幼女戦記 (1) Deus lo vult

  • KADOKAWA/エンターブレイン
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047291737

作品紹介・あらすじ

戦争の最前線にいるは幼い少女。金髪、碧眼そして白く透き通った肌の幼女が、空を飛び、容赦なく敵を撃ち落とす。幼女らしい舌足らずさで軍を指揮する彼女の名はターニャ・デグレチャフ。だが、その中身は、神の暴走により幼女へと生まれ変わることとなったエリートサラリーマン。効率化と自らの出世をなによりも優先する幼女デグレチャフは、帝国軍魔導師の中でも最も危険な存在へとなっていく-。

感想・レビュー・書評

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  • 第一次世界大戦下を想定した時代に転生、しかも子どもで軍人という、一見無茶な設定を、魔術という形でうまく成り立たせている。「合理的」な思考を取り込むも、結局は泥沼化していく予感。文体も非常に読みやすかった。原作をある程度読み進めてからアニメも見てみたい。

  • 思惑


    タイトルに騙された漫画No.1

    幼女がただ無双する薄っぺらい漫画だと思っていたら、
    いい意味で裏切られた

    幼女が無双するのに間違いはないが
    その内容は現実の戦争さながらな国家間の設定や作戦が多くありとても濃いものとなっている

    ナチス風味

  •  先日、映画館で逃げ出したくなる経験をした、こちらの作品。やはり、題名が悪い。

     題名からは、なんだかヤバそうな小説に思えますが、内容としては最近流行の「異世界転生モノ」です。
     ただ、流行の転生先が「剣と魔法のファンタジー世界」なのに対して、こちらは魔法はあるものの、近大世界大戦前夜の世界。モデルとなっているのはドイツ帝国。ここがある意味斬新。

     主人公は、あらゆる価値観が斜に構えた感じに歪んだベテランサラリーマン。いわゆる秀才エリートで、人事課長にまではなったけれど、自分よりも凄い天才が多数存在していることを自覚している秀才。その彼がリストラした問題社員に殺されて、転生するところから、お話はスタート。
     転生の際に性格破綻した神「存在X」が出てきたり、結構強引な理由で幼女に転生したり、ちょっと設定が雑なところはありますが、まあ、そこはいいとして。

     彼が決定的に歪んでいるのは、物事の判断基準が「合理的か」という一点であること。たとえ人命であっても、この合理性の判断の対象であり、ある意味わかりやすく狂ってる人。理解はできても共感はし辛いのが、また面白いのかな。

     1巻は、転生後、協商連合との開戦から、戦果を挙げて破竹の勢いで昇進し、軍大学卒業、独立魔道大隊創設まで。
     大人の知能と軍事オタクの知識を持ったまま転生した、完全にチートな幼女の物語。

  • すみません、後書きにもあるようにタイトルでビビってました。BS11 でアニメのEP02を見てからの購入です。
     タグ付けだけで拾って予想した内容とは、確かにかけ離れていましたね。もう少し早く読みだしていれば、とも思いますが、まとめ読みの楽しみがあると思えば得した感もあります。(資金が厳しいですが)
     一部ストーリーとは関係ない部分で、集中砲火を浴びそうな記述もありますが、個人的には良く言った、と褒めたいですし、文句なしに楽しく読了できます。
     続きが楽しみですが、「ジャンヌ・ダルク」になったりしないように、少佐の武運を祈っております。

  • ふざけたタイトルに似合わず中身は硬派な戦争小説になっている。アニメ化するのを知り、全巻買ったのだが面白い。かなり癖は強くて、冗長なセリフ回しや冗談が合わない人は見るのも嫌だろう。私はこういうのが好きなので楽しいし、戦争の話がしっかりしていて面白い。
     舞台は異世界だが、私たちの住む現実世界の大戦中のドイツのようなものだ。違うのは魔導士と呼ばれる特殊能力を使う兵士がいることだ。彼らは銃を持ち、高速で空を飛び、大砲なみの攻撃を敵兵にくらわせる。魔力で防壁やデコイも作れる。
     小説内ではこの魔力でどこまで出来るのかを完全には説明していない。そこはこの作品において重要ではない。重要なのは戦争の進み方を見ることだ。シミュレーションゲームをするように戦争が進んでいく。
     主人公のターニャの優秀さも気持ちが良く、どんどん戦いに勝っていく。現実世界で人事部に居て、恨まれた社員から殺されて異世界に幼女として送られた。異世界では孤児で、なにもなかったが、類まれな魔力があり彼女は兵士になった。武功を収めて勲章を胸に抱き、齢11にして大隊長として戦場を部下と駆ける。
     帝国もターニャもあまりいい最後は迎えなそうだが、楽しんで読んでいきたい。

  • この本を一言で言うならば「よく解る組織内生存術」と言ったところです。主人公であるターニャ・デグレチャフの行動理念は、合理主義的かつ権威主義的。それは勉学に励んだ二十代の我々にとっては、懐かしい学校生活を思い出させて仕方ありません。
    その彼女(彼)が、存在Xという超常的な存在からその性根を批判され、魔法と銃器の唸る、WW1の彼の国を思わせる兵士となり、如何に成長せず社会を屈服せしめるか。そんなある意味でダークヒーロー物のような、暴力的なカタルシスの感じられる冒険活劇です。

  • 紹介者:電気電子システム工学コース3年
    <難易度>★★★★☆
    <読了時間>1週間以上
    <読んでもらいたい人>
    第1次、第2次世界大戦の内容を知っている。また、異世界転生(ベリーハード)が好きな方、きょう味のある方。
    <紹介者からのコメント>
    やや、専門用語が多いですが、エリートサラリーマンが魔法があるヨーロッパのWW1を体験するという異世界転生ものです。

  • 理想郷投稿時から、読んでいたが、書籍化に当たり、用語の加筆や、追加された文章が、難解な文章を幾ばくか読みやすくしていて、金額分は楽しめた。次巻が待ち遠しい。

  • アキバブログの記事より購入。ネタ的なタイトルとは裏腹に中身は本格近代軍事戦記。エリートサラリーマンが駅のホームで背中を押され死亡し、信仰心のなさよりなぜか近代ヨーロッパ的世界で幼女として生まれ変わりさせられる。前世の記憶を持ったまま、見た目は幼女中身はえげつない大人な主人公が出世目指して邁進する話。主人公は幼女であるが、単に入れ物としての話であり、二桁にも満たない年齢はハンデにはなるものの何かしら戦果に貢献はしない。外見に萌えられることもない。
    中身は本格的な軍事もので、ペースに乗ったら最後まで一気読み確実。幼女に期待して読んだら死ぬ。値段も納得の重厚さだった。

  • 神がそれを望まれる

    主人公の考え方に共感出来るからこそ
    感情移入し易く、楽しむことが出来ました!

    だから、賛否両論かなー
    アニメも好きで何周でも見てられる!

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著者プロフィール

小説家。代表作に『幼女戦記』『約束の国』『ヤキトリ』『テロール教授の怪しい授業(原作)』など。

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