からくさ図書館来客簿 第二集 ~冥官・小野篁と陽春の道なしたち~ (メディアワークス文庫)
- KADOKAWA (2014年3月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048664653
作品紹介・あらすじ
京都の一角にある「からくさ図書館」は、優しげな館長さんと可憐な少女が二人きりで切り盛りする、アットホームな佇まいの私立図書館。奇妙な"道なし"と出会ったお客様が訪れる図書館で、解決法を記した不思議な書物を紐解く図書館長・小野篁こそは、彼らを救う"冥官"だった。季節は春。篁たちのもとに、上官である安倍晴明が訪れる。彼が新米冥官の少女・時子に伝える使命とは-。悠久の古都で綴られる、ほろ苦くも温かいライブラリ・ファンタジー、第二集。
感想・レビュー・書評
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シリーズ2作目。
前作は小野篁と時子がストーリーの中心でしたが、今回は篁の上官にあたる安倍清明が現世に登場したり…と、キャラクターが増えて、この先もにぎやかになりそうな予感がします。
本シリーズの楽しみなところは、いろいろな"道なし"が出てくることでしょう。
生きていた時代も職業もさまざまな道なしたちが、現世の人たちと心を通わせていく様子にほっこりとした気持ちになります。
4つの短篇のうち、好きだったのは「鳥めずる若君」。
学者気質の人同士の時間を超えた友情を、鴨川に集うユリカモメがつないだ…ということが動物好きの心をくすぐりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
下鴨神社と晴明神社に行ったばかりで嬉しく読みふけりました。北白川で図書館探したくなります。茜もなかなかいいキャラです。
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安倍晴明や茜さんなど、新たなメンバーも加わり、物語にも進展が。時子様も冥府の官吏として成長を遂げていくとともに、過去が少しずつ明らかになっていき、面白かったです。時子様の篁に対する愛情や篁の時子様への想い(親心?)も、恋愛ではないのかもしれないけれど、垣間見えて読みながらちょっとにんまりしてしまいました。二人のこれからも気になります。恋愛にはならないのかなぁ...。時子様が官吏として成長していく物語になりつつあるところがちょっと気になります。
前作では図書館が舞台ということに違和感を感じましたが、今回は全く感じなかったです。前作よりも面白かったと思います。そして、京都が舞台ですが、季節が春から初夏とあり、花の移ろいや葵祭など様々な京都の風情を楽しむこともできました。 -
七話の花梨さんの気持ち、同じになりたいって気持ちは分かる気がするけど篁と同じくもったいないって思ってしまうのは当事者じゃないからなのかな…
この中じゃ八話のお話が好き。横須賀さんが記憶をなくしてしまうの仕方がないと思いながらも悲しい -
「リボンと人力車」
無理をして身体を壊してしまう前に。
ただ相手に見えるだけで、伝えたい事が何も伝わらない状態というのはとても歯痒いだろうな。
自分の身体の事は自分にしか分からないのだから、もっと大切にしなければな…。
「小猿の宝物」
咄嗟に投げ入れた瓶の行方は。
大切な物だったからこそ、その後の状態や居場所が気になったのだろうな。
陰口を言われるのも嫌だが、あれだけの事を目の前で言われるのは中々にキツイものだろうな。
「瑞垣」
花入れを燃やしてほしい。
自分が納得のいっていない物だったからこそ、いつまで経っても心残りだったのだろうな。
内容が内容なだけに、本当に信頼できる人以外には話さない方がいいのだろうな…。
「鳥めずる若君」
千四百年分の記録を。
長年みてきた景色をこうも容易く思い出せるのは、それだけ気にかけて見ていたからなのだろうか。
変わっていく時代と共に消えていく生物を見ていくというのは、どんな気持ちだったのだろう…。 -
時子様を天道へ導いた冥官の茜や、有名な陰陽師の晴明とレギュラーメンバーも増えて面白くなってきた(^^)♪時子様の成長も楽しみだし、今回は春の京都を満喫しました(*^^*)
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京都のいろんな場所がでてくるので面白いです。
表紙のイラストが少女向けっぽいけど、中身はそれなりに大人でもちゃんと面白い。あちこち散策したくなる。
春になったらするかな。 -
リボンと人力車が一番好きかもしれません。
女学生さんの恨む気持ちよりも車夫を助けたいという想いに感嘆。
私もそういう気持ちになれたらいいけれど「何してくれる!」ってなっちゃうかも(笑)
図書館の運営も軌道にのっているようで嬉しい思い。時子さんの世界と能力が広がって行くのも楽しみです。
でも清明で3位っていったいどんな人が上なんだ・・・?