東池袋ストレイキャッツ (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
4.13
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本棚登録 : 172
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048666244

作品紹介・あらすじ

ずっとひきこもって音楽ばかり聴いていた不登校児の僕。けれど、ゴミ捨て場で拾った真っ赤なギターが僕の運命を変える。それには、交通事故で死んだギタリスト、キース・ムーアの幽霊が取り憑いていたのだ。「俺が生きてる間に発表できなかった曲を、おまえが代わりに歌うんだよ」幽霊に尻を叩かれ、僕は池袋で路上ライブを始める。そこで出逢ったのは、身分を隠して夜の街を彷徨う歌姫ミウ、それから沢山の路上パフォーマーたち。ストリートで迷い猫たちが歌い奏でる、せつなくて甘い青春と音楽の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 前回まで読んでいたデュラララshと同じ池袋繋がり。 向こうでは一種の魔境みたいに見える池袋もこちらはミュージシャンを夢見る若者が集う音楽の町に様変わり。 うじうじした少年にツンな女の子といういつも通りの組み合わせの杉井さんの作品。 音楽関係の作品は「さようならピアノソナタ」「楽聖少女」に続いて三シリーズ目だけどこれは続編はなさそう。 どの作品でも色々な音楽の話題、楽器やバンド、曲などを使って話を展開していて面白い。 個人的にはキースの退場が結構早かったなと思っていたらあとがきの掲載順の話をみて納得できた。

  • 評価:☆4.5

    ストリートで迷い猫たちが歌い奏でる、せつなくて甘い青春と音楽の物語。

    ずっと引き篭っていた少年ハルが出会ったのはゴミ捨て場に捨ててあった真っ赤なギターだった。
    そしてそのギターにはギタリスト、キース・ムーアの幽霊が取り憑いていたところから物語は始まる。

    ギターを片手に池袋の街へ繰り出し、自分が生きている証拠を歌に乗せる・・・いいですね。
    池袋は行ったことないけど、その熱や雰囲気は伝わってきた。
    周りの人達の優しさも魅力的でした。玲司さんは神メモの四代目にしか思えなかったけどw

    「あれはハルだよ。池袋のハル」
    『この街はかさかさに乾いていて埃っぽくて脂臭いけれど、とても優しい街だ』

  • おまえは最初からひとりでやれてたんだよ

  • 娘に薦められて。

    音楽がすきだから、ストリートミュージシャンの話は興味深く読みました。

    娘は池袋に行きたいそうです。

  • ひきこもりで音楽ばかり聴いていた不登校児のハル。
    ある日、ゴミ捨て場で拾ったギターによって運命が変わる。
    「俺が生きていた間に発表できなかった曲をお前が歌うんだよ!」
    死んだギタリストの幽霊に尻を叩かれ路上で歌うことになった。
    そこには沢山のパフォーマー達がいて…。
    杉井光氏が描く、せつなくて甘い青春と音楽の物語。

    ひきこもりと音楽と不器用な人間関係。
    杉井さんの得意分野を集めて描いたのがこの作品です。
    どこか他の作品と似てる部分も感じるかもしれませんが、それでも心温まる話や主人公ハルやミウやその他の路上パフォーマー達の生き様は自分は好きですね!

    タイトルと絵と文章ととてもマッチしていて雰囲気が伝わってきました!

  • 友達に借りて読みました。
    ネタもオチもありふれていて、特に好きなジャンルでもなかったんですが、気がついたら読み終えてました。文章が読みやすい、主人公にクセがない点が良かったかなと思います。さらに主人公に頑張ってもらって、学校で友達をつくったりミュージシャンとしてレベルアップする姿が見たいですね。続くなら、今後に期待してます。

  • ストリートミュージシャンをテーマとして描かれた本作ですが、登場人物の生き方はもちろんのこと、池袋という街を描いた作品という点で面白く読ませてもらいました。

    今作の主人公であるハルは自身のトラウマから脱却できず、池袋という街に逃げ込むかたちでさまざまな人と出会うことになります。

    その中心となるのはミウという少女ですが、彼女にかぎらずさまざまな人物との出会いによって、彼が変わっていくかと言われれば、本質的に変わることはありません。逆にそこが本作ならではのどこか痛みのある読後感を生み出しているのかなと思います。

  • キース・ムーアの音楽だけが生きがいだった。
    ひきこもりの僕がキースの幽霊とギターを手にいつの間にか池袋で歌うようになった。
    ミウはいつも僕の歌を聞いてくれた。
    これは、そんな東池袋に迷い込んできたミュージシャンの物語。

  • キャラ設定に関してはもうここまで来ると完全に使い回しといってもいいレベルだと思うんだけどそれでも少なからず胸を打つ(3話以降はさすがにテンプレ過ぎる気が、まあ嫌いじゃないんだが)のはやはり才能の証拠だろうと。

    たしかに人格的にはクズなのかもしれないんだがでも小説家は作品だけ良ければいいと思うの、もちろんDVクソ野郎が平和運動とかやってるのなら叩くのは全然構わないのだが。

  • 不登校の引きこもりだった少年が尊敬するミュージシャンの死をきっかけに音楽をはじめ、池袋でストリートミュジーシャン達ふれあっていく話。
    一話一話丁寧に構成されている感じで読みやすかったし、ハートウォーミングな話も多く好みだった。
    古めの洋楽ネタを絡めてたのも個人的にはよかった。
    雰囲気は、音楽版ビブリア古書店といった感じ。(あれほどニッチなネタではないですが)

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》受賞者。代表作に『神様のメモ帳』『さよならピアノソナタ』など

「2023年 『楽園ノイズ6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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