空色パンデミック3 (ファミ通文庫)

著者 :
  • エンターブレイン
3.70
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本棚登録 : 178
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047267268

作品紹介・あらすじ

本当の空想病患者は誰なのか。漠とした疑問を胸に、僕は不確かな日常を過ごしていた。そんなある日、僕の感染事例に興味をもつ米国研究所長が来日した。面会すると…え?この少女が所長?一方、数日後に控えたクリスマスの準備中、結衣さんに一冊の本を渡された。空想病を題材にしたその小説に僕はなぜか違和感を覚える。思い返すと、その時からだったんだ、僕の世界が崩壊を始めたのは-。狂騒と純真の「ボーイ、ミーツ、空想少女」第3巻。

感想・レビュー・書評

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  • 物語が複雑になりすぎてちょっとよくわからない感じになってしまった。
    伏線があったようで、わざわざ説明している箇所があるけれども、それらもうまく呑み込めず、どこからが現実でどこまで空想か、よくわからないまま。
    この次の4巻がラストみたいだから、今よくわからない状態であるのも作者の狙うところであるのか、はたまた単純に自分の読み込みが足りないのか、わからないけれどとにかく4巻を読んでみる。
    とりあえず、ハッピーエンドで終わってくれそうな感じがするので、そこはひと安心という感じ。

  • めためたファンタジーを許容するライトノベルという器のでかさがすばらしい
    この作者の違う作品も読んでみたい

  • かなり話がややこしくなっていたので、要するに景と空のどっちが空想なのかがポイントなんだよね、と割り切って読んだ。自分の理解不足かもしれないけど、結衣の空想のストーリーが分かりづらくて、種明かしをされてもどこかクエスチョンマークが残る。空想病だから何でもあり!なのは良いとしても、「空色パンデミック」としての芯は欲しい。とは言え、現実と空想がごっちゃになっていく展開は面白いと思ったし、巻を跨がって伏線を回収していくのも良かった。いわゆる普通のラノベとは違う作品。

  • 『これこそが空想病の恐ろしさなのだ』

    仲西景のこの台詞は、今作を象徴する言葉だ。
    自分が空想病感染者なのか、罹患者なのか。そもそも自分は誰なのか、本当に存在するのか。
    自分という存在自体が曖昧なものでしかなくなる、それが空想病だ。

    1巻、2巻では穂高結衣の空想病に感染した、というシンプルなストーリーだったのが、今作では誰が感染者で罹患者なのか、よくわからなくなっている。空想から覚めたと思ったら、覚めたこと自体が空想病だったり……ひっくり返って、またひっくり返されて、最後の1ページまで読まないと真実がわからない。本文で出てくる「うたかたの存在」という表現は、本作をあらわすのにぴったりだ。

    著者のギミックにも注目したい。
    『空色パンデミック』という作品自体を空想病の材料に使用したり、本作のあとがきを物語に利用したり、文庫本という次元を越えた作品の楽しみ方があることを知らされた。空想病という、言うなれば何でもありの世界設定だからこそ、使える手法なのかもしれない。

    一方で、1巻、2巻では単なる痛い病気、もしくは特質としか描かれなかった空想病の悲しい一面も描かれている。作中に登場するメアリーは、祖父によるパラドックスの犠牲になり普通の子供らしい生活ができなくなっている。時折見せる子供らしい仕草と相まって、その痛々しさが強調される。
    また、空想病は孤独な病気でもある。空想世界に存在する人間関係は罹患者か役者あるいは感染者という2つの立場しかない。空想世界が崩壊し現実に戻ったとき、最後に残るのは世界の創造主ただ一人である。どんなに仲の良かったキャラクターも、演じていたのか演じさせられていたのかを知ったとき、空想世界で培った人間関係は崩壊する。誰にも自分の世界を理解してもらえないという点で、空想病は孤独なのである。

    前巻までにばらまかれた伏線が全て本作に完結する。
    ドラマティックで衝撃的な展開とか、空想病の本質に迫るアプローチとか今までにない早さで進む物語は読んでみる価値ありです。

  • 9784047267268 252p 2010・9・10 初版

  • 第四章「イノセントボーイ・デイドリーミング」野中空と登場人物の絡み合いがかわええヾ(。>﹏<。)ノ゙

  • 3迄でやっと読んだ気がする。
    それにしても狭い世界

  • まんだらけ 210円

    いつにもまして、話がこんがらがってた

  • 空想と現実の狭間で揺れ、何が何だか分からなくなった第3巻。
    今までが長い長い伏線になっていたのか……!? 設定&構成も他のライトノベルとは一味も二味も違うなぁ。
    微妙なんてとんでもない、絶妙で巧妙だ。

    つまりは触らぬメアリーに祟りなしって事ですねわかります。

  • 2巻に続けて読了。一気に読んでしまった。2巻で満足した僕をあざ笑うかのように、たたみかけるかのようにメタ化を加速し、劇中劇が乱立していく。素晴らしい。

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