知らないと恥をかく世界の大問題 (角川SSC新書 81)
- 角川・エス・エス・コミュニケーションズ (2009年11月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784047315044
感想・レビュー・書評
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政権交代の時代に出版された本。
以下、印象に残った5点をまとめた。
p15
発展するかどうかは書店を見ればわかる。
ラオスは社会主義独裁政権で意図的に愚民化政策を取っている。政治的には安定しているが、経済発展は難しい。
p27
EUがなぜまとまりを保っているのか。
それは、それぞれの国が資本主義(政治)で民主主義(経済)でキリスト教(宗教)の国だから。
p28
宗教・民族・資源の3つの対立構造があり、イスラム圏には全て揃っている。だから戦争も起こりやすい。
p77
インドではカーストという身分制度がワークシェアリングを促す。発展の鍵。
ITはカースト問わない。インディアンドリーム。
民主主義がインド発展の妨げ。発展するには開発独裁が手っ取り早い。
p179
民主党、自民党の哲学の違い。
民主党 : 家庭は個人の自由
自民党 : 古くからの家族感。前近代的詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世界でおきている問題の入り口をぽんぽんぽんっておいてひとつずつ覗いていくかんじの本。
問題の概要をざっくりと書いてくれてます。わかりやすいです。
けど逆に言えば、浅くしかわからないです。
社会のことを知りたいけど時事用語もわかんないという方が最初に読むにはもってこいの本だと思います。 -
可もなく不可もなし
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タイトル通りの内容がさらっと紹介されているが、深く掘り下げられてはいない。数年たって読むと、このころはじまったニュースに決着がついていたりする(AIGの話など)。アメリカの民主党と共和党の違い(大きな政府と小さな政府などの立場の違い)は勉強になった。
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共感した点:発展する国かどうかは、書店をみればわかるというクダリ。
"街に大きな書店がそこに若者が大勢いるかどうか"だと池上氏はおっしゃる。
ん~~私の住む町には本屋がない。
あとは、少し時代が変わってしまった政治の話とかは、今につながるのでなるほど・・・と読む。 -
池上さんの本が読みたくって、図書館に昨年から予約していたのがやっとの思いで手にできたが、残念、ちょっと内容が古かったかな。でも、参考になった。世界情勢は常に動いてるのが実感!
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なによりタイトルの付け方がうまい!
書店に足を向けるような知的好奇心あふれる人の強迫観念をあからさまに突いていて、苦笑しながらも思わず手に取ってしまった。
内容は特に新しいところはなく、ごく当たり前の事実、現実を解説しているだけ。ただ、著者は説明が上手で感心する。テレビを見ていても感じることだが、とにかく解説が分かりやすい。彼のおかげで新聞を読んだりニュースを見たりするのが楽しくなった人も少なくはないはずだ。
でも、ひとつだけ注意したいことがある。「わかりやすさ」と「真実」は必ずしも同義ではない。あ、池上彰が嘘ついてるって意味じゃないですからね。疑問や興味を覚えたら自分で調べ、自分の頭で考えて判断する。「わかりやすさ」は、そういった知的好奇心への入り口として機能するにすぎないということです。念のため。 -
イスラエル・パレスチナ問題の解説がわかりやすい。フランスにいた頃知り合った女性の友人がユダヤ系のフランス人で、政治的な問題について色々と語ってくれたのだが、当時の知識では背景があまりよく分からずに相づちを打つしかなかった。
「民族」と「宗教」と「資源」の紛争・戦争の三大要因はいずれも日本にいるだけではほとんど日常と無関係なものなのだが、世界中の同僚や友人と深く接すると、それに対して僕自身がどういうスタンスでどのような価値観を持っているかを常に問いかけられる気がする。