僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)

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著者 : 三秋縋
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2015年9月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048654425

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僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)の感想・レビュー・書評

  • 上巻、下巻ともに設定が甘すぎないだろうか。小説は本を読み頭の中でイメージを作り、それが動き出すものではないのか。全然、動かない。
    冒頭で主人公が登校に電車を使っているのに、それ以降全くでてこない。どうやって帰ったんだと言いたくなる。田舎の設定なのに学校周りに遅くまでいる。どうやってその後帰った?また、他のキャラの家の位置もよくわからない。檜原は徒歩圏内の学校に通っていたのでは?つまり深町の家の近くでは?なのになぜ千草がその辺を通る?田舎の夜に、学校近辺に住んでいる(と思われる)千草を、電車を使う距離まで町内会が呼び出す?私がちゃんと読み切れていないのだろうか?
    さらに、終盤。深町に一度手渡したものが、いつのまにか初鹿野の手に戻っている。意味が分からない。作者は推敲をしていない事が良くわかる。それに結局、初鹿野の痣の原因は放り投げ。深町と初鹿野で痣の位置が違うことも意味なし。深町が泣きぼくろを書いた事も意味なし。必要な描写が無く、意味のない描写ばかりだ。
    感情移入もほぼ出来なかった。急に悪人になりたいと言い出す千草。千草が消えた後、何事もないように初鹿野と過ごす深町。自殺を程よく適度に行う初鹿野。都合よく記憶喪失して過去の罪悪感を認識しているのに、人が違うように深町さえ居れば万事オッケーな初鹿野。そんなバカな。
    物悲しいひと夏の青春を過ごしてるでしょ?っていう作者の妄想にキャラが動かされているよう。まぁ、作者だから当然なんだけど。とにかく、キャラが自分で動いてない。
    良い点として、やっぱり発想は凄い。webの作品は全部読んだけれども、今回も痣を中心に、展開を見せてくれる。泣きぼくろが救難信号という展開は伏線が足りなさすぎるけど、でも良かった。千草が居なくなるシーンも引き込まれた。
    アイデアはあるのに、非常に勿体ない作品でした。

  • 恋愛小説のような、そうでないような。なんとなく丸くおさまったように思えるけれど、結局なんだったのかよく分からない。
    2017/8/15

  • これはこれでハッピーエンドなのだろうか。
    電話の女が指定した陽介の条件は身体的な意味の陽介ではなく、唯の意識的な意味での陽介なのが面白かった。

    この話自体コンプレックスにまつわる話であったと思う。

    そういえば唯の痣の原因はなんだったのだろうか。
    自分に痣が出て、昔痣の合った人に再開したら彼からは痣が消えていたら、心象的には彼の痣が自分に移った、と考えて少なくとも好意的な感情は抱けないと思う。
    自分だったらそう思う。

    最後の宿村さんの妹さんの伏線らしき部分がよく分からなかった。
    いい話だが、多少強引にハッピーエンドにした感じが少し残念。

    個人的には後書きのサマーコンプレックスの話のほうが興味深かった。
    確かに正しい夏の過ごし方というイメージは、海に行って夏祭りに参加し、友人たちとスイカを食べたり宿題をするために図書館に集まったりするなど漠然としたものがあるが、他の季節にはそこまで具体的なイメージはないように思う。

  • 【あらすじ】
    もう一度、あの恋に賭けてみようと思った。
    二ヶ月連続、上下巻構成で贈る三秋縋の完全新作。

    ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。
    初鹿野は痣の消えた僕を妬み、自宅に閉じこもる。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。

  • すごく引き込まれて、「君が電話をかけていた場所」からこの「僕が電話をかけていた場所」を一気に読破!

    結末はどうなっちゃうの?ドキドキハラハラしながら見たけど、心地よい終わり方でスッキリした。

  • 文句なく名作。全巻の雰囲気を引き継ぎながら、甘い描写に程よく予測を裏切る一筋縄ではいかないラスト、伏線もきっちり回収されていて、ほんのり幸せな気持ちになる読後感はさすがだと思った。
    欲を言えばタイトルとの関連がもう少しほしかったところか。結局あまり触れられずに終わってしまったので。

  • 結果的に千草は陽介と唯のキューピットだよね。そして、この賭けは初めから陽介の勝だったってことだよね。というか、人魚伝説が絡まなければこの物語はかなりシンプルなんだけど、千草が登場することで恋の成就が盛り上がったっていうのかな、オイラは「となりのトトロ」を思い出したよ。サツキとメイとお母さんの物語なんだけど、子どもにしか見えないトトロが登場することで夏らしい物語になってるように感じるんだけど、千草も結果的に陽介の記憶の中にしか残らないんだよね。夏って子どもの時しか会えないモノに会える季節なのかもね。あとがきに「サマー・コンプレックス」という言葉で表現されていたけど、オイラの夏好きもそれかもしれないなぁ。生涯、そんな夏に何回あえるかなぁ。よく考えたら夏って歳の数しか経験できないんだよね……

  • もう一度、あの恋に賭けてみようと思った。
    二ヶ月連続、上下巻構成で贈る三秋縋の完全新作。

    ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。
    初鹿野は痣の消えた僕を妬み、自宅に閉じこもる。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。

  • 後編。オチが作者さんらしくない気がしたが挑戦作なのかな

  •  初鹿野唯との誤解が解け、引きこもりの彼女を外に毎晩連れ出すことには成功した。
     中学時代の悪友の檜原、高校のクラスメイト荻上を加え四人で廃墟の旅館で天体望遠鏡を使い星を見に毎晩出かけるようになった。

