- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047272033
作品紹介・あらすじ
死者の霊=幽鬼が見える、少し風変わりだが可愛い天然公主…巷で噂の少女・朧月だが、その実態は超後ろ向きな"引きこもり"少女!そんな彼女のもとに、劉蒼刻という、顔はいいが少々無愛想な武人がやってきた!幽鬼を見る能力"双界の瞳"を持つ朧月に、とある依頼があるらしい。外に出るのは絶対にイヤだとぐずる朧月を、「とりあえず連れ出せば、あとはなるようになるだろう」と、無理やり担ぎ出してしまうが-!?やる気ナシ公主とワケあり武人の、愉快痛快中華ファンタジー開幕。
感想・レビュー・書評
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幽鬼を見ることのできるが、生きている人が怖いといってひきこもりまくりの朧月を、さらうようにして連れ去った武人の目的は?ミステリ要素もあり、なかなか面白かった。三人の男性キャラの使い分けもよいですね。これは続きが楽しみ。
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ツッコミ系俺様デレ武官×引きこもり卑屈全自動ボケ製造機公主の凸凹譚。ヒロインが消極的というか、究極に卑屈で負の方向へ積極的な感じなのを、ヒーローが突っ込みを入れつつ引っ張っていくというオリャー系ラブコメでした。ヒロインがかわE。あとがきにも書いてあったけど、スナック感覚につまめるラブコメってやっぱりとてもよいものですね!
しかし既刊12巻(以後続刊)とは……残り11巻にも渡ってヒーローの蒼刻さんがひたすら生殺しの目に遭うのか……おいたわしや…… 。 -
主人公がびっくりするぐらい引きこもりというのがよかった。
なんか、わかります。そうだよねなどと。 -
幽鬼が見える可愛い天然公主、という噂を兄によって巷に流されているが
単なる後ろ向き引きこもり少女。
そんな彼女の元にやってきたのが、無愛想な武人。
必死(?)の抵抗の果てに、住み心地の良い場所から
光あふれる、ついでに魑魅魍魎のいる都会に連れて行かれました(笑)
兄はシスコン、友人の幽鬼はテンション高く。
都会で出会った雲の上の人物もキャラが濃い。
この中で動いていると、無愛想武人と少女が
やたらに薄く思えるのは何故でしょう?w
事件よりも、やたらに印象に残るどたばた状態。
最終部分はシリアスだったというのに
何だか無意識いちゃつきがあったというのに。
内容を思い出すと、どうしても幽鬼な友人のいちゃつきぶりが…w
あぁでももふもふしてみたい! -
シリーズ1作目。
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現在3巻まで読了
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花とゆめオンラインから面白そうだと電子書籍で読み始めてどはまり。
お互い意識してるのに気づいてないっていうもどかしさ。 -
蒼刻が思ったよりも明るいです。
もっと無口な武人かと勝手に思ってました。
良いとこの出身なのに、口も悪いしね。
朧月は想像通り、期待通りでした。
とりあえず、一巻で十分です。満足しました。 -
幽鬼が見える、極端に後ろ向きな引きこもりの少女・朧月と、怖そうだけど意外と世話焼き武官な蒼刻の物語。シリーズ第1巻。
朧月の後ろ向きな引きこもりっぷりが嫌味でない感じで楽しい!少女小説にありがちな「特殊な能力ゆえに辛い過去があり、可愛いのに自分に自信がもてない」設定ですが、それだけでは語れない見事なまでの後ろ向きが、逆に清々しく笑えるキャラクターです(笑)久々に面白そうなシリーズに出会えました。
蒼刻も硬派で世話焼きで苦労性で格好良いです。相手が朧月にしろ皇子にしろ、ボケとツッコミの掛け合いが楽しいし!でも、「抱きつきたい男」第一位は、やっぱり張さんでしょう。肉球は正義。 -
主役二人がすごく微笑ましかったけど、みんな可愛かった!
実はこの作者さんの前二作がどちらもあまり好きではなくて、若干苦手意識があったのですが、なんか人気みたいだなぁと買ってみたらすごく良かったです。後ろ向きだけど変に暴走したりはしな隴月は可愛いし、蒼刻も優しいところのあるいい人だしで、これからどんな風に距離を縮めていくのか楽しみです。あと体格差たまらん。表紙可愛いよ! -
時代背景は勝手に西遊記辺りを想像して読んでいます。18歳には見えない武人の蒼刻と幽鬼が見えるせいで引き籠りになった朧月のやり取りが面白いです。ラブコメですから、2人の関係が変化していくのを楽しみにしたいと思います!
