アンラッキーヤングメン 2 (単行本コミックス)

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著者 : 大塚英志
制作 : 藤原 カムイ 
  • 角川書店 (2007年7月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048537254

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アンラッキーヤングメン 2 (単行本コミックス)の感想・レビュー・書評

  • 「アンラッキーヤングメン」は、角川書店のエセ(?)文芸誌「野生時代」に連載された作品で、作画は藤原カムイが担当している。藤原カムイは荒俣宏の「帝都大戦」や押井守の「犬狼伝説」、最近では矢作俊彦の「気分はもう戦争2」などを描きつつ「ドラゴンクエスト」シリーズで少年誌でも有名である。
    藤原カムイの画力は大友克洋の繊細な描写と鳥山明のクリエイティブなマンガ的ユーモアのそれぞれをバランスよく持ち合わせているように思う。
    「アンラッキーヤングメン」の主要な人物はすべて実在されたとする人物を投影する。連続射殺魔事件の永山則夫ことN、連合赤軍事件の永田洋子ことヨーコ、三島由紀夫こと作家M、そして「3億円事件」のシナリオを書き、本作の語り部として8ミリカメラを回す漫才師Tは北野武を投影している。
    そうして、3億円事件を背景に、1968年前後の、文字どおり幸福でない若者たちの物語が淡々と綴られる。犯罪を犯した者、これから犯す者が螺旋階段を昇っていく、たどりつかない場所をめざして…。それを石川啄木の詩がBGMのようにまた淡々と流れるのだ。
    この作品は、実は時代性を語っているようで、しかしながらいたって抽象的な、それでいて誰の時代にも存在するある種淡い記憶のなにものでもない。ぼくらはいわゆる若気の至りの中で、虚無感の中を邁進したのではなかったか…
    そういう意味で、だれもが共感できる作品に仕上がっていると思う…そう思うのはぼくだけかもしれないけど…

  • 他人の同情を得るために犯罪に手を染める、という
    倒錯的な話を耳にすることがある
    たとえば、人はなぜ万引き行為に走るのか
    それを説明するために
    しばしば「さみしさを紛らわすため」という理由が語られる
    それはつまり
    「犯罪に手を染めてまで人の目をひかずにはいられない」
    「こんなさみしい私を誰かかまっておくれ」
    という
    パフォーマンスとしての犯罪というわけだ
    もちろん、そんなことで人の同情を買うのは難しい
    同情というのはようするに共感のことであるから
    反社会的行為で共感を得るにはヤンキー化…すなわち
    ファッション化するしかないものと思われる
    しかしそれはできないのだろう
    ファッション化とはすなわち社会化であり
    人間同士の足の引っ張り合いに身を投じるということでもあるからだ

    この物語の主人公はそこそこのイケメンであり
    また、アルバイトでバーテンを続けるほどの
    コミュニケーション能力を持っている
    いったいなぜそんな人が
    さみしさに耐えかねて
    なんの因果もない殺人に手を染める必要があったのか
    それを読み解くカギが、石川啄木ということなのだろう
    ようするに甘ったれなんですよ
    どうしようもなく他人を求めているくせに
    どうしようもなく他人におびえているわけだ
    だからこそ自らを殺人者として、人間としての崖っぷちから
    あるいは、メタフィジックな立場から社会を見下ろす必要があったんだ

  • 永山則夫の連続射殺事件、連合赤軍、三億円事件、三島事件などのモデルになった人物、事件や当時の時代背景を事前に知っておけば内容も分かりやすくなるし読みやすいと思う

  • Tがもろ~に…

    他にも最初から明らかに~がモデルの人が…

    大塚先生は好きですね、この手の話

  • 図書館:巻末の参考文献などを見ていると
    作中の登場人物はモデルとすこし違う部分はあるが、
    フィクションとは思えないくらいリアル。
    物語の中に出てくる啄木の歌がカッコ良すぎて
    啄木の歌集を思わず買ってしまった…。

  • ちょっとさ、啄木とか大江とかさ、うまい具合に織り込み過ぎじゃない?
    かっこいいよ。
    ゴダールの台詞? いや、オレの台詞だ。 まぁそんなのかっこ良くないんだけどさ、
    天皇すらフェイクってちょっといいねぇとおもってしまったよ。

    啄木の詩がよみたくなったね。家に悲しき玩具あってよかったよ。
    久々に良い漫画読んだ。

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