩が呼び出した、別の人物でした。

    というストーリーですが、臣くんを再登場させた意図がいま一つ把握できませんでした。続編シリーズでのななせのポジションにも、これ以上続けるとますます不憫になってしまうだけなのになあ、と思ってしまいます。

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著者プロフィール

合唱王国福島出身。春の夕暮れに生まれる。幼いころから読むこと、書くこと、眠ることが大好きで、作家を目指す。作品に「文学少女」シリーズ、「むすぶと本。」シリーズ、『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』(いずれもファミ通文庫)などがある。

「2021年 『世々と海くんの図書館デート(5) 春めくきつねは、つりばしにゆられて、あのこに会いにゆきます。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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