マグダラで眠れ (7) (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 167
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048653848

作品紹介・あらすじ

錬金術師たちの次なる目的地は、太陽の召喚により一夜で滅んだというアッバスの町。天使が残した謎を紐解いたとき、思いもよらない事態が待ち受け――。眠らない錬金術師と白い修道女の本格ファンタジー第7弾!

感想・レビュー・書評

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  • 天使の奇跡二つ目。
    いやあ、なんか幸せだなあ。

    この物語、最初の不幸の底辺のような雰囲気から、シリーズ進むにつれてどんどん明るくなってきたよね。
    今巻はもうなんだか幸せな雰囲気まで漂っていて、特に前半は半端なく愉しかった。

    でも、こういうときはきっと落とし穴があるんだと、かの「狼と香辛料」の例で知ってたので(笑)用心してたら、うん、やっぱりその通りだった。
    こういう期待を裏切らない展開は好きだ。
    もちろんその後の展開も期待した通り。
    そして最後の解決法も、やっぱりクースラは錬金術師なんだよなあ。
    その天使の奇跡の再現がというよりも、8割がたはったりで解決してしまうところが(爆)

    そんな本巻のハイライトはクースラが囚われのフェネシスのことを「お前のお姫様だろう」と言われて、その手を再びつかむ決意を取り戻す場面。
    古今東西いつでも青年は囚われのお姫様を助け出すために努力するものなのだから。
    騎士でない錬金術師であってもそれは変わらないのだ。

    そうそう、そう言えば外伝の主人公フィルが登場。
    外伝読んだとき本編にも出てこないかなと思ってたら、すぐに登場だったのがいかにもと思った。
    それにしてもフィルはいい大人になったなあ。
    いや、”大人”にはなってないのか?(笑)
    クレアはどうしてるんだろう?
    気になる。

    幸せなラストと次の謎解きへ向かう展開に、次巻への期待が増すね。
    いやあ、楽しかった。

  • 窒素化合物の話。といっても、具体的な反応式は書いてないですが。
    今回はひたすら化学合成に勤しんで、新しい反応を発見して一喜一憂する話で、大学の頃の科学実験を思い出させてくれる話だった。大学でも研究では実際に本書にあるように、色々な条件の反応をたくさん試してみてどうなるか実験しているので、今では常識の反応も昔はこんな感じに発掘していったのかなぁ、とか思いながら読んでいた。
    しかし、クースラのフェネシスへのデレっぷり、最初の巻はもう見る影もないな。。。

  • 中盤のクライマックスで幸せ絶頂みたいなクースラに、おいおいまだ残り半分もあるぞ絶対この後ピンチになるぞと身構えてた。が、予想以上にどん底まで落ちてこの落差にびっくり。底まで落ちて、かなりボロボロになってもがきつつも這い上がるのが。良いですね・・・。ウェランドとの関係もいいなー。利用し合って憎まれ口叩いても、共闘できるところが。理化学実験の方はさっぱりなのだが、面白く読み応えがあった。

  • 「好き」や「愛してる」という言葉を使わずに気持ちを伝えるにはどうしたらいいのかお手本を見てるようだった。
    腹の探り合いは苦手なので、そのやりとりもお手本にしたい。

  • 11月19日読了。図書館。

  • 待ちに待った新刊ー(*´▽`*) いやあ、もう出ないのかな? 出ないのかな? ってやきもきしていました。出てくれてうれしい。しかもスピンオフキャラまで登場するとはwww むしろそのためのスピンオフだったのか? と勘ぐってしまいました。クースラがヘタレになってるって感想をちらっと見かけたけど、私はそうは思ってなくて。むしろ前へ歩き出せたんだねって思ってます。きっとフェネシスと出会う前のクースラだったら、ここまでの発見はなかっただろうなって。錬金術師ってなんだかんだ言って、その場に足踏みしたまま騒いでるって感じだったので。なので、今のクースラは「人間らしい錬金術師」だと思うし、ただの実験バカだと思うwww 次回も楽しみです。

  • なんか目的地を見つけた感のある主人公。

    なんとなく上下巻の上巻みたくもあり、最終巻にむけての加速っぽくもあり。

    周囲の情勢が安定を許さないかもしれんが。

  • クースラの心境の変化というか、夢をかなえるための対象としてしか見ていないなかったフェネシスをどんどん好きになっていく様が読んでいて面白い。この間のストーリーだけ見ても起承転結に富んでいてスリルがあった。

  • 新しい(実際は過去の遺産と言った方がいいのかもしれないが)技術を試行錯誤の末導き出す様子が、いかにも錬金術師という感じが出ており、読んでて楽しかったです。あらゆる新技術・知識もこうやって発見に至ったんですかね。他にはスピンオフからフィルが登場。歳月の流れは酷なもので…(主に挿絵を見ながら)。最後の逆転劇はワクワクして読む手がドンドン進んだ。この巻でケリ付けてくれて何より。当初はそんな素振りもなかった状態からデレはじめてややヘタれ気味だったクースラさんだけど、決めるところはしっかりと、ね。他の人も触れられてるけど挿絵の構図?に誤植ありなのが残念。

  • ほほう、「少女は書架の海で眠る」のフィルが、後年、こうなると。。。
    歳月って。。。

    まあ、スピンオフとのリンクもクローズアップする7巻。
    ブツは、窒素化合物だそうです。

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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