狼と香辛料XISide ColorsII (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1322
感想 : 61
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048678094

作品紹介・あらすじ

ロレンスたちがケルーベまで追うこととなった美しき女商人エーブ。貴族だった彼女が、いかにして今のような商人となったのか-。"もうひとりの狼"エーブの過去を描く、読みごたえ満点の書き下ろし中編『黒狼の揺り籠』。ホロとロレンスが立ち寄った村では、村人が諍いを起こしていた。そこでホロが思いついた驚きの解決法とは!?旅の一幕を描く短編『狼と黄金色の約束』。晴れた日、一枚の地図を見ながらホロとロレンスが思い立った寄り道と、その顛末を描く短編『狼と若草色の寄り道』。書き下ろし中編+「電撃文庫MAGAZINE」掲載の短編2本を収録した、絶好調の新感覚ファンタジー・短編集第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • エーブの過去の物語。貴族から商人になった経緯が描かれた作品。ラストは怒涛の展開で、一気に読めた。

  • 記録

  • 背ラベル:913.6-ハ-11

  • 最後の話だけに、この評価を。

    金のためにすべてを犠牲にできる冷徹な商人。
    その誕生に隠された「甘っちょろい」日々を中々うまいこと書いている。

  • 今回は、短編2編と中編1編が収録されています。

    短編は、いつもながらのロレンスとホロの日常のやりとりがえがかれています。コルが同行する前の話なのだと思いますが、二人だけで旅をつづけていたころの作品の雰囲気が、なんだかなつかしく思い出されました。

    中編は、貴族から没落して商人として生きていかざるをえなくなった当初のエーブが主人公の話です。フルールと呼ばれていたころの彼女の視点から、血で血を洗う商売人の世界のえげつなさがえがかれており、かならずしも好きな話というわけではないのですが、強く印象にのこっています。

  • 『狼と香辛料』シリーズ2冊目の短編集。

    『狼と黄金色の約束』
    ロレンスとホロが荒野で鶏とビールを売る男と出会い、辺鄙なところにある村に招かれる話。そこはどうやら植民の村らしく……

    『狼と若草色の寄り道』
    地図に肥沃な草原を見つけたロレンスが、そこで昼寝をしようとホロに提案する話。

    『黒狼の揺り籠』
    まだ貴族の気配が抜けきらない、商人になりたてのエーブを描いた中編。
    教育係兼帳簿係のオーラーと、最も仲のよかった女中のベルトラに支えられつつ、損を出しながらも商人をしているフルール。そんな折、商会の男がフルールに儲け話を持ちかけてきて……

    ロレンスとホロがイチャイチャする話ももちろん可愛いのだが、なんといっても目玉はエーブの中編。
    まだフルールの名で「お嬢様」と呼ばれながら商人をしている、誰かに守られながら生きている彼女を見ることができるのはおそらくこの物語の中だけだろう。
    このフルールが、あのエーブに……と思うと感慨深い。
    教育係のオーラーがまたいいキャラで、この世界のおじさまキャラはどうしてこうも魅力的なのだろうと思わずにはいられない。

  • 本書はフルールというサブキャラがメインのサブストーリーですが、本編の恋愛より面白かったです。

  • 3つの短編集。

    ロレンスとホロの話は問題も起こらず二人がいちゃつくお話。

    ロレンスは
    "「記憶は間違えることが大いにある。しかし、文字はそうではない」
    揉めた時に勝つのは、いつだって文字なのだ。"
    と学びつつ、エーブは文字を書き換えられ、その文字に負けるというのは中々の皮肉がきいていることで。


    [狼と黄金色の約束]
    このときの笑顔を忘れないと言っていたけども、あまりにも穏やかすぎて、普段の非日常に比べたらすぐに忘れてしまいそう。

    [狼と若草色の寄り道]
    寄り道して、二人でイチャイチャ話す展開。

    [黒狼の揺り籠]
    没落しても貴族然としていたエーブが、金の亡者"商人"になるまでのお話。
    こうなったかという感じで中々読み応えがありました。

  • 短編2本、中編1本の珍しい組み合わせ。
    短編の方はコルと出会う前であるらしく、2人でラブラブしている。
    一方は商売込みでの物語だけど、もう一方は初めてだと思う商売抜きで顔がこそばゆくなった。
    中編の方はロレンスをうまく引っ掻き回したエーブの物語
    まだ商人未満のひょっこだったエーブが本編のような人物になる切っ掛けの物語
    これを読んでいると商人は本当に抜け目無いと思う。途中に伏線かもしれないと思っていたことがあったけど、商会があんな風に強引に進めるとは思わなかったよ。

  • 狼と香辛料〈11〉Side Colors2 (電撃文庫)

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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