天使と悪魔(上)

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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784047914568

作品紹介・あらすじ

ハーヴァード大の図像学者ラングドンはスイスの科学研究所長から電話を受け、ある紋章についての説明を求められる。紋章は秘密結社"イルミナティ"-十七世紀にガリレオが創設した科学者たちの結社-のもので、この世にはもう存在しないはずの伝説の紋章だった。それが男の全裸死体の胸に焼印として押されていたのだという。殺された男は、最近極秘のうちに世界初の大量反物質の生成に成功した科学者。反物質は核の数十倍のエネルギーをもつが、すでに殺人者に盗まれ、密かにヴァチカンに持込まれたという…。スピード感あふれ、ひねりと衝撃が連続の、タイムリミット・サスペンス。

感想・レビュー・書評

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  • 感想は下巻にて。

  • 人間は通常、脳の持つ力のほんの数パーセントしか使わないものだ。ところが、大きな衝撃、極度の喜びや恐れ、深い瞑想などで、精神が張り詰めた状況に置かれると、突如としてニューロンが異常に興奮し、格段に頭が冴えた状態になる。そういう状態にあるときには、一見不可能に思える問題に対して、鮮やかな解決策が浮かぶことがある。ヨーガのグルが高次の意識と呼ぶものだ。生物学者はこれを変性意識状態と呼ぶ。心理学者は超感覚と呼ぶ。キリスト教徒はこれを称して、祈りが聞き入れられたという。神の啓示といっても、すでに心でわかっている事柄を、脳を通じて認知させるだけの場合もある。混沌を縫って、刺すような孤独の苦しみが襲いかかる。
    完璧な紳士でいた。
    ラストの展開には驚いた、本当に驚いた。そしてカメルレンゴの悲しい決断と過去になんとも言えない気持ちになった。
    上・中・下、この展開は見事。本当に面白かった。また、イタリア観光としてもとても興味深く、サスペンスとしてだけでなく、芸術としても楽しかった。

  • キリスト教を学び、かつ日本で育ったからこそかもしれませんが、宗教観は理解しやすく、面白く一気に読めました。
    なぜイルミナティがセルンの科学者を狙ったのかという最初に持った疑問は、下巻で解決しました。
    一番良かったのは上巻の、解決しそうにない問題にぶつかった時の「思い出せ!」という言葉。無理だと思えても「自分が答えを知っている」と思うことは、全ての課題や困難に当てはまる気がしました。

  • 「ダ・ヴィンチ・コード」よりも前の作だったのか!

    「ダ・ヴィンチ・コード」よりは、ラングドンのキレが悪い!
    そうか若かったのか?!
    スケール感も小さく感じる。

    「ダ・ヴィンチ・コード」を読んでなかったら、とてもおもしろいと思う。
    下巻に期待です。

  • 神話とか、カトリック系とか、カルト集団とか。
    私のツボを惜しまなく刺激してくれるとても素敵な作品だと思います。
    因みに古本市で一冊10円でしたので、ダンさんの本他にも数冊購入させて頂きました。

  • 一般的にはダヴィンチ・コードの方が最初に名前が挙がるが、
    個人的には、この天使と悪魔がダヴィンチ・コードの面白さを凌いでいると思う。

    核エネルギーを凌駕する「反物質」がキーワードの一つになっており、
    冒頭のセルンで反物質を盗むためにセキュリティをくぐる場面では、
    その猟奇的な行為に、背中がゾッとした。

    ダヴィンチ・コードに比べると宗教にまつわるエピソードが少なく、
    反物質という科学的なテーマと、イルミナティという架空に近い存在が、
    小説としての面白さをうまく後押ししているように思う。

    また、話しの要所要所で登場するアンビグラムの存在も、
    この物語を面白くしている一因であると思う。
    非常に謎めいている上にデザインが秀逸である。

    次々と起こる殺人に対して犯行予告が設定され、
    タイムリミットによる緊張感・臨場感がたまらない。

    科学と宗教とは、実は最終的には
    目指すところは一緒なのかもしれないという哲学観も興味深い。

    ダヴィンチ・コードもそうであったが、
    本の内容が濃い分、映画の魅力は本に及ばないが、
    ダヴィンチ・コードよりはできが良い。

    ダン・ブラウンの著書は、ハードカバーのカバーを外したときの
    装丁がなかなか良いのだが、この作品も例外ではない。
    ぜひハードカバーを手にしてカバーを外して楽しんでほしい。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • ハーヴァード大の図像学者ラングドンはスイスの科学研究所長から電話を受け、ある紋章についての説明を求められる。紋章は秘密結社“イルミナティ"-十七世紀にガリレオが創設した科学者たちの結社-のもので、この世にはもう存在しないはずの伝説の紋章だった。それが男の全裸死体の胸に焼印として押されていたのだという。殺された男は、最近極秘のうちに世界初の大量反物質の生成に成功した科学者。反物質は核の数十倍のエネルギーをもつが、すでに殺人者に盗まれ、密かにヴァチカンに持込まれたという……。スピード感あふれ、ひねりと衝撃が連続の、タイムリミット・サスペンス。ロバート・ラングドン教授シリーズ第1弾。
    原題:Angels & demons
    (2000年)

  • ダ・ヴィンチ・コードに引き続き、再読。
    やはり面白く、先が気になる。

  • 反物質すげえ

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著者プロフィール

1964年ニューハンプシャー生まれ。アマースト大学を卒業後、英語教師から作家へ転身。2003年刊行のラングドンシリーズ二作目「ダ・ヴィンチ・コード」で一躍ベストセラー作家の仲間入りを果たす。父は数学者、母は宗教音楽家、そして妻は美術史研究者であり画家でもある。

「2019年 『オリジン 上』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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