鬼灯さん家のアネキ (1) (角川コミックス・エース・エクストラ 22-1)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (132ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048545068

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  • 血のつながっていない姉弟の話。弟はオタクで引きこもりのゲーマーでシスコン。姉は活発で明るく対人能力の高い女子高生。弟が普通の日常生活を送れるように、姉が弟をイジるのがパターンだ。

    妹属性が求められる『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』を読んでてあまりピンとこなかったので、姉属性が求められる本作を読んで、俺自身の姉属性を実感したかったために購入した。


    読んでみて、自分には姉属性があることを実感できた。というか、妹より姉が好きということは実感できた。実感はできたのだが、それとはまた別に気付いたことがある。それは、俺が求める姉属性のある弟と姉の理想的な関係は、姉も弟が好きでなければならないということだ。普通の姉が好きなのではなく、自分と好意的に接してくれる姉が好きなのであって、嫌われてたらそもそもその姉を好きになれないということだ。本作の姉弟関係もそのように描かれており、シスコンの弟が前面に押し出されているが、実は姉も弟に対して好意的に接している。そもそも姉が弟を嫌いという設定の場合ストーリーが成立しないため、姉属性の作品では姉も弟に好意的に接することになってしまうとも言える。


    姉という立場にいるから姉が好きなのか、自分が好きなタイプが姉という立場にいるだけなのか。俺の場合は、確実に後者だ。つまり、シスコンでも姉属性でもない。

    姉という立場は、嫌でも長い間いっしょに生活してきたということを表す。これは、長い間生活することで相手のことが嫌でも分かるようになるという関係を、俺が求めているということだ。普通長く付き合ってもそこまでは分からず、それこそ姉弟という関係だからこそ、そこまでツーカーでいられると考えるから、その意味で姉と呼べるほど近しい距離で接してくれる女性像を求めていると言える。お互いのことが分かるから、こちらとしては押しどころが分かるし、引きどころが分かるし、突っ込みどころも分かるし、ボケどころも分かる。喧嘩しても仲直りできるという甘えた視点で見れるのも、姉という立場であればこそだ。そういう意味で、俺はシスコンでも姉属性でもなく、姉のような距離感で接することができる女性が好きな人間と言える。


    本作の弟は、そんな俺とは少し違い、単純に最も近しい女性として姉がほしくてたまらない変態として描かれている。法律上結婚できるが、道徳的にはまずいというアンビバレントな思いの狭間で悶える様がおもしろおかしく描かれている。そういう意味で、本作の弟はシスコンかな。姉属性ではない。


    本作では、アネキという血のつながらない姉と、姉さんと呼ぶ血のつながった姉が登場する。どちらも弟を軽蔑するのではなく、なんとかしてやりたいと好意的に接しているのは好感が持てる。

  • 想像以上に弟のイジメられっぷりが悲惨な姉弟マンガ。こういう暴走系ギャグはネタのバリエーションとキャラの変態度で攻めるしかないけど、しばらくは持ちそう。一応、家族関係とか、姉弟以外の主要キャラとのエピソードがあって、ギャグ以外でも頑張っている様子。とりあえず、血だしすぎだと思う。

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