ライフ・レッスン

  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047913820

作品紹介・あらすじ

幾多の死に向き合い、自身も幾度となく死の淵を覗いた終末期医療の先駆者が、人生の最後で遂に捉えた「生と死」の真の姿。

感想・レビュー・書評

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  • エリザベス・キューブラ・ロス著「ライフレッスン」角川書店(2001)
    人が死に直面して初めて実感する貴重な経験を15のレッスンとしてまとめ、今まさに生きている人々に対して、人生について自分自身で考えるきっかけをあたえようとしているのが本書の目的です。死んでいく人々は人生の多くをそのときに学びますが、その教訓を自ら生かすための時間はありません。しかし、我々は愛する人の死を受け止めていくことで、死に行く人々から多くを学べると自分は考えています。自分の父親の死を通じてそれは推測から確信へと変わりました。キューブラ・ロス先生の本は、私が大学受験時の論文対策として、何度も何度も読んだ本です。中でも「死ぬ瞬間」は私のバイブルでもありました。本書「ライフレッスン」は、それに比べて比較的読みやすいため、気軽に、好きなパートから読むことをお勧めしたい本です。

    *完結していない気がかりな問題は人生最大の問題だから、死に直面したときにこそ緊急の課題となる。ほとんどの人は完結していない気がかりな問題の大部分を未解決のままにしておわる。問題の一部しか解決できない人も少なくない。人生には学ぶべきレッスンがあまりに多く、一度きりの人生ではとても習得しきることはできない。しかし、学べば学ぶ程未完結の問題が少なくなり、その分だけ充実した人生となって、本当に生きることができるようになる。
    *どんな状況であれ、最悪の事態に直面したときに人間は成長をする。状況が最悪のときにこそ最良のモノを見いだすことができる。そのレッスンの本当の意味が分かったとき、幸福で意味のある人生も見いだすことができるようになる。完璧ではないが真正の人生がみつかり、十全な生を全うすることができる。
    *真の自己を発見し、真の自己であり続けること。本当は何がしたいのか、何がしたくないのかをみわけること。その作業は自分自身の経験にゆだねることによって行われる。そのためにはあらゆることをしなければならない。他人の目を意識して何か価値ある行為をしても、それは自分のとっての価値ある行動にはならない。にもかかわらず、私たちの多くはしたいことをするよりもするべきことをしながら生きている。
    *父が死んで、いつのまにかに自分の恐怖心のかなりの部分が薄れているということに気がついてから、死というものについて考えるようになる。誰かを愛して、その人に死なれたとき、初めて死との関係が出来る。

  • 現役活動中にめぐりあいたかった

  • 自分の生き方や生きている意味について、いろいろと考えさせられる内容だった

  • すごくいい本だった。

    告知はしよう、最後をよく生きる手伝いをしよう、
    じじばばと一緒に死と向き合ってみよう、
    隣にいよう、

    という、目的だった知りたいことへ、答えが出たこと。

    と、全く予想していなかった、spiritual better life系のいろんな教え。死にゆく人たちが気づいた、意外なことたち。
    死ぬ前にではなく、今気づけばいい。

    ★もう足りているということ。
     死ぬ前になって、「あぁもっともっと、足りない!」という人は居ない。「いい人生だった、足りていた。」という。

    ★許すこと
     死ぬ前にならなくても、今だって許せる
     自分も、至らない所がある、出来ないこともある、
     相手も、至らない所がある、出来なかったことがある
     それは自分の傷をなかったことにする様で嫌だけれど、それとはまた違う 痛かった、辛かった、その人のせいだと思っても、その人を、自分と同じように不完全な人出あったのだ、と許すこと
     それで前に進める

    などなど

  • 生と死を見つめ直すための本。
    死を知って初めて生を知る。
    若い頃にはわからない感覚。
    でも、死は若者にも容赦なく訪れる。
    生きる喜びを知った者の勝ち!

  • 読みやすい。
    悩んだときに自由に開いて、開いたところを読むと良い。

    キューブラー・ロスは、晩年、脳梗塞から身体が不自由になった。TVインタビューで毒づいているシーンを見たことがある。

    その前も火事になって焼け出されたり、超能力を持つと言って近づいてきた詐欺師に騙されたり、お金を盗まれたりと悪いことが続いていた。そうして挙句の果ての不自由な身体だった。

    「私の書いたものなぞ、全部ダメ」

    と大声でどなるロスをみて驚いた。でも後からそれは本当に正直な姿なのだと思った。死へと向かうとき、悪態をつきたくなるような時間もあるだろう。

    最後は家族に見守られ静かになくなったと言う。

  • 『豊かさや貧しさとは、心の状態のことである』
    『人は自分を癒す為に許すのだ。相手の行為は、ただの行為でしかない。その行為を許すのではない。人を許すのだ。』

  • 死と生に向き合う本。座右の書としたい。

  •  きっと、最後の著作でしょう。是非一読を

  • ある年のクリスマス、私は3人の子どもたちにこの本をそれぞれ贈った。まさかそれが末娘の人生を大きく方向転換するきっかけになるとは予想もしていなかった。『死の瞬間』の著者、エリザベス・キューブラー=ロスの最期のメッセージ。生と死を考えるすべての人の必読書。

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著者プロフィール

エリザベス・キューブラー・ロス

精神科医。一九二六年、スイスのチューリヒに生まれる。チューリヒ大学に学び、一九五七年学位取得。その後渡米し、ニューヨークのマンハッタン州立病院、コロラド大学病院などをへて、一九六五年シカゴ大学ビリングズ病院で「死とその過程」に関するセミナーをはじめる。一九六九年、『死ぬ瞬間』を出版して国際的に有名になる。著書多数。二〇〇四年、死去。

「2020年 『「死ぬ瞬間」と死後の生』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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