- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047281936
作品紹介・あらすじ
『汝の力の神髄が知りたくば、昏星という城市に来よ』-幽鬼が見える"双界の瞳"の謎を餌にした張宝の誘いに、いつものごとくぐだぐだしながらも蒼刻と昏星に向かった"引きこもり公主"朧月。閉鎖的なその街に入りこむための蒼刻の秘策は「俺の嫁」との子宝祈願!またもや卒倒寸前なうえに、城市内はまったく幽鬼がいないところで…いつも以上に役立たずな予感!?シリーズ第5弾。
感想・レビュー・書評
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一足先に朧月への想いを意識した蒼刻が新婚夫婦役を演じる事になって色々と我慢する話でした(笑)。
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読み進めるうちに、これはこのページ数で終わるのだろうか?と思ってたら、案の定終わらなかった。・・・何も始まってねぇぞ?ただひたすら不穏な盛り上がりだけ見せて終わったという感じ。まあメイン二人のいちゃこらが変わってないようで変わってて、ある意味それが醍醐味だし、事件な部分はあっさり駆け足になっちゃうのは仕方ないのかなぁ。でもいつも終盤になると駆け足で、パターンっちゃパターン。
パターンといえば、「後から考えれば~だった」とか「もちろんそれだけで終わるはずがなかった」とか、そういう後で思い返すような表現よく見るけど、あれは作者のお決まりのパターンなのだろうか?一冊で五、六回とか見たことあるぞ。その時はまた?と思ったが、そう感じるくらい繰り返されて記憶に残ってるということで・・・私が細かいだけかもしれんが、あんまり似たような表現を多用するのはどうなんだろう。それ以外は別にそこまで気になることもないんだけど。
まあ安定のラブとコメですな。ただ続くので、もうちょっと置いとけばよかったと後悔もしている。別に待つし、出たら買うけどね。 -
またしても連れられて、今度は偽夫婦。
しかし今回は『お呼ばれ』しての、お出かけ。
また色々策を練りますね、というよりは
この人の精神力は大丈夫ですか? と
聞きたくなるような話でした。
RPGでいえば、精神力鍛えまくりです。
閉鎖的な街の中には、お馴染みの幽鬼の姿が
まったくもって見当たらない。
出入り禁止? と思ったら、友人は通り抜け可能。
一体何がどうなっているのか、が
なんとなく予想がつきます。
無邪気な宿の娘が出てきて、それにまつわる話が出て
これは当然…という感じですが、街全体ならば
かなりすごいものになっているかと。
花守の話も気になります。
一体どうして恋人がそうなったのか。
当然出てきたからには、どこかで絡む、はず。
しかもラスト。
完全に引き釣りますよ、ラスト。
間に合う間に合わない以前に、どうなるのでしょう? -
“「おうよ。俺は紳士なんだぜ」
蒼刻は「嘘こけ」とばっさり言ってやった。
——深窓のお嬢様に、根無し草の情報屋がうっかり惚れた。
そういうことなのだろうか。意外といえば意外な片恋である。
物語を書く高貴な女性と言われると、蒼刻はとっさに湘雲公主——太子殿下の姉公主である佳人を思い出す。蒼刻と朧月を題材にした物語まで書きはじめる、社交的で聡明だが困った姫君だ。
まさか彼女が、この男の想い人ということはないだろうが……。”[P.157]
5巻目。
蒼刻さんが何か危ない。色々と色々に危ない。
持ち上げて張り詰めて、しかしまさかの次巻に続く!
“蒼刻の傍らで獲物を狙う構えをとる白虎を見やると、張宝は笑みを消し、蔑むような冷たい目つきになった。
「人虎よ。汝はとことん我に歯向かうなァ。飼い慣らされたか」
「異なことを。儂は最初から蒼刻たちの味方じゃ」
「……ほう?」
張さんの昂然とした言葉に、張宝はなぜか意表を突かれたように目をまるくした。
が、すぐにその表情に、不気味な笑みを上塗りする。
「偶々に狂疾に因って——というわけではないが。汝は殊類と成った理由を忘れ、そちらについているのか。これは滑稽な。腹を抱える手が足りぬほどにな」
朧月は目を瞬いた。傍らでは蒼刻も、刀の柄を油断なく握りながら、訝るように目をすがめている。”[P.204] -
あれ?なんにも始まらないまま終わっちゃったよ。という、ひたすらに蒼刻と朧月がいちゃいちゃ悶々として終わる、シリーズ五冊目。邪魔者が居ないので、蒼刻の自制心が試されるシーンが多かったね。まぁ、このシリーズはある意味其処が見処なんで、本題とかはどーでも良いのかもしれないな。