“末摘花" ヒカルが地球にいたころ……(5) (ファミ通文庫)

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  • エンターブレイン
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047282971

作品紹介・あらすじ

夏休み。帆夏とプールにいくはずが、何故か紫織子同伴になり、張り合う二人に振り回される是光。一方で、ヒカルの次の"心残り"を晴らすため動き始めるが、「今度の女は、どこのどいつだ」「それが、弱ったことに、ぼくにもわからないんだ」-名も顔も知らない少女を見つけることが"約束"だと言うヒカルに唖然とすることに。ブログの記事を唯一のヒントに、約束の喫茶店を訪れてはみたものの、なんとその店では葵がバイト中で!?大人気学園ロマンス第5巻。

感想・レビュー・書評

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  • 探しに来ているはずが。
    ただでさえ苦労しているというのに、周囲が勝手に騒いで暴走されたら普通に生活するのも苦になりそうだな。
    苦労を知らないと言われても、具体的に教えてくれなければ分からないだろ。

  • ネットでしか繋がれない女の子に、やきもきしながらも一生懸命メールをする是光は微笑ましかったです。
    ユニークで個性的な顔のサフルールにヒカルが心から可愛いよと伝えるところも、気持ちが伝わったあとのサフルールの反応もとっても素敵なシーンです。

  • ネットで知り合ったサフルールのユニークで個性的な顔をヒカルが本心から本気で可愛いと褒めるシーンが清々しくて爽やかで良かった。水着バトルは小学生の紫織子と同レベルな帆夏がそれでもカラッとしていて明るい気持ちになった。夏休みで紅茶専門店でウェイトレスのアルバイトをはじめた葵も一生懸命で応援したくなった。

  •  ヒカル・シリーズ5巻は、あの鼻の「末摘花」がモチーフに。

     「傑作」。
     まず浮かんだこの言葉は、ライトノベルで「末摘花」のような少女に、かような素敵な笑顔を生み出させる作品に出会えるとは思わなかったためだ。
     一方で、なんとあの子が花散里とは吃驚仰天である。

     ところで、是光くんの周りもだんだんと華やいできて…。さてどうなっていくことやら…。

  • 是光のハーレム化が着々と進む。
    無自覚って怖い。

    今まで出てきた女の子の書き分けはすごいなぁと思う。

    朝衣が葵を守る本当の意味を知りたい。
    月夜子が言ったように思っているわけでもなく、きっともっと根深い思惑と理由があるのだと思う。


    今までのヒロインでは帆夏が一番好きだ。(巻ごとでの主役を張ってはいないからヒロインと呼べないけれど)
    まぁこれは、ヒカルがお手付きしてないだけってことだし。
    彼女を好きな理由は、大いに共感できてしまうから。きっと帆夏も長女なのだと思う、勝手に。
    好きなひとにはつい、意地を張っちゃうんだよね。
    心配されるのもニガテだし、つい思わず「大丈夫」って言っちゃうの。それで「うぁ~~~」って後悔するんだ。

    帆夏、ガンバれ~!

  • 末摘花との話は、本筋はあまり絡まない。
    その周りで、いろいろと本筋が展開する巻。

  • 末摘花は、源氏物語の中でも異色の女君。
    お顔もボディも残念。アタマも良くなくて。

    どっちかって言うと、笑いものにされるのが仕事のヒロイン。

    源氏が栄華を極めた時に、六条院に引き取られ、夫人の一人
    として世話を受けますが、世の中を渡る才覚も美しさもない
    彼女に同情しての待遇でした。

    ただ、源氏が一つだけ認めた美点。
    それは純真であること。

    若さと美貌と驕りにまかせ、恋のやり取りの気まぐれに
    関係を持った彼女を、政変にあった源氏は忘れて放置。

    普通なら、そこで絶望したり恨んだりするのに、
    彼女は源氏をひたすら信じて待っています。

    少し知恵の回る女なら、諦めて去っていたでしょうに
    必ずお逢いしに参りますという言葉を信じ
    朽ち果てた陋屋で男を待つほどの純情。

    愚かではありますが、他の誰も出来ない愛し方に光源氏は
    うたれて、末摘花の保護者となりました。

    これは本家の源氏のお話。
    ではこのシリーズでは?

