さよならピアノソナタ encore pieces (電撃文庫 す 9-12)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 601
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048680783

作品紹介・あらすじ

とあるピアノソナタに秘められた真実がナオと真冬を結びつける「Sonate pour deux」。フェケテリコに新しく加わったサポートメンバーと千晶の交流を描く「翼に名前がないなら」。治療のため渡米した真冬とナオの間を行き来するユーリ-本編4巻の空白の時間を埋める「ステレオフォニックの恋」。神楽坂のトレードマーク、黒のレスポールにまつわる過去のバンドの逸話、「最後のインタビュー」。さらに哲朗を描いた掌編「だれも寝てはならぬ」の5編を収録。恋と革命と音楽が織りなす物語、珠玉のアンコール・ピース集。

感想・レビュー・書評

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  • 評価:☆4.5

    巻数的には最終巻にあたる本巻。内容としては本編の後日談がメインとなっています。


    大人になっても相変わらずなナオと真冬が微笑ましいw
    自分も家事をこなそうとする真冬がいじらしいったらない(*´Д`*)
    真冬みたいな可愛い子と結婚出来るのにめんどくさいとかどうして結婚なんてするんだろうとかナオてめーふざけんじゃねー!(笑)
    ナオの結婚でエビチリは落ち着いてるのに哲郎がおたおたしてるのが可笑しかったw

    他にもふたりだけのためのソナタ・二人になったフェケテリコの後日談・ユーリのステレオフォニックの恋・神楽坂先輩の過去話などなど。どれもよかった。新メンバー候補のベーシスト橘花もいきなり出てきた割に溶け込めてたと思う。

    後日談メインだったけど全く蛇足になっておらず、完成度の高い一冊だった。まだまだ続きを読みたいぐらいw
    杉井先生、いい作品をありがとう!

    「toujours ensemble(いつでも共に)」
    「嬉しいから泣いてるの!なんでそれくらいわからないの!」
    「同志相原がいなくなったら、私はフェケテリコの名前を捨てるよ」
    「……わたしが。……忘れさせます」

  • 未来から過去へと辿る外伝の短編小説。

    主人公とヒロインがモテモテな理由は最後まで分からなかった。

    どの話も好きだったけども、最後は哲朗が全部持っていった感じで締めくくり。

    下手にifとか続きとか連想させず、きれいに終わった感じが良かったです。

  • 珠玉のアンコール短編集でした。ナオと真冬のその後は表紙を飾る真冬の花嫁姿が示すとおり。そこに至るまでを描くミステリ調の第1話は、「絆」の尊さが伝わってきてとても感激しました。そこから新生フェケテリコの響子と千晶のその後の様子や、最終刊の空白の時間帯を埋めるユーリのお話、さらに前日譚として響子の過去に纏わるお話と、どんどん過去に遡って、最後はナオ父・哲朗のエピソードで第1話の最後に繋がる、という変則的な展開が非常に面白かったですね。いつか4人が再び一堂に会する日が来ることを祈っています。

  • 本編から何年も経ったエピソードがあり、新鮮だった。あとがきにも書いてあったけど、タイトルの通り別れの要素がたくさん入っていて、切ない部分が多かった。特に響子のエピソードかな。あの後リュウジがどうなったのかがわからないあたり(恐らくは亡くなったのだろうが)、切なさがじわじわと滲み出てくる。

  • 「さよならピアノソナタ」全四巻は、青春+音楽+恋愛の傑作です。2008年の自己ベストに挙げるくらい好きだ。正直、杉井光はこの作品以外はぴんとこないのだけれど、この作品はすごく特別な熱と熱だけじゃないものを感じる。
    その短編集として一年ぶりに出た作品。幸せだった。なんかこー、シリーズが好きだった人に対するプレゼント、そして未来に対する気持ちとか、そんなものが詰まっているなーと思いました。このシリーズ読んでて良かった。私が特にぐさっときたのはユーリが主役の「ステレオフォニックの恋」。二つに引き裂かれるようなユーリの想いが変質していくところがすさまじくよかった。「最後のインタビュー」はあまりぴんとこなかったんだけど、それだけに、ラストの主役にはびびりました。あんたどんだけこいつが好きなんだ……!(笑)
    今までシリーズを読んできた方にはもちろんおすすめですし、シリーズ読んでない方は、「翼に名前がないなら」だけ読むなんて寸法もあったりなかったり。幸せな時間でした。ありがとうございました。

  • これまでの話を補完する巻。
    脇役にスポットを当てた作品が多かったが、やっぱり一番は主人公と真冬のエピソード。
    主人公ばっちり決めてくれて後味の良い終わりになった。
    主人公の父親も、離婚した妻に再アタック・・・というところで終わるのも良い感じだった。

  • 9784048680783 315p 2009・10・10 初版

  • 最高に楽しかった。完結した物語の後日談やら前日譚を一冊丸々楽しめるというのは、極上の贅沢です。
    しかもある意味、この本にはまだ続きがあります。二人の愛の結晶が、何故か近世ヨーロッパで魔術師やってるんだから面白いですよね。

    とにかく、五冊に渉ったこのシリーズを読んでいる間は幸せでした。いつまでも間延びするライトノベルというジャンルに慣れているせいもあって、物語が終わる切なさに引き裂かれそうになります。読まずに積んでおけば良かった、とすら思うほどです。そうすれば、いつまでも完結することはなかったのに。
    それほど、心に深く突き刺さる本だったのだと思います。

  • 本編もよかったけれど、この本も中々良かった。
    特に、本編のその後の直巳と真冬のハッピーエンドを描いた『Sonate pour deux』が、良かった。叙情的で、うまく表現できないが、二人の気持ちがしみじみと伝わってくるような作品だった。

  • 「さよならピアノソナタ」全体の感想

    音楽というテーマで書かれた恋愛小説
    恋愛の構図や展開は、ラノベ的というかベタベタですが、
    それを押しのけて、表現がすごい
    特に音楽の描写はゾクゾクした。

    多分無理ですが、アニメ化して欲しい
    彼らの音楽を聞いてみたい。
    (ギターでクラシックの曲を速弾きって、どんなでしょうね)

    そうクラシック!
    読んでたらクラシック聞きたくなります
    作曲者や曲名やメロディーがすらすら出てくるとカッコイイですよね

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》受賞者。代表作に『神様のメモ帳』『さよならピアノソナタ』など

「2023年 『楽園ノイズ6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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