キノの旅XIII the Beautiful World (電撃文庫)
- KADOKAWA (2009年10月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048680684
作品紹介・あらすじ
「何だ?」キノが『フルート』を構えてスコープを覗いて、今いる丘の上から地平線を見下ろします。しばらくして、ようやくそれが何か分かりました。大量の土煙を生み出していたのは、大地を埋め尽くすような大型動物の大群でした。大きく太い体と頑丈そうな四肢を持つ、鈍い灰色をした草食動物です。「この辺に住むサイの一種、だね。水が欲しくて集団で移動中なんだよ」エルメスが言いました。灰色のサイの群は、何千頭、または何万頭いるのか分かりませんが、濁流のような密集度と勢いで大地を進んできます。その進む先には-「あ…」『フルート』を向けたキノが、声を漏らしました(「この世界の話・b」)他全11話収録。
感想・レビュー・書評
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とりあえず挿絵感想ー!(笑)
「嫌いな国」と「凄い国」の口絵が、ぷちアールヌーヴォー風(植物の感じが)よかった!
キノがずっと伸びて伸びていっていて、ムネも当初の挿絵よりふくらんでおりちょっとナンだ!
相棒さんの背っていつ見ても低く見えないぜ!
以上!
内容感想!
とりあえず百年後に(以下略)はよかった。
確かにアレがユーモアでなく普通に読まれる日がきてもおかしくないんだな~と思ったら、なんだか感慨深かった。
ipadも出来て、電子書籍化とかアリアリですものね~。
あと十巻よりは面白かった!
ちゃんと短編だし。長編じゃないから好きってのもあるので(合間時間に読める)前回みたいに長編入れられると辛いから。
個人的には「昔の話」が好き。
師匠と相棒コンビが好きというか、彼らが昔にしたことが時間が流れ、今に関係しているといういつもの流れが好きというか。
……あの素敵な相棒が、ああなっちゃう(いや、中身はより素敵になってたけど最期というか)のかとおもうと、いつも切ない……。
「いろいろな話」もおまけならではの組み合わせで面白かった!
しかし、ゲームの封入特典という買ったひとだけのお楽しみの筈の物が収録されちゃうのはどうかなぁ。
(文庫本しか買えない読者としては嬉しいが)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本当にいつも通りの寓話です
普段何気なく接している事柄を抽出し、再構成し、物語化する
一見簡単に見えてとても難しい事を今回もさも簡単そうにやってのけてます
毎度毎度の精巧な物語の構築、恐れ入るの一言です
そんな今作ですが、今回は大分社会風刺色が強いです
特に表現の自由を扱った『違法な国』は秀逸で
「作品」と呼べるものに少しでも携わる人には是非読んでほしいお話
日本がこんな国にならない事を切に祈るばかりであります
と、少々重い話が続くわけですが
決してそれだけで終わらないのが時雨沢クオリティ
スペシャル収録の『いろいろな話』はキノと若かりし頃の師匠が一緒に旅をするという
作者の悪ノリ全開な出来ですし
お待ちかねのあとがきも作者との一問一答の興味深い内容になっております
一読の価値がある、ファン納得の13冊目です
個人的には、巻頭カラーの『嫌いな国』『凄い国』が好きです
シンプルで、でもちゃんとオチがあって人間臭い所がもうたまりません -
「え?なんでライトノベル?」
となるかもしれませんね。この本棚の傾向からして。
キノの旅は1巻からずっと読んでいます。
1巻が発売されたのはjassが小学6年生のころ。
正直、この本からすごく影響を受けています。
ものの捉え方や考え方、はてまた話し方まで。
個人的には一生持っていたいくらい、大好きな本です。
13巻を紹介しているのは、表紙が特に綺麗だからです。 -
【図書館の電子書籍はこちらから→】 https://web.d-library.jp/titlib_e/g0102/libcontentsinfo/?conid=210705
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2023.8.10 読了
相変わらずの冒険譚シリーズ13
裏切りません!
