世紀の相場師 ジェシー・リバモア

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (419ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047913714

作品紹介・あらすじ

世界恐慌を予測し、一人勝ちをおさめた伝説の男、ジェシー・リバモア。その類い希な相場眼と精神力が生んだ「投資の鉄則」は、世紀を超えてウォール街に息づいている。天国と地獄を見た男の生涯を劇的に描く!

感想・レビュー・書評

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  • マーケットが「相場」であった時代、相場が金融工学やAIではなく人間同士の鬩ぎ合いであった時代、名を成した相場師のうち頭一つ抜きんでたジェシー・リバモア氏の伝記である。彼の人生は立身出世の物語であり破天荒そのものの物語である。まるでレオナルド・ディカプリオが演じる映画の主人公のように。

    1929年前後の世相と反して英華を誇った彼の人生は煌びやかそのもの。しかしその後の彼の人生、特に前妻や息子との関係は、彼の決して満たされることがなかった「何か」を感じさせる。それは愛情や権力とは異なる、彼自身が息子に語ったときの大統領からの要請に応じて取引を辞したような、決して達成しえない相場に対する全能感とだったのかもしれない。

    巻末にジェシー・リバモア氏の投資術集があるが一世紀を経ても今尚色褪せず現代でも十分通ずる。彼がどれだけ命を賭けて相場と向き合い人間の本質を研究し見抜いていたかということだろう。

  • いまはいろんな投資塾で教えてくれる内容を初めて自分で編み出した人について、主に次男からの取材で書いた労作。14歳で家を出てから株の現場で下積みからたたき上げて、大成功したり、大失敗したりを繰り返し、結婚し破産もし、ついに幸せな結婚をして息子2人をもうけ、大邸宅で優雅な生活をするが、幸せの絶頂から家庭内の問題まで、こんなドラマのような波乱万丈の人生が本当にあるんだなぁ。結局は次男以外みな不幸な終わり方でなんともやるせない家族の肖像だ。
    トレンドフォローの投資家にとっては非常に大事な内容がぎっしり。鉄則は、タイミング、資金管理、感情のコントロール。明晰な記憶力と優れた計数能力も大事だというのが困った。ま、伝説の相場師のレベルをめざすわけではないのでいいとしよう。というか、努力目標といいうことで。

  • 「自分のお金なら幾らでも作れる」。この自信、この人は近代の錬金術師なのでは。誰にも真似できない方法で、圧倒的なお金を稼ぐ。
    その結果誰も幸せにならない所に、寂しさを感じる。

  • 父親から借りた。

    初の分厚い単行本は投機家メンタルを学べる伝記となった。

    金言は多いけど実行に移す難易度は高え。

  • 結構面白かった

  • おもしろかった。 言ってることなどはとても勉強になる。 反面、お金を持ってても不幸だったようにしか見えないし、そもそも何度も破産してるってのはどうなんだろという感想も。 破産の理由なんかは書いてあるし納得できないことはない。 けど、失敗したときはちょっとしたミス扱いで成功した時は実力っていう位置づけなのはどうなんだろ。 失敗から学んだっていうのは聞こえがいいけど、単に運が良かったってことはないのかな。 いや、ほんと勉強にはなったんだけど。

  • "投資のルールは、愚か者にならない事

    取引開始から10%以上の損が出たら、その時点で手仕舞いする

    ピボタル・ポイント

    価格変動が、自分の判断と逆向きに進んだ場合、どの時点で取引を終了するのか、常に明確な基準を持っていなければならない
    このルールを定めるだけでなく、厳密に実行しなければならない。決断を先延ばしにして、ごまかさない。

    常に予備の現金を用意
    大儲けしたら、その儲けた分を別に保管

    相場師が最も警戒しなければならない相手は、自らの感情であり、心理。

    主要銘柄を取引の中心とする。

    大型株が値を下げるとしばしば、買い得のように見える。しかし、その後反転することはほとんどなく、そのまま下がり続けるケースが多い。

    次々と高値を更新していく銘柄は「買い」

    【タイミング】に関するルール
    巨大な利益は「座して待つ」
    すべての要素が好都合の状態になった時をみすまし、取引する。
    相場全体、個々の銘柄のトレンドにはとにかく逆らわないを
    相場がボックス圏にあり横ばいの時、上がるか下がるか先行きを予測するのは間違い。現実の動きを確認するのが一番。
    当日の高値が前日の高値より高く、その一方で終値が前日の安値より安い場合、また当日の商いが前日の商いより多い場合、要注意である。
    取引している銘柄が予想とは逆の方向に進み始めたら、すぐに売り払うこと。ミスを認め、損失を即座に食い止める。

  • 伝説の投資家として何度も耳にしたことがあるので、どんな人生だったのかを知るために読了。

    人からみたら羨むような大成功の影では、不幸な人生を歩んでいた。
    その不幸は自分だけでなく家族を巻き込んでいった。

    彼の人生から得た教訓は“家族は大切”ということ。

    家族に対する愛はお金ではなく時間であると思った。

  • 投資のバイブルになると感じた。結局、あらゆる物事を予測することは不可能である。自分の思惑が上手くないときは負けを認めることだ。テープがすべての真実を語る。

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