僕が七不思議になったわけ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.81
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本棚登録 : 482
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048663229

作品紹介・あらすじ

石橋を叩いても渡らない心配性の高校生・中崎夕也はある夜、七不思議を司る精霊・テンコと出会う。深夜の校庭に桜が舞い散る中、宙に浮かぶ袴姿の彼女は、高らかに不吉な言葉を彼に投げかけるのだった。「おめでとう、お主はこの学校の新しい七不思議に選ばれた」なんと彼は七不思議の引き継ぎに、仮登録されてしまったのだ!生きながらも七不思議の一つとなった少年の日々を綴った、思わずもう一度読み返したくなるミステリアス・ファンタジー。第20回電撃小説大賞金賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 桜の精から一方的に高校の七不思議のひとつにされてしまったぼっちの中島は、恋心を抱く同学年の少女・朝倉のいくつかの危機を、七不思議たちの助けを借りて解決する。朝倉とは少しずつ親しくなっていくのだが…。最後のどんでん返しが悲しい。うーん、こうきたか。ここでこの本の題名が効いてくるね。

  • 主人公でとても心配性の高校生・中崎夕也は、ある夜、持って帰るのを忘れた携帯を取りに、学校に行きました。そこで、学校の七不思議を司る桜の精霊であるテンコに出会います。そのテンコに欠員が出ていた七不思議の一つとして仮登録されてしまいます。自分とテンコを省いた残り五つの不思議も使えることになり、ストーカー被害にあっていた同じクラスの朝倉さんを助けます。ミステリー要素もあるファンタジーですが、切ない物語です。帯に書いてあるとおり騙され、もう一度読み返しました。

  •  忘れた携帯を取りに夜の校舎へ忍び込んだ中崎夕也はそこで七不思議を司る女の子の精霊のテンコと出会う。テンコによって新しい七不思議の一つに選ばれた夕也は、生きながら七不思議として学校生活を過ごすことになる。

     七不思議となった少年がその能力を生かして学校の事件を解決していくというストーリーから、終盤は伏線を回収し最終章へつなげる、という展開。

     単に最終章での展開だけで読ませるのでなく、そこで明らかになった真実から紡がれる物語は、再生であり旅立ちの物語です。中盤までストーリーのテンポやキャラの会話の良さが光っていて、そんな中でも伏線はしっかりとあってなかなか面白かったです。物語のメッセージとしても、この時期に読むのが非常に合う小説だと思います。

    第20回電撃小説大賞〈金賞〉

     

  • 内向的主人公に、怪談設定。

    ありがちな話になるのかと思えば、
    最後は予想を裏切ります。(いい意味で)

    多少主人公の思考に、短絡的な点は有るものの、
    作中を通して人物の内面的成長が見て取れ、
    非常に気持ちいい読後感でした。

    前を向いて生き続ける事。
    当たり前だけど大変な事。
    それでも頑張れ若人達よ。

  • 知り合いに借りたあと、怖い話かなって思ってしばらく読まないで置いていたのですが、全然そんなことなくてとても面白くて、滅多にしない一気読みをしちゃいました。
    大きな山場などはなかったですが、読んでいて心が落ち着くような文体でとても読みやすかったです。

    2章に入り、「ん?」って違和感も最後にはきちんと回収されて、余韻が気持ちよかったです。テンコと花子さん可愛いくて終始、癒されました。

    切なくてとても温かく、心にストンと落ちる読んでいて心地よいお話でした

  • #読了

    いやぁ!騙された!!って感じではあったけど。
    面白かったー!こういうの好きだわ(∩´∀`∩)

  • ありがちな展開ではあるけど、まんまと騙されました。

  • 七不思議という言葉のもと、彼は現実から離脱していたんだなと、、、
    きっと、こんな形の人の道もあるのだと思います

  • これ大好き。

    読み終わったあと、もっかい読んだ。

    2回目は、全然感想が違ってくるかも。

    切ないね。ってなる。

  • 予想外の展開もあって楽しめた。

    終盤で「えー、この展開でそんなシリアスなことになんの?」と思ったら、そこからさらに一捻りあって、ちょっと唸らされた。

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著者プロフィール

静岡県出身。2013年電撃小説大賞金賞を受賞。受賞作は2014年『僕が七不思議になったわけ』(メディアワークス文庫)として刊行される。同作は心を打つドラマと魅力的なストーリーテリング、そして衝撃のミステリーとして評判を呼ぶ。2019年「サクラの降る街」で第10回京都アニメーション大賞KAエスマ文庫特別賞を受賞。他の著書に『君の色に耳をすまして』『やり残した、さよならの宿題』(ともにメディアワークス文庫)がある。

「2019年 『終わった恋、はじめました』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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