路地裏のあやかしたち2 綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048661669

作品紹介・あらすじ

路地裏にひっそりと佇む、加納表具店。店を営むのは、若く美しい環。実は彼女、五百年以上も生きている化け狐だった。掛け軸や屏風などにこめられた思念を鎮める仕事を引き受けている彼女のもとには、様々な事情を抱えた妖怪が相談を持ち込んでくる。環に弟子入りした人間の高校生・洸之介は、さまざまな妖怪と知り合い、やがて心を通わせていくことになる-。人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。待望の続編が、いよいよ登場!

感想・レビュー・書評

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  • 高校生の洸之と路地裏の加納表具店のあやかしたちとのほんわかとして、しみじみとした4つのお話。鎌鼬や座敷童、ぬらりひょんたちが新しく登場するが、みんないい奴なのだ。こんなあやかしたちだったら、是非ともお友達になりたい。でも、自分は歳を取っていって、あやかしたちはちっとも変わらないのは変な感じだろうな。

  • 路地裏にひっそりと佇む、加納表具店。店を営むのは、若く美しい環。実は彼女、五百年以上も生きている化け狐だった。掛け軸や屏風などにこめられた思念を鎮める仕事を引き受けている彼女のもとには、様々な事情を抱えた妖怪が相談を持ち込んでくる。環に弟子入りした人間の高校生・洸之介は、さまざまな妖怪と知り合い、やがて心を通わせていくことになる―。人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。

  • 良かったです☆ほんわかしたお話ばかりでとてもほっこり気分になりました。大事にゆっくり読みました。双葉や杏など、可愛らしいキャラクターにもますますほっこり☆ 一作目よりも楽しめました。ぬらりひょんの話が良かったです☆

  • 一巻から続けて読んだみたいにすんなりと物語に入り込めた。新しく登場した鎌鼬、座敷童、ぬらりひょんも、前巻からの登場人物も、みんなキャラクターが鮮やかで良い。特にやっぱり環さんが格段に格好良くて、ハンバーガーについてなんかは可愛くて、痺れる。

  • 1巻より1つひとつの話が大事にされているのでしょうか。
    鎌鼬の話
    座敷童の話
    ぬらりひょんの話
    人間の話・其の二
    登場人物ひとりひとりが大事にされていて、どれも心あたたまる感じで素敵でした。
    全体には洸之介くんが高3になり、将来に向けてなかなかしっくりこない気持ちがながれている。3巻でそのあたり大きく展開するのかな。
    高3娘のいる私。3巻夏まで待てない〜って感じです。

  • 「鎌鼬の話」
    極度の人見知りである彼女の古い友人の宝物を守る為に。
    いくら手入れのされてない物で部屋が圧迫され邪魔だとしても、何かしら思入れのある品があるかも知れないとか考えたりはしないのだろうか。

    「座敷童の話」
    息子家族が少しずつ実家に寄り付かなくなった理由は。
    寂しがる彼女の為に小分けして依頼を出すのはいい案だったかも知れないが、それが本当の解決にはならない事を知る彼は色々と考えただろうな。

    「ぬらりひょんの話」
    あの時の感謝と貴方の名前が知りたいが為にとった手段とは。
    偶然であろうがなかろうが彼、との出会いが彼女の人生を大きく変えるきっかけになった事にいつか本人も気付けばいいのに。

    「人間の話 其の二」
    何時もと何処か違う彼がみんなに隠していた事は。
    葉書に描かれた始まりの作品が一夜にして遺作と成り果てた時の師の気持ちは、書き記すことが出来ない程色々な想いが渦巻いていただろうな。

  • 二匹目の泥鰌って訳でもないだろうけど、もう一冊は約束があるらしい~花見の桜の陰にいたのは鎌鼬の杏だった。明治の終わりに見た電灯に魅せられ、電気会社に勤め、その主人との思い出のある達磨の絵がどこかにやられるのを阻止したいらしい。骨董屋に値の張りそうなものを出した翌日、燃えるゴミを漁る。障子を回した日本家屋に住む女性の家の障子の張り替えを依頼してきたのは座敷童の双葉だ。大きな座敷にはマンションで暮らす息子一家が置いていった段ボールが山積み。その一角に、竹と筍・鶏の襖絵があるが大きく穴が空いていた。洸之介が同級女子の恋の相談に乗っていると近づいてきたのは、水茶屋の娘の絵の表装替えを依頼してきたぬらりひょんのシンだ。シンは後悔するような恋をして欲しくないというのだ。兄弟子の兵助の様子がおかしい。出入りしている美術館の異変を調査するように環に依頼してきたが、美術館のコレクションの基になった人物絡みの川の絵が兵助らの作った創作表具で飾られたがっていたのだが、兵助の異変は、その担当者である学芸員と婚約したからだった~イラストを眺めても小説の登場人物とのマッチングで納得いかなくて…座敷童のジーンズにパーカーという出で立ちはあとで分かったけど、バランスが悪い!

  • シリーズ2作目。

    鎌鼬とかぬらりひょんとか、妖怪が化けてる人間の姿がそれぞれ個性的かつ意外な感じで面白い。妖怪だけに、ちょっと浮世離れしているところも良し。このまま主人公の恍之介との関係が変わらず続けば良いなぁと思うけれど、多感な年頃であるだけにそうはいかないかな?次作で完結のようで、淋しくは思うものの期待したい。

  • 2016/3/29図書館から借りた。
    ものの価値は人の心が決めるもの。

  • 絵画や書に込められ悪さをする思念を美人であやかしな表具師の師匠が収める物語。

    前巻では表具師と言う仕事の物珍しさが勝ってしまったところがあったけど、2巻目と言うことで前巻より落ち着いて楽しめた。
    今作の妖は鎌鼬と座敷童とぬらりひょんと言うレギュラーメンバー以外の妖のお話。
    最後の兵助さんはレギュラーメンバーだけど妖じゃないしね。

    どの話も絵にこもった思念以上に妖たちの人との思い出を大切にしようとする想いが温かくていい。
    ただ、今回は過去話が多かったので、できれば今を生きる人との交流ももっと見たいと思う。
    ちなみに同級生の女子高生の恋バナエピソードはチョット違和感。
    作品にうまく馴染んでいない気がする。
    あと、恋バナというと本作では兵助の恋バナもあったけど、むしろ洸之介のコイバナがほしい(笑)
    それってやっぱり環さんだろうか?
    揚羽さんでもいいけど(笑)
    兵助の婚約者が大物なだけに笑洸之介には頑張ってほしいなあ。

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著者プロフィール

第19回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞し、『路地裏のあやかしたち 綾櫛横丁加納表具店』でデビュー。

「2021年 『午後十一時のごちそう ~三ツ星ゲストハウスの夜食~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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