面白かったです! -
注:残酷・暴力的な描写が(少ないが)あるので、学校図書として置くかどうかは慎重に(例:人間の頭部に銃弾が当たり、顎から上だけが吹っ飛ぶ、脳が飛び散る等)
内容:
「「ひとつの国に滞在するのは3日間」というルールで様々な国を訪れる旅人キノと、その相棒で言葉を話す二輪車のエルメス。キノたちが訪れる国は個性豊な人たちが暮らし、キノと様々な形で出会い、そして別れていく。」
ベストセレクション、コミック・アニメもあり。
第13巻:
「人は、他人の残酷さにはよく気づく」 -It's Hard to Say, But We Are Wrong.-
発売日:2009年10月10日
登場人物:キノとエルメス、シズと陸とティー、師匠と弟子
もくじ:
目次
・百年後に本作品を読まれる方へ
●プロローグ「この世界の話・b」
●第一話「昔の話」(複数主人公)
●第二話「家族の国」
●第三話「違法な国」
●第四話「旅人の国」(シズのお話)
●第五話「必要な国」
●エピローグ「この世界の話・a」
●スペシャル収録「いろいろな話」(複数主人公)
●あとがき -
キノの旅はたまに読み返したくなる。
第五話『必要な国』が良かった。 -
キノの旅を読み始めて初めての五つ星。
独特の世界観で感動や爽快感が強いわけではないけど、何故か読んでしまう作品。
そのシリーズの中で最も面白かった!オススメ! -
離族はもしかしたら必要なのかもしれないけれどね。
離れた後もしっかりと国が生活を保障してくれるなら。
血のつながりは血のつながりでしっかり記録されているのかなあ。
離れて暮らす実のきょうだいと恋仲に、みたいなこともありそうだけど。
そして違法文章。
違法文章がない物語なんてまずないですもの。
どこまでも厳密にすればするほど。
物語は物語、現実は現実。
それをごっちゃにしたらどうなるか実験できるのも、物語だからこそ。
物語の中の話だけで済めばいいのだけど、すでに現実になってるんですよね。
「こんな話は子供に読ませられない!」
とかね。 -
読んだ
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「なるほど。ーでも、すぐに国を出た師匠は、そうなったのか確かめることもできず、得をすることもないですよね?」
「そうですね。でも"そうなったらいいな"と思ってしたことですから、それでいいんですよ」
「そうでしょうか?それに、逃げた政治家さんの家族も、無事に逃げられたんでしょうか?」
「さあ、どうでしょうかね。私には、もう確かめようのないことですよ。自分の行動の結果がどうなるか、ほとんどの人は見ることはできないのです」 -
第四話「旅人の国」は、外国で医者として人びとを救い死んでいった男の故郷を、シズ様たちが訪れる話。個人的には、安心して読めるものが多いこともあって、シズ様一行の旅が気に入っています。師匠と相棒の旅にも、ある種のカタルシスがあじわることは事実なのですが。
なお、巻末のスペシャル収録「いろいろな話」は、PS2ゲーム『キノの旅Ⅱ』の付録として出された物語で、著者自身によるセルフ・パロディ的な内容の作品です。 -
ライトノベル
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表紙が変わっている?
『人は、他人の残酷さにはよく気づく。』
面白かったのは、「嫌いな国」、「昔の話」。
師匠とハンサムだけの少し背の低い男の話は、いつも意外な落ちで終わるのでとても好きだ。
今回もイイ裏切られ方のオチでした。 -
キノの旅13作目。 オススメの話は「違法な国」。 法律で禁じられている行為の描写がある本は全て発禁扱いになり、回収する法律ができたばかりの国の話。 国掛かりの大馬鹿な話にしか私は見えないが、ネット規制とかゲームが子供に犯罪性を付与するとか言っている現代に通じるものがある。 それを抑制するのは、教育や本人の経験なのか、原因そもそもを断ち切ることなのか。
-
ミンチになった子鹿
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「嫌いな国」
いくらでも見つかる嫌いなところ。
口ではなんとでも言うが、実際に行動には起こさない。
きっとこういう人は世の中にたくさんいるだろな。
「凄い国」
誰にでも出来る事。
このお姉さんの言い分は凄く分かる。
だけど、もし続けていたらこの国の伝統とかになっていたんだろうなと思うと少し残念。
「生きている人たちの話」
生の終わりを感じる夜明けに。
その日の朝に今日だと分かったら、どんな一日を過ごすだろう。
「この世界の話・b」
サバンナで生きていくには小さな事でも命取りになる。
ただ、平坦な場所でこの小鹿はなぜ怪我してしまったのだろう。
「昔の話」
とある国から逃げ出した政治家。
逃げ出した時の状況が彼を変えたのだろうか。
そうだとしたら、師匠たちが彼を逃がす為に立てた作戦にも何か意図があったのかな等と考えてしまった。
「家族の国」
嫌いになれば直ぐにでも。
ある意味羨ましいかもしれない。
だが同時にそんな簡単に離れてしまって良いのだろうかとも思った。
「違法な国」
架空の物語でも…。
結局は事件を起こす人の考えや心理状態に意味があると思う。
いくら禁止しても人が変わらなければ、なにも変わらない気がする。
「旅人の国」
探し求めていた彼の家族は。
