武器なき“環境”戦争 (角川SSC新書)

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  • 角川SSコミュニケーションズ (2010年9月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047315327

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武器なき“環境”戦争 (角川SSC新書)の感想・レビュー・書評

  • 京都議定書会議の裏の真実や環境のネガティブキャンペーンなど読んでてとても勉強になった。特に国際会議におけるアメリカとイギリスは悪知恵やずる賢い悪ガキと呼ばれる理由が分かった。国際会議の場においてやはり「英語」がポイントであり、常にイギリスが牛耳っていることに驚いた。英語圏にとても有利であり、日本も国際社会で彼らと同等に戦うことに限界があると感じた。また、ネオコンやイスラエル・ロビーなどの陰謀説も興味深かった。

  • 正直、今の私だと理解はまだまだできなかったけど、分かりやすく説明してくれているな、という読者への配慮が強く感じられた。

  • 環境の時代と言われて久しいが、国際的な協定などの裏には各国の国益を守ることや基準値などにはそれぞれの国の思惑があることがよくわかった本だった。

    一言で言えば、環境の何かの情報があれば出典や、それを策定した人や組織を調べること、誰に有利な情報なのかを精査しないとバカを見ることが多いように感じた。

    環境問題を違った視点から読み取れる、手嶋氏と池上氏の対談本だった。

    読み終わる前に本文で気が付いたが、NHKの1125ことハイビジョンの話で、二人ともNHK出身だったことを忘れていました。接点はあったのですね。

  • 地球温暖化が本当か否かというのは、確実な未来を予測できないのと同じように、どちらが正しいと判断することは不可能である。戦略的に考えて、少しでも起こり得る可能性があるのであれば、予防や対策を講じておくことが望ましい、という考え方を知った。今まで私はどちらが正しいか、ということが知りたくて、様々な環境書籍を読もうとしていた。しかし、それを見極めること、つまり将来を予測することよりも、今問題になっていることに焦点を当てて解決に向けて行動していくことの方が大切なのではないか、と考えさせられた。

  • 2013.11.24 pm 21:48 読了。池上彰さんニュース解説のおじさん、とか思って正直なめてました。すみません。すごい。広い見識と的確なコメント。その鋭さに思わず舌を巻く。中学・高校の授業で覚えさせられた「情報リテラシー」という言葉を思い出した。今まで、情報を的確に読み取る能力と簡単に捉えておりそれには正解があるものだと無意識に思い込んでいた。しかし現実はそう簡単ではないことを思い知った。正解はない。結局自らが持つ情報や知識を駆使して結論を出すしかない。もちろん一人ひとりが持つ情報の量や分野は違うから異なる結論が出て当然。あえて言うなら後から振り返って後悔しない方が正解。実際にその正誤を判断するのは後の世代の人々。現時点ではこのような認識。難しいなあ。加えて複眼的思考をどれだけできるかも重要。自分を省みると、どれも満足にできていない。とりあえずいろんなことを知って、その知識を駆使して状況判断を繰り返していくしかないのだろう。そうやって「本質を読み取る力」を養っていくしか。
    以下内容の感想。
    対談形式。環境問題という大きなテーマをエネルギー・経済・情報・政治といった面から複眼的に論じている。目からウロコの話ばかり。ほんとに何も知らなかった。メディアリテラシーがなんたるものかやっとわかった。これだけ複雑な話をこんな薄い本にまとめるってすごい。新書でよかった。これ以上長くなって掘り下げられたらついていけなかった気がする。地球温暖化をはじめとする環境問題について考えていきたいと思っているひとには入門編としておすすめ。環境問題は複雑。各国の思惑が絡み合う。情報戦。この本からどのように知識やリテラシーを伸ばしていけるかが重要。池上彰の本は初めてだったので、他著書も読みたい。

  • 「地球にやさしく・・・」とかいうのとは違う、環境問題のウラを教わった。環境外交という狡猾な世界自体を初めて知った。

    日本の環境技術とエネルギー効率は世界有数なのに、日本に不利な枠組みの中でお金を出させられるハメに。環境政策のルール作りに参加できるだけの力を発揮しなくては、日本は損するばかりということ。