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この作家さんの前作を読んで、新作を購入。
キャラが素敵です!
メガティブで芯が通ってる…少数派タイプの主人公ですねw
分かりやすい設定で読んでいてとても楽しかったです(^-^)/
セリフの掛け合いも面白かった!
早く続きが読みたいです(>_<) -
最新刊の3巻まで読了。
最初はありがちかなって思ったけれど、巻をおうごとに面白くなって、次巻が待ち遠しい。
登場人物の過去もまだまだわかっていないことがいっぱいなので、これからが楽しみ。
ストーリー的にはわりとさくさく進んでる感じがする。いまのところ。 -
おもしろぶっとびキャラがあってこそのかけあいだったり事件の面白さだったり。
作者さんが楽しんで書いてるんだろうなってことが伝わってきた。
それにしても最近は中華もの多いなぁ。それもこういうコメディーテイストで。 -
凄くかわいかった!
人よりも幽鬼に馴染んでるお姫様と呪い持ちの武官さんのお話。
幽鬼さん達も可愛いし、お姫様のお兄さんもかわいかった。ちょっとずれたお姫様をかわいがる様が楽しい。 -
“「姚朧月。俺の顔なんか見ないで、前を見てろよ。いい感じだぞ」
「......!」
意味深な言いように妙に焦りを煽られ、朧月が顔を前に振り向けると。
(あ——)
怖いくらい開けた景色が、そこに広がっていた。やわらかな風が袖や髪をさらう。
いつのまにか関門を抜け、州都の外に出ていたようだ。
澄んだ青空。陽光にきらめく、一面の菜の花畑。四方から押し寄せる春の香り。
耳をすませば、さかんに働く蜂の羽音がかすかに聞こえてきた。
「......本格的に気分が悪くなってきました」
「なんでだ!?」
だれもが心癒されるだろう春の景色なのだが、朧月は逆にどんよりと沈んでしまう。
「だって、ここが本当に外で......どんどん邸が遠ざかっていると思ったら、すごく憂鬱に」
「おまえってやつは」
あきれたような半眼になる蒼刻を無視して、朧月の思考はどんどん落ちこむ。
(......皇宮も皇都も、絶対に人がたくさんいるのよね)
(これからの旅路だって、きっと知らない人ばかりだろうし......やっぱりだめ、絶対無理!)”
ひきこもりでどこまでも後ろ向き思考の朧月だけど、蒼刻に反発したり人を助けるために頑張ったりする意思が良いなー。
素敵なキャラの星彩の過去が気になる。
カバー下の朧月可愛い。
“幽鬼を見る力のせいで、幼い頃から不吉がられ、いじめられた経験は豊富なので、いじめっ子という人種には詳しいつもりだ。この青年はそうではない。しかし、幼い頃から唯一朧月を理解し、庇護してくれた兄とも違う。
(どのくらい心を開いてもいいのかな......)
そんなふうに悩みながら、朧月は、再び蒼刻に抱かれて馬上の人となった。
——問題の紅梅宮は、天香宮から馬で半刻ほど離れたところにあるという。
途方もなく広大な敷地だ。
馬で移動しなければ違う建物に行けないなんて、朧月にはついていけない世界である。
天香宮から離れるにつれて人気は減り、緑なす道の静けさが身を包んだ。
一目がないから恋人のフリは忘れていいと言われ、朧月は少しだけ肩の力を抜く。
「ここは、幽鬼しかいなくて、いい場所ですね......」
「おまえはまたそれかよ。俺がいるってことを忘れてないか?」
「いえ、忘れてるわけではないのですが......蒼刻さんは、もう大丈夫ですから」
「......そうなのか?」
「はい。ついビクッとはしてしまいますけれど......そう、たとえるなら、激辛だけどおいしい麻婆豆腐みたいな」
「結局まだビビッてはいるんだな?しかも、その喩えはなんだ」
褒め言葉のつもりなのはわかるが。
(でも一応、俺のことを信用はしてる——っていうことか?)
朧月は意識してないようだが、蒼刻を見上げる表情は、以前よりも無防備だ。
出逢ったばかりの頃は、ふれただけで砕け落ちそうなほど張り詰めていたのに。
——それはいい変化なのだが、同時に妙に気恥ずかしくもあった。”