本名を名乗らないという時点で訳ありなんだろうなと思ったが、さすがにその正体は予想外だった。
「必要な国」
訪れた旅人を見極め適正と判断したら。
ある意味自分勝手な国だな。
自分達がやりたくないと感じるなら、余程変わり者じゃなければみんな同じ事を考えるのに。
「この世界の話・a」
生きる為には必要な事であるが、この後起きる事を考えるとな…。
タイミングが悪かったのもあるけど、なんとも言えないな。
「いろいろな話」
・仲のいい国
輪を乱したら即…。
こんな状態なら、嫌でもみんな仲が良いわけだ。
ただ凄く疲れるだろうな、いつも気を張っていなきゃいけない気がする。
・与える国
入国の際に記入した書類に書かれた事。
いくら大切な人を助けたくても、その為に誰かを殺したらダメでしょ…。
・輝いている国
我が国が全ての始まりで。
なんだか凄く聞いた事のあるお話。
現実でもあるよね、こんな国。
・売っている国
タイトルの通りすぎて驚いた。
まさか本当に国を売ろうとしてるとは。
一体なにが目的なのだろう。
・都会の国
文明に頼りすぎたあまり。
旅に憧れるのはいいが、なんでそんな無謀な事をするんだろう。
そして、まさかの夢オチ。
しかも旅に出る前のキノの夢という不思議なお話。 -
読んだと思ったら読んでいなかった。最後の番外編短編、てっきりセルフパロディ的なものかと思って読み流していたのだけど、最後の1ページでおお!と思った。1巻を再読したい。というか、大人の国を読みたい。
-
このシリーズも登場人物が増えたなー。
師匠とハンサムな弟子の話が好き。
相変わらず、現代の日本や世界のおかしなところを最大限に誇張した国がいっぱいでてきて、ブラックな感じのオチで終わる。
なんだかんだいって、やっぱキノの旅のシリーズは好きです。 -
寝ながら読んでたため表紙が折り曲がってしまった(T_T)
【嫌いな国】
口だけでは大層な理由を並べてイザ実行できる手段を目の前に突き付けられたら何もできないっていうのは自分も同じだなー
【生きている人達の話】
そして彼には「死ぬことがわかっている朝」がやってくるのか
【家族の国】
離族はたしかに悪くないシステムだとは思うけど、別れられる相手側が弱すぎるな―ッて思う
【違法な国】
殺人などの違法な文章を徹底的に記載し始めた国。
読んでて馬鹿らしいと思うかもしれないけど我が国でも一部でこういった傾向があるので笑えないな―
【旅人の国】
何事も知らないほうがいいことはある。
彼はきっと国に帰ったあと真実は話さないんだろうな
【必要な国】
旅人にしたらいい迷惑だろう、ヘタしたら死ぬし
【いろいろな話】
ハチャメチャだな―。
時系列とかもめちゃくちゃだしと思ったら夢オチか -
全体的に少し印象が薄い巻
だったかも。
好きな話は
「昔の話」「旅人の国」
あとがきをしっかり読んでいたら
意外と時間がかかってしまった… -
■書名
書名:キノの旅〈13〉the Beautiful World
著者:時雨沢 恵一
■概要
「何だ?」キノが『フルート』を構えてスコープを覗いて、今いる
丘の上から地平線を見下ろします。しばらくして、ようやくそれが
何か分かりました。大量の土煙を生み出していたのは、大地を埋め
尽くすような大型動物の大群でした。大きく太い体と頑丈そうな四
肢を持つ、鈍い灰色をした草食動物です。「この辺に住むサイの一種、
だね。水が欲しくて集団で移動中なんだよ」エルメスが言いました。
灰色のサイの群は、何千頭、または何万頭いるのか分かりませんが、
濁流のような密集度と勢いで大地を進んできます。その進む先には―
「あ…」『フルート』を向けたキノが、声を漏らしました
(「この世界の話・b」)他全11話収録。
(From amazon)
■感想
久しぶりのキノの旅です。
相変わらずの面白さですね。
久しぶりに一冊読むと、文章も読みやすく考えられていて面白いです。
当然、本当の文学作品と呼ばれるものと比べるのはダメですけど。
相変わらずの銀河鉄道999スタイルで、キノとエルメス他3組の物語が
紡がれています。
本作は、中編が1つと短編が10作です。
どれも良くできていますが、結構物語の途中で想像した終わり方が
多かったかな?と思います。
それでも一定のクオリティを保っているのは、見事だと思います。
気軽に読めますので、興味があれば、一巻を読んでみるといいと思い
ます。
楽しいので、次の巻も古本で見つけたら購入して読みたいと思います。 -
前巻よりも素敵な話が多かったって覚えはあるけど、どんな話だったっけ。忘れちゃった。
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☆3.9
「違法な国」が面白かった。 -
生きることの必要十分条件を問う。
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ストーリー 2 登場人物 3 言葉遣い 3 描写 3
伏線回収率 2 感情移入 2 熱中度 2
また印象に残らない巻。読み直しても1話も覚えていなかった。
「あとがき」が一番面白いのでは?
他の人の評価は良いようで不思議。
私にとってはキノ史上最もつまらない巻。 -
[2012.12.12]
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いまいち?
"必要な国"'なぜ?'がオチでうまく結している、のと、最後の審査官との会話、が良かった。