    池上さんと手嶋さんの対話はわかりやすかった。お二人が一歳違いで、ともに慶應経済学部卒、NHKに入社して2005年に共にフリーになったという経歴の一致は面白いな〜。

    ★★★★★追記(6/1)
    もう何度も読み返しています。家族にも読ませたいと思い、しかし自分の本は渡したくないのでもう一冊買った。

    この対談が行われたのは2010年、東日本大震災の前のことであり、原子力を含む震災後の環境問題について、お二人にまた語っていただきたいと願います。そしてそれは自分でも学び取っていかなければならないことだというのを、この本から教えられました。

  • 「京都会議」(あるいは環境問題)において、
    過大な責務を背負わされ議長を押し付けられた日本は‘気の弱い優等生’
    会議では前向きな事を言いつつ、家に帰り「やっぱりやらないよ~」とうそぶくアメリカは‘したたかな悪ガキ’
    「そもそも環境を破壊したのはお前らだから、お前らがやれ」とはなから取り合わない中国は‘腹の据わった不良少年’
    そして、それらを俯瞰から操ろうとする英国は‘知的ギャング’

    ‘知的ギャング’の武器は英語力、なんたってイギリス人は世界で一番英語がうまい!
    「京都議定書」も、議論が錯綜し、文書になかなかまとまらない時、「条約を英文でまとめるのはまかせて」と言ってさり気なく主導権を握り、公正な姿勢を示しつつ、自らに不利な文章とならないよう目配せを欠かさない・・・
    かくして見事にヨーロッパに利益をもたらす「不平等条約」が出来上がったのでした。
    当然、後で気づいたアメリカは愚図るわけですが、気の弱い日本は何も言えず、トホホ。

    その‘知的ギャング’の次なる狙いが『カーボン通貨』の導入です。
    CO2の削減というのは、つきつめれば「経済活動をするな」といってるのと同然です。
    だから、経済活動をしたければCO2を出す権利(汚染する権利)を買えということになります。
    これはCO2という「廃棄物」、本来はゴミであったものを価値のあるものにした革命的な発想の転換です。
    その取引を国家間でするのが『排出権の取引』、産業別・企業別で行うのが『キャップアンドトレード』
    そして、個人に適応しようというのが『カーボン通貨』なのです。
    モノを購入する際、お金+カーボン通貨を支払わせる仕組みで、‘お金だけ’でモノが買えなくなるわけです。
    基軸通貨をドルに奪われた英国の怨念という趣もありますが、カーボン銀行の成り行きには要注意です。
    ぜひ日本もインテリジェンスを発揮して、‘仕切る側’として、いっちょ噛んでいただきたいですね。

  • 環境から外交やメディア・リテラシーを紐解いていく。私たちの知らないところで「環境問題」を通じて、世界はどのように動いているのか、私たちはどのように環境問題と向き合っていかなければいかないのかを二人のジャーナリストの視点から考えることができた。

  • 日本の国際社会における存在感不足を痛感した。英語能力を駆使したイギリスが、国際舞台で大きな影響力をもっているというのは、なんとも意外だった。
    21世紀は、環境の世紀であるのだから、省エネ大国の日本がもっと世界をリードしていってほしいと思う。
    日本はガラパゴス化しているが、海外にシステムを輸出する際は、オーバースペックにならないよう相手国の要求をくみとり実現することが重要になるとおもう。20130120

  • 日本の今迄の環境分野での立場、外交戦略、技術発展の方向性が強く提案されている一冊です。

  • 日本の今迄の環境分野での立場、外交戦略、技術発展の方向性が強く提案されている一冊です。

  • 池上さんの話はわかりやすい。

  • 環境に関して、日本がどう関わっていくべきなのか、現状を踏まえわかりやすく、すっきりと頭に入ってくる本でした。

  • 111016with戦争を考えるDVD

  • 国際社会での交渉力の弱さから、英国により仕掛けられたカーボンマネーに主権を握られようとしている危機的な状況をNHK出身の両著者がユーモアを交えて対談した記録。

  • もう辞めてしまった方ですが、鳩山氏が首相だった時代にサミットで「CO2削減25%」の演説をした記憶がありますが、あれは一体なんだったのでしょうか。

    実際には他の国が参加したら実行する等という前提があった(p99)ようですが、環境に対する取り組みは、表向きは地球環境の保護をうたいながら、 排出量の多い米国や中国が除外されているにもかかわらず、排出権取引では利益を得ることができるなど、政治的な要素が多いと思います。