    ネットで可愛い女の子を演じていたリアルにお顔が残念な
    女の子の、心の中にある可愛さを愛したヒカル。

    「ネットを越えて会う」という行動で、ヒロインのべにちゃんに
    君はかわいいと伝えたかったんだとか。

    だけど、肝心のべにちゃんのお話よりも、この巻は
    是光くんと式部さんの仲が進展することに重きを
    置いてる気がして、お約束の「救い」は薄くなっています。

    サフランことべにちゃん。
    次々現れる美少女に、すっかり打ちのめされて。
    こころはどんなに可憐でも、可愛く装うことさえ
    自分に許せない「ぶす」っていう鎖。

    私はそんなに簡単には、解けないと思うのです。
    まして、式部さんを本命に思い定めた是光くんでは。

    美少女たちは、ああだこうだいったって自信があります。
    だけどべにちゃんにはそれはありません。
    他の女の子に、こんなに真剣に恋してる男の子が伝言
    ちょっとしたくらいで、どうにかなるとは思えません。

    お話的オトシどころとしては、こころの美しさや知性は
    会わなくても本当にヒカルの心を掴んでいたとするしか
    ないのですけれど。

    本当に好きな子が出来たなら、もうそういう手助けは
    キツイんじゃない?って、少し胸が冷えました。

    本家の末摘花と違ってべにちゃんは、
    バカではありません。

    人気ブロガーになったり
    植物を育てられるほどには知的です。

    だから
    自分の容姿に対しての客観的な認識も
    ちゃんと持っています。

    そんな女の子が、あんなあっさりあのくらいで落ち着く?

    私はむしろ、彼女にとって良かったのは、これを機に
    構わない放題だった外見を、バカにされないために
    「ぶす」だからこそ
    マシに見せるよう頑張るだろうって事の方でした。

    これからもきっと彼女はバカにされます。
    いくらいいお友達が出来たとしても。

    自分の容姿に傷つく日が何度もあるはず。
    だけど、泣きながらでも、負けないでいて欲しい。

    綺麗じゃないからって。

    すだれアタマじゃ駄目って気がつくでしょ?
    急に美女にはなれっこないから、
    自分なりによくなろうとするでしょ?

    なんて言われようが
    明日もその姿で生きるしかないなら。

    ほったらかすよりマシにしてやれるのは
    自分だけだって気がつくはず。

    そして
    マシになった自分をほんの少し好きになったら。

    知的なところや優しさを、これは本物。
    ってもう一度自信持ってほしいな、って思います。

    その時初めて彼女は、昨日よりいい自分を
    自分で手に入れるから。

    べにちゃん。

    いつか、あなたが顔を上げて
    すきなひとの目を見てくれますように。

  • 読むのが遅れましたが、5巻目にあたる末摘花です!
    朝ちゃんのエピのある前なんだなぁというのを
    読んでから思いました(笑)…
    今回は表紙通りというかルックスにコンプレックスの
    ある子がヒロインですが…

    どうも受け付けん。なんでこうルックスにコンプレックスの
    ある子ってちょっと性格ブスに描かれやすいのだろう;
    なんで人に嫌われるのが怖かったりするのに
    身勝手なことは出来たりするのかなぁ…
    まぁ、アフターもお約束通り、ちゃんと「可愛い子」に
    なっていくのを匂わせてくれるのですが。

    今回のヒロインの子とだぶる子がいますね。
    順番入れ替わってしまったけど、ここは伏線だったのね、
    て見受けられる部分がありました。

    残るは最後の2巻です!

  • 評価:☆4.5

    今回のヒカルの思い残りは、ブログで知り合った名も顔も知らない少女を見つけること。
    喫茶店で会おうというヒントを手がかりに、約束の女の子を見つけようとするのが面白かったね。誰が本当の相手か分からなくするのが上手い。

    帆夏との二人っきりプールデート期待してたのに、しーこの策略によってハーレムな感じに・・・しーこと帆夏の水面下での争いが面白かったからいいけどww

    強くなろうとバイトをする葵の姿が眩しかった。
    帆夏が不器用で落ち込んでいるところを伝えに来てくれた月夜子先輩ナイスです。

    顔を知らぬ二人の恋、心を好きになったという言葉が素敵でほっこりした。

    そしてまさかのまさか!級長まで赤城ハーレムに参戦してくるとはw
    もうヒカルのことをハーレム皇子とか言えないねw

    二人きりのプールにニヤニヤ。
    チョロいの自覚してる帆夏が可愛すぎでしたw

    ひいなと頭条さんとの秘密も明かされ、葵を軽蔑しているという朝ちゃんの言葉も気になるところ。

  • 【ヒカルが地球にいたころ・・・・・・】5巻目。
    今回のヒロインはわたしの中ではあんまり・・・って感じ。まぁ外見コンプレックスっていうのはわかるけど、ラストはあんまり好きじゃなかったなぁ。結局ヒカルくんとサフルールさんの約束は、ただ会うだけのことだったってこと?
    帆夏ちゃんとしーこちゃんの水着&プールバトルが可愛かったなぁ♪あと、みちるちゃん!今まで帆夏ちゃんの友人で級長としか思ってなかったけど、すっごくきになる存在に!花散里はみちるちゃんなのか!?←まだ買ってすらないw

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著者プロフィール

合唱王国福島出身。春の夕暮れに生まれる。幼いころから読むこと、書くこと、眠ることが大好きで、作家を目指す。作品に「文学少女」シリーズ、「むすぶと本。」シリーズ、『ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件』(いずれもファミ通文庫)などがある。

「2021年 『世々と海くんの図書館デート(5) 春めくきつねは、つりばしにゆられて、あのこに会いにゆきます。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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