幼女戦記 8 In omnia paratus

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  • Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047346550

作品紹介・あらすじ

連邦資源地帯への大規模攻勢作戦『アンドロメダ』。
無謀を説いていたゼートゥーア中将は
参謀本部から東部への『栄転』に至る。

先細った連絡線、破たん寸前の兵站網、極めて長大な側面の曝露。
要するに、誰もがオムツの用意を忘れているのだ。
かくして、ゼートゥーア中将はレルゲン戦闘団へ特命を下す。

指揮官たるターニャに命じられるのは退却の許されない籠城戦。
勝たねばならない。

人材、食糧、砲弾、すべてが不足すれども
勝利依存症の帝国は戦争を止められない。
苦しかろうとも、続けるしかない。
足りない火力は血と覚悟で埋めるのみ。
さぁ、起こりうるすべてに備えよう。

感想・レビュー・書評

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  • 帝国やばい…

  • 戦争を止めることができる成果を上げたハズだが
    帝国最高統帥会議は多くの死に見合う成果を求め
    そのために「戦争の継続と勝利」を命令する
    軍事部門からの同盟国を介した停戦工作が露見し
    て参謀本部2トップともいえる一人が東部戦線に
    左遷され、帝国はどんどん疲弊していく('ω')ノ

  • 帝国の世論に押されて執行することことになった「アンドロメダ作戦」。その行方は如何に。

    結果は結果として、ゼートゥーアさんがしぬんじゃないかとヒヤヒヤしながら読む。上官が前線にいる、というのは銀英伝からのロマンではあるけど、部下からしたらたまったものじゃないね。

    ターニャという存在はあきらかにチートではあるのだけれど、あくまでも戦術上のチート。ターニャでさえ戦略的劣勢を覆し得ない。その苦悩と努力が幼女戦記の魅力な気がします。

  • 少しドレイクさんの身を案じてしまうようになりましたね。だいぶ「彼女」にボロクソ言っていましたし…。帝国軍も心配なのは言うまでもありませんが、対する国々の方の運命も読めません。

  • 異世界ミリタリー小説 第8巻 
    ゼートゥーア中将が東部方面へ飛ばされ、前線の「実情」を痛感する。 
    「祖国は、夢も見たがっている。偉大な夢だ。偉大な祖国の、偉大な勝利を、誰もが現実であって欲しいと願うのだ」 
    「ならば、夢を打ち破るほかありますまい。」 
    次巻からは、本国で行われる『平和なある種の戦争』のお話かな? 
    さすがに連続でカルロ・ゼン節はちとキツかった・・・。ちょっと休憩(笑) 

  • アンドロメダ戦線の裏で東部で頑張るターニャさん。
    コミーに囲まれつつ助けが来るのを待っていたら、恐るべきゼートゥーア閣下が囮になってくれる末期状態。
    ずっと末期な気もするけど。

  • いやー、相変わらず面白いね。ターニャ戦闘団(レルゲン戦闘団)は健闘しているものの、帝国軍全体としては兵站がおぼつかず継戦能力も限界。一方で、本国の世論が強硬で敵の死体を求める民衆。板挟みになった帝国軍の活路を開くため、ゼートゥーアは帝都で政争に打って出る覚悟を決め、ターニャも巻き込まれることに。次巻ではリアルな戦闘ではなく政争が描かれそう。

  •  ここ数巻では一番動き出す兆しが見えてきたんじゃないだろうか。今回はゼートゥーアが、かなりクローズアップされていて意外性があってよかった。指揮官前進がワクワクするのは何を読んでも変わらないな。かなり危なげのある作戦だったが、今までの作戦だって成功するかどうかは怪しいものばかりだった。いつか転ぶのか。一応はラノベなのでそういうこともなく進むのかは、読めはしないが、帝国がどうなるのか史実のドイツと同じように戦争に負けて賠償を払う羽目になるのかはまだ分からない。次からは、ゼートゥーアが政府に対して何をやるのか楽しみだ。
     メアリーは相変わらずの独断専行で13人もドレイクの部下を死なせた。いい加減何かしらの罰がないと敵側がどうしようもなさすぎる。読者の敵愾心が連邦と連合王国ばかりに向くのはどうかと思う。一応ライバルキャラにするつもりなのか? 神に啓示を受けた者同士で戦わせるのだろうけど、応援はターニャ側が大多数だろう。それとメアリーが周りの軍人からどう思われているのかが分からない。まず間違いなく疎まれていると思うのでその辺りもちゃんと書いて欲しい。
     幼女戦記をここまで読んできて思うのは、情報が多いだけで人物描写はやはりラノベらしい。表面的な情報と専門用語でストーリーを進めるのは、戦略ゲームを見ているみたいだ。戦争という重いテーマを、分かりやすいキャラクターで書くのは読み手の脳には負荷を与えずにいいのかもしれない。それじゃなければ漫画化やアニメ化はしなかっただろう。

  • 泥沼の東部戦線における反抗作戦。相変わらず面白さ。

  • 第一次二次大戦時のヨーロッパ的異世界へ「幼女」として転生させられちまった元エリートビジネスマンの物語、その第8弾。

    まさに「恐るべしゼートゥーア」に始まって終わる8巻でした。「有能なお偉いさん」が「現場」に来るとどうなるのか? 「指揮官先頭」なんて近代戦でやるもんじゃないとは思いつつも、それをやってのけてしまう将軍が痛快でした。
    しかし、いくら局地戦を有利に運ぼうと所詮は局地的勝利しかものにできないわけで。戦術面で勝利しても戦略面でボロ負けしている現状は覆せないわけで。

    もうどうしようもなくこのままズルズルと負け戦に向かっていくのかと思いきや、最後の最後で思いがけない展開になりましたね。

    果たして、ターニャは戦術面だけではなく戦略面においても、その力を発揮することができるのか。次巻も目が離せません。
    そういや、晴れての後方勤務ですねターニャ。おめでとうおめでとう(棒)

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著者プロフィール

小説家。代表作に『幼女戦記』『約束の国』『ヤキトリ』『テロール教授の怪しい授業(原作)』など。

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