    この本はニュース解説でおなじみの池上氏と手嶋氏による対談本ですが、クライメートゲート事件については中途半端な記述であったのが、他の本でそれについて情報を持っていた私にとっては不満が残りました。

    この本を読んで、世の中におきているニュースを誰かに解説してもらうのではなく、自分で考えてそれに必要な情報を様々な角度から得ることが大切であることを感じました。

    以下は気になったポイントです。

    ・メキシコ湾の場合、まず1500メートルの海底に到達して、さらに約4000メートルの地中を掘り進んで(150気圧)、ようやく油層につきあたる(p20)

    ・ロシアでは石油を採掘し尽くして放置していた場所を掘ってみたら、わずかながら石油が補給されていることが確認された(p22)

    ・世界の石油の実に4割が海底油田から採掘されている(p24)

    ・日本の電気料金は、長時間の停電のない日本の送電システムを考えると、そうとは言い切れない(p41)

    ・スマートグリッドは、専用の機器やソフトウェアを送電網の一部に組み込むことで、電力使用量と発電量をリアルタイムに一致させる(p42)

    ・オバマ大統領が提唱する「モーダルシフト」は、ガソリン車からハイブリッド、さらにはプラグイン・ハイブリッド車へ進化するように構想されている、これは効率的な送電網をいち早く築くという「スマートグリッド」政策とリンクしている(p45)

    ・1990年が基準になっているのは、この年に初めてCO2排出量が測定されたから(p54)

    ・環境省が発表した2008年度の温室効果ガス排出量は、前年度比較で6.2%マイナス(p102)

    ・イギリスはポンドの基軸通貨の地位を譲る代わりに、現在のIMFの特別引出権(SDR)に近いものを提唱(通貨名:バンコール=金・石炭など複数資源価格の加重平均)したが、アメリカは同調しなかった(p168)

    ・FRBはドル紙幣を発行する際には、市場から短期のアメリカ国債を購入して資産に組み込むことで、収支バランスはとっている(p170)

    ・SDRの見なおしは2010年に行われるが、現在の「米ドル」「ポンド」「円」に「元」が加わる可能性が大きい(p173)

    ・ニュースでランキングについて聞く場合、どんな算出基準になっているのか興味をもつことがない、日本の大学のランキングが悪いのは仕方ないかも(p182)

    ・京都議定書とは別の枠組みとして、セクタ別アプローチとして、アメリカ・中国・インド・日本等の7カ国で構成されている(p194)

    ・鉄道の遅れ度合いにおいて、日本な世界でトップクラス、「遅れる」の定義が日本では3分から5分、アメリカでは1時間以上であるため、日本のエアラインも同様(p197)

    ・軽自動車を除く中古車の登録台数が18ヶ月連続で前年同月比マイナス、減税で新車のお買い得感があるため、自動車のリサイクルが滞っている(p204)

    2010/11/21作成

  • 何通りもの読み取り方のできる本。京都会議を巡る日本と各国の関係、日本の持つ省エネ技術の高さ、国際ルール作りでの重要点、情報の受け取り方、日本のメディアの欠点。私が印象に残ったのは、世界が注目しているニュースに日本のメディアだけがその重要性に気付いていないことが多いという話。同じ島国なのに、イギリスと偉い違いだ。
    地震一発で、ここに書かれている大前提が一瞬にして崩れ去った今、日本は地球の心配をしている場合じゃないよな。

  • 各国が国益をかけて、持てる力と情報を尽くして戦ってるこの「環境の世紀」について。テレビでコメンテーターばっかのニュース番組を眺めるぐらいなら、こちら一冊読んだ方が記憶に残るかと。自分の興味のある分野を掘り下げていくとっかかりとしては、有用な本かと思います。

    日本の場合、CO2●%削減、とかじゃなく「エネルギー効率の向上」を目的にするほうが現実的かつ将来的に意味のある政策だという指摘には同意。
    この「戦争」における英国の優位性については「なるほど」。
    環境技術の移転(国際的技術協力)へは、職業上いまも意識してます。でも「オールジャパン」でいく必要性については疑問。民間企業は「オールジャパン」にそこまでこだわっていないと感じる。