     しかし、初鹿野が好意を寄せるのは陽介ではなく、檜原のほうだった。
     これでは賭けに負け、自分の命は8月一杯で消える。

     そして事件は起きる。初鹿野が再びの自殺未遂で記憶を失う。そして荻上も消えた。
     小学校時代の初鹿野の明るい性格が消えた中学時代の四日間、その前後で初鹿野の性格が正反対になったとかつての旧友は言う。
     その四日間に何があったのか。それを知らなくては初鹿野が自分を好きになることはない。
     
     意識を取り戻した初鹿野の見舞いに行った陽介だったが、記憶を失った彼女は尋ねる。

    「あなたが檜原君ですか?」

     深町陽介は彼女の過りに合わせることにした。


     作者のあとがきにもあるように「正しい夏」という幻想がある。春夏秋冬の中でも正しいのは夏だけ。
     正しい夏を送ることができなかったのではないか、と誰もが後悔を抱えているのではないか。
     そんな正しい夏を描きたかったというあとがきだ。

     作者の作風は「時間制限」だ。今作の時間制限は夏休みの終わりまで。
     その日までに彼女の意中の人になる。これこそ正しい夏である。あ~チクショウ。

  • 物語も後半部分です.主人公の心の葛藤が伝わってきます.前の巻と比べると,平穏に時間が流れているように感じます.三秋さんの小説ではこういう描写がありますが,個人的にはこの白黒つかない平穏というのも好きです.小説としては綺麗にまとまっていますが,最後に何もかもうまくいきすぎな気もします.

  • 前編読了後に、今後の展開を予想していたので、その答え合わせ。
    ・ループものか?→ぜんぜん違った。ただ、この何か意味ありげなタイトルの付け方の意味は未だよくわからず。
    ・「見知らぬ駅」の関連は?→なかった。
    ・『陽介以外の「人魚」であり、陽介の前に「泡と消えてしまう」のは荻上だろう。そして荻上にとっての陽介は、陽介にとっての初鹿野と同じ位置づけなのだろう。』→当たり。まあこれはそうだよなあ。
    ・『では陽介と荻上の最初の出逢いはいつだったのか?そして荻上が賭けに応じることで得たもの(あるいは失ったもの)は何だったのか?「身体に問題を抱えていた」の意味とは?』→我ながら割と良い所を突いていた。…最後に色々ひっくり返るわけだが。
    ・『電話の女は、八百比丘尼的な存在、陽介のような人間の魂を吸って寿命を永らえている存在?』→違った。もっといい人でしたねー。
    ・『初鹿野と荻上が同時に現れる場面がない。』→後編の初っ端から同時に現れてる…。見当違い。
    ・『そもそも荻上の存在感が何となく薄い。陽介に対しては強烈な印象を与えているし、他の人にも認識はされているが、家族も登場しないし、何かあるのだろうか?』→これも我ながらなかなか鋭かった。
    ・『幽霊を探す女の子の意味は?』→最後に忘れずに登場させてくれた。…が、やっぱりイマイチよく分からない。彼女を電話の女と推測させる作者のフェイク…?でもそれだけじゃ何かつまらない。

    現時点でいろいろあるけれど、展開がわかったうえでまた最初から読み直せばまた新たな発見がありそうな作品。
    思えば、陽介が死なないことは、前編冒頭の書きぶりから分かってたことなんだよなー。
    読んでいる最中の風景の美しさ、清々しさ、主人公の視点の鋭さはとても好み。
    とくに描写の細やかさは男性の作家さんでは稀な気がする(男性だよね?)。
    読み続けたい作家さんです。

  • 終盤に自分の好きなシチュエーションの場面があり、それだけでも満足なのに。とても良かった。

    終わりの方をショッピングモールの通路のベンチで読んでたんだけど、途中で涙がにじんできて、あわてて読むのをやめたw失敗した、家でゆっくり読むべきだった。

  • 蝉の声が遠くから聞こえるような、そんな夏の雰囲気がぎゅっと詰められていた青春の1ページ。

    彼女の四日間はそこだけ飛び抜けていていまいちしっくりこなかった気もしないでもないけども。

    彼女の正体は半分くらい予測できたけれど、あまりにも可愛らしく切ない動機に愛しくなった。
    安心して読める上けれどどーなるのかわからない部分もあって最後まで楽しめた。

    とりあえずこの作家さんの作品は他も読み漁りたい。

  • 千草さんが、前半で早々と消えてしまい、最後は『これで良かったのか』と多少のモヤモヤ。上巻ほどの勢いは無くなったけど、上下巻通して面白い作品、初三秋縋先生の作品でした。献本プレゼント有難うございました。

  • 上下巻の下巻です。
    ミステリー・ファンタジー・青春・恋愛と様々なジャンルが入り混じったお話。ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか最後まで分からず、ハラハラドキドキしながら一気に読みました。関係ないと思っていた伏線が最後に回収されて、そーきたか!という感じ。素直に面白かったです。

  • 「君が・・・」を読了して以来、続きが気になり手にしたと同時に一気に読んでしまいました。

    賭けに負けるものだと思っていたら、勝ったんですね。

    この作者の作品は、どれも好きです。
    いつも読んでいて、程好い「せつなさ」を感じさせてくれます。

  • 正直つかみ所の難しい作品だったかなぁ。オチを読めばなるほどなぁと思わなくもないですが、こういう展開必要かなぁと思ってしまわなくもないです。

  • あらすじ(背表紙より)
    ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。

  • 【もう一度、あの恋に賭けてみようと思った。二ヶ月連続、上下巻構成で贈る三秋縋の完全新作。】

     ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。
     初鹿野は痣の消えた僕を妬み、自宅に閉じこもる。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。

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ずっと、思っていた。この痣さえなくなれば、初鹿野の心を射止めることができると。「電話の女」はその夢を実現させてくれた。ただし、初鹿野と両想いになれなければ泡となって死ぬという条件つきで。

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