バカボンのパパと読む「老子」 角川SSC新書 (角川SSC新書 141)

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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047315648

作品紹介・あらすじ

今日本はとんでもない問題を数々抱えている。そんななか、老子の「無為自然」の考えがきっと役に立つはず。生きるということは自然の摂理とともにあるということ。そこから始めるしかないのだ。しかし、漢字だらけの老子の文章を読み解くのは難しい。そんなときにあらわれたのが「バカボンのパパ」だった-。とっつきにくい漢文をわかりやすく解説する、「バカボンのパパ語訳」による老子本の登場。

感想・レビュー・書評

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  • 「バカボンのパパ語訳」だけでなく、原文(漢文)、書き下し文、普通の現代文訳、がついているので、お得感がある。

    私が読んだのは新書版だが、文庫版もあるようだ(「実践編」というのもある)。

  • こういう本は敷居が低くて好き。内容も充実。

  •  ラジオDJとしても有名なドリアン助川による老子の解説本。

     書き下し文とドリアン助川の現代文とバカボンパパ風な現代文の三つの文章で老子を読んでいく。バカボンパパ風はそれほどブッ飛んではいないが普通の現代文とセットで見ながら自分にしっくり来る方を見ていく感じで読んでいける。バカボン風なのに老子に自然とマッチしているというのがこの本のテーマだからそれでいいのだ。

     老子の入門としては最適の一冊。

  • 僕は春日大社で能を観ていた。

    目の前の舞は翁だった。

    その翁の舞を観ていて急に

    バカボンのパパの顔が浮かんで来た。

    そのあと、演目解説では三山の陰陽話が

    提供された。

    ここで僕の確信へと至る。

    バカボンは釈迦、世尊で

    パパは老子、摩多羅神であると。

    その理解へと至り

    僕は本書を手に取り読込を開始

    今では人生二度目の老子フリークへと

    変わりつつある。

  • 漢文とその訳では「難解に過ぎる」ということから、バカボンのパパ語訳で老子を解説している本。

    -話してどうだとわかるようなものは、永遠不滅のTAOではないのだ。レレレのレなのだ。名付けようがないものからお空や地面は始まったのだ。そしてあらゆるものが生まれ、名前が付いて存在となったのだ。だから、あれが欲しいこれが欲しいと思わない無欲の人のみが、現象の向こう側にある「見えない本質」を観ることができるのだ。

    いくらバカボンのパパ語になろうとも、老子の宇宙観「TAO」は般若心経の「空」のようなもので、さっぱりわからない。
    ちょっと読んだだけで理解できるような、生易しいものではないのだ!
    でも、それはそれでいいのだ。

  • 2017/11/20 16:52:52

  • バカボンのパパの言う事は確かに老子と親和性がありますね。「これでいいのだ」は無為自然?
    死刑制度の是非について最近よく考えることがあるのだけど、老子は反対の立場だったよう。
    死を怖がらない人には死刑は脅しにはならないし、皆が死を怖がるようだと、誰も死刑を執行したくない。寿命は天が決めるのであってその任にない人間が手を染めると必ず何か良くないことが起きる。という風に理解した。
    う~ん。

  • ・なんでも大事にすればいいというものではないのだ。

    ・いっぱいのいっぱいになってはいけないのだ。

    ・無理は無駄なのだ。

    ・バカをつらぬくのだ。

    ・まっすぐな人はぶれぶれなのだ。

    ・形のないものが強いのだ。

    ・正しい言葉は反対の言葉なのだ。

    ・為して争わないのだ。真実の言葉は美しくない。美しい言葉には真実がない。誠実な人は雄弁ではない。雄弁な人は誠実ではない。真理を知る人は博識ではない。博識な人は真理を知らない。聖人は蓄えをしない。あらゆるものを他者に施し、自らはさらに豊かになる。あらゆるものを他者に与えら自らはさらに富む。天の道理は利を与えて奪わないことである。聖人の道理は、ことを為して、しかも争わないことである。

  • 老子の原文と読み下し文、そして日本語訳と、よりくだけた訳のバカボンのパパ語訳が書かれている。解釈についてはほぼ書かれていないが、パパ語訳がかなり分かりやすくなっているので問題はない。
    老子初心者なので、原文+パパ語訳に少し解釈が付されているというスタイルの本になれば、より分かりやすく☆5つものの本になりそうと感じた。

  • まーやっぱ老師はつまみ食いのつまみ解釈がいいなーと再確認した一冊。

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著者プロフィール

ドリアン助川 訳
1962年東京生まれ。
明治学院大学国際学部教授。作家・歌手。
早稲田大学第一文学部東洋哲学科卒。
放送作家・海外取材記者を経て、1990年バンド「叫ぶ詩人の会」を結成。ラジオ深夜放送のパーソナリティとしても活躍。担当したニッポン放送系列『正義のラジオ・ジャンベルジャン』が放送文化基金賞を受賞。同バンド解散後、2000年からニューヨークに3年間滞在し、日米混成バンドでライブを繰り広げる。帰国後は明川哲也の第二筆名も交え、本格的に執筆を開始。著書多数。小説『あん』は河瀬直美監督により映画化され、2015年カンヌ国際映画祭のオープニングフィルムとなる。また小説そのものもフランス、イギリス、ドイツ、イタリアなど22言語に翻訳されている。2017年、小説『あん』がフランスの「DOMITYS文学賞」と「読者による文庫本大賞(Le Prix des Lecteurs du Livre du Poche)の二冠を得る。2019年、『線量計と奥の細道』が「日本エッセイスト・クラブ賞」を受賞。翻訳絵本に『みんなに やさしく』、『きみが いないと』(いずれもイマジネイション・プラス刊)がある。

「2023年 『こえていける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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