    BPの石油スピルにしろ、新エネ戦略にしろ、COPでの取りまとめ役不在にしろ、国際会議での言葉遊びにしろ、資源獲得戦争での戦略的指導部ってどこにあんのよという疑問にしろ、ブラジル戦略の必要性にしろ、過去一年の仕事で身近に感じた。この仕事の、世紀の動きを改めて感じれる外交的性格を、もっと自覚して仕事しなければ。頭を使え。「自分の手の中の情報は、大きくみれば世界の最先端の潮流をリアルタイムでさばいているものなんだ」ということは、意識しないと自分の内面に届いてこない。もったいない・・・
    以後、モーダルシフト、及びスマートグリッド、英米の環境政策について、より掘り下げていこうと思います。本探すか。でもそのまえに証券化についての本かな…

  • 「京都議定書の例外扱い要請へ 政府、原発事故受け」( 2011/4/5 日本経済新聞)、「国連、日本の温暖化対策見直しに反対を表明」: YOMIURI ONLINE(読売新聞) http://t.co/83MBw9B via @yomiuri_onlineなどのニュースが流れているが、 もともと京都議定書がいかに欺瞞に満ちた欧米諸国の策略かは、この本の中でも厳しく指摘されている。

  • 環境戦争。排出権取引やカーボン通貨等は次のサブプライムローンになるのでは?
    軍需で争う時代から核抑止でそして環境で。
    これから環境について本気で勉強しなきゃなー
    一歩目としては面白い本です。

  • The authors admit the existence of global warming.
    Japan should engage in establishing global standard of policy against climate change.

  • 2010年のメキシコ湾岸海底油田石油流出事故は、脱石油時代の幕開けとなりそう。海底油田では、事故が起きると、即石油流出の危険性がある。オバマ政権のグリーンニューディール政策は、この石油流出事故で加速する可能性がある。
    日本の電力供給レベルは高品質過ぎて、発電に波のある自然エネルギーによる発電では対応できない。
    co2排出規制は6種類に及ぶ。メタンや亜酸化窒素、代替フロン等。
    日本にとって排出量削減は、非常に厳しい。あまりに厳しいと日本にいる企業が国外に流出する。
    英国は知的ギャングで、国際法等の作成段階で英語を駆使して参画し、自らに都合のいいような内容にしてしまう。
    カーボン通貨制検討されている。これは、co2排出するものを購入するときにカーボン通過を支払わなければならず、多く排出するとは、少ない人からカーボンを購入しないといけない。
    鳩山前首相が言った25%co2削減は難しい。
    飲増設は、これまでの話を停止させてしまう可能性がある。
    一部に誤りがあるからといって、全部が誤りではない。
    南極・北極のこりが溶けると海面が上昇するのではなく、北極南極の陸地にある氷があると海面が上昇する。
    アメリカの意志を良く問われるが、あれだ大勢の人がいる国に一つの意志はない。
    相手の主張を聞くにはどういうポジションにいる相手なのかを見極めよ。欧州は東欧も含めてcおs排出規制に入っているため、日本に比べて帰省目標値が低く楽。
    日本も英国を見習い、影響力の大国になるべきだ。
    日本の組織では一端方向性が決まってしまうと、なかなか方向転換しづらい。
    るーるづくりに関与せよ。日本はいつもルール作りに関与できず、やられてしまっている。
    環境を巡る国際やりとりは、環境だけではなく、多くの天で日本にいろいろな問題を投げかけている。
    日本の国際的影響力は決して小さくないが、日本人は萎縮している。米国や中国と比べれば影響力は劣るが、これらの国に対しては、影響力を行使できるようにするべきだ。

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武器なき“環境”戦争 (角川SSC新書)の作品紹介

21世紀の世界の覇権争いは「環境」を舞台に繰り広げられる-。戦前の軍艦、戦後の核兵器に次ぎ、CO2排出量がいま、人類の最重要課題となった。国際政治の主役に躍り出たCO2を外交の"武器"に、「環境」という戦場で、どう戦っていけばいいのか?日本の進むべき道を提示する対論。環境から、世界の覇権、メディアリテラシーまで。"世界を識る"気鋭のジャーナリスト二人が、存分に語り尽くす。

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