使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション (アスキー新書) (アスキー新書 138)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048683067

感想・レビュー・書評

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  • 1.使ってもらえる広告

    ■学んだこと

    ▼今の広告の世界
    ・生活者への向き合い方が不十分なせいで、コミュニケーションが成立しにくくなっているところが少なからずある。

    ▼広告はまだやれる、しかし変わる
    ・いわゆるマス広告が、これまで大量生産、大量消費の経済で果たして来た役割を、終えようとしている。

    ▼ユーザーとの付き合い方
    ・通常ならば、キャンペーンはこちらの決めた時期に終わるのが当たり前だし、
    それで不都合もなければ、何の不評も出ないはずなのだが、
    ユーザーとじかに接しながらコミュニケーションを親密に積み重ねていると、そういうわけにもいかなくなる。

    ▼ユーザーと企業の間に立つということ
    メッセージの送り手は、とにかく何をすればユーザーに一番喜んでもらえるのかを、いままで以上に丁寧に考えていく必要がある
    ⇒いまの時代に求められているのは「プロモーションになりうるサービス開発」であり、「サービスとしての広告」。

    ▼オバマキャンペーンに最高の賞を捧げることで、カンヌ国際広告祭が世界に向けた発信しようとしたメッセージ

    ・オバマ候補が大統領になれたのも、「広告コミュニケーションの力」である。

    ・アメリカ合衆国大統領選挙という、世界最大の宣伝キャンペーンでさえも、
     有効な「媒体」とその「使い方」が、従来から大きく変わった。

    ▼どう伝えるか、ということ
    ・素晴らしいCMはごく少数に過ぎない。多くのCMは企画の段階でユーザーに商品のことを「どう伝えるか」を考える前に、
     条件反射的に「どう表現するか」を考えてしまっている。
    ⇒気付かない間に「手段」であるはずのクリエイティブが、「目的」になってしまっている。

    ▼いい広告とは
    接する人の数にかかわらず、ユーザーが動かない広告は、ダメな広告だある。
    ・前傾30度
    ネットユーザーの姿勢は前傾30度であり、能動的でせっかち。
    ちょっとでもつまらない感じるとたちまち離脱してしまう。

    ▼ウェブがやってしまったこと
    「広告宣伝費の半分は無駄である。ただし、どの半分かがわからない」
    という揶揄される言葉があるが、その分からなかった半分を分かるようにした。

    ▼ウェブにおいて求められる価値
    ・どんなによくできたコンテンツであっても、ウェブの世界では「鑑賞して終わり」じゃ意味が無い。
     何がしかの体験なり、サービスを提供できて、初めて進化を発揮する。それがウェブにおいて求められる価値である。

    ・ユーザーは電車の乗り換え案内のような面倒なものがあるからこそからウェブを利用する。
     だからこそ、ウェブの中にまた面倒なサイコンテンツがあったら利用しない。

    ▼使ってもらえるということ
    ・「使ってもらえる」は、広告にかぎらずデジタル化の進んだ現代社会のさまざまなシーンで「使える」と思う。
     今の時代のコミュニケーション作法を考える上での最重要キーワードである。

    ▼CGMの仲間に入れてもらう
    ・CGMにアプローチするときに一番マズイのは「CGMを使ってやろう」といった考え方を持たない。
     あくまでも、「CGMの仲間に入れてもらう」という謙虚さが必要。

    ▼ユーザーに愛される五つの極意

    ・つっこまれクリエイティブ

    ・ルールクリエイティブ

    ・コンテンツ消費からコンテクスト消費へ

    ・仮説検証から仮説探索へ

    ・全員シロートの時代

    ▼人間が変わらない限り、広告の基本原理は変わらない。
    ・いくらテクノロジーが進化し、その手法やスタイルが変わろうとも、
     広告に求められる物は、本質の部分では、これまでとまったく変わらない。
     人間の欲しい物全ては、昔から存在しており、メディアだけは確実に進化していく。


    ▼広告制作の5大ハードル

    ①新しいか?

    ②見たこと無いか?

    ③わかるか?

    ④企業や商品のシズルがあるか?

    ⑤荷(商品)が動くか?

    ▼ユーザーが一番エラい
    ・広告の場合、そのコミュニケーションが商品の価値をきちんと伝えているか、
     グッとシズるか、そして商品が欲しくなるかどうか、みんなの役に立っているかどうか。そういったことが重要である。

    ■実践していける事

    ①広告でなくとも、便利なWEBサービスを利用して、それをどのようにコミュニケーションに落とし込めるか考えてみる。

    ②自身もCGMをもっと活用してどういったものがインターネットユーザーに受けるのか、考え抜く。

    ③知恵袋を活用して、仮説検索を行ってみる

  • 椿ブログ

  • 広告からWEBに携わっている人間みんなが漠然と思っていることを、整理して書かれている感じ。
    それ以上でもそれ以下でもない。

  • 広告に限らず、ネット社会の変化を考えさせられた。

  • 使ってもらえる広告とは?

    →いまの広告をうまく働かせるためには、ウェブ+PR×テレビ
    使ってとらえるために、主体的な参加性が大事
    1.つっこまれクリエイティブ
    2.ルールクリエイティブ
    3.コンテンツ消費からコンテキスト消費
    4.仮説検証から仮説探索へ
    5.全員シロートの時代

  • ラブレターからデートへ。広告のカタチが変わりつつある背景をわかりやすく理解することが出来ます。

  • 広告媒体としてのWEBの台頭に対して、
    より効果が見込まれるプロモーションの仕方を著者なりの視点で描く。
    2009年発刊とWEBをテーマとした書籍としてはやや古い。
    しかし、考え方自体は、今も十分に通じる内容。
    依頼する側・受ける側・作る側、
    いずれにしても、プロモーションに関わる方であれば読んで欲しい1冊。

    本書は作る側としての意識改革がメインであるが、
    私自身そうであるが、依頼する側の意識改革も必要と感じた。
    媒体は変化するのは間違いないが、WEBの重要性は暫く揺るがないであろう。

  • 広告に対してまさに思ってるモヤモヤが一気に晴れた感じ!

    個人的に、
    好きなドラマを録画しながらあえておっかけ再生してCM飛ばして見るし、
    ネット広告バナーじゃまだなぁ〜、
    Youtubeの広告動画早くスキップさせたいなぁ〜

    そんなことずっと思ってたのですが、そうなんです。ネット社会では自分に関係あるものしか目にとまらない!
    だから、使える・サービス的観点で広告をつくる。なるほど!です。
    話題性だけで人を引き込むのには限界がある。


    正直考えてみれば当たり前のことだと思います。でも、行動理由を自分では解き明かせないもどかしさがあって。それをこんな風に仮説立てて、人を引き込む技をつくるのが広告マンのかっこいいところだなぁと思いながら読んでました。

  • 広告が人の役に立たなければならないのかもしれない。その形の一つとしてつかってもらえる広告。

  • mixiの年賀状やUNIQLOCKなどを分析し、広告について書かれた本。
    マス広告が衰退する中、新しいネットとどのように付き合っていくべきか、
    多くのヒントが書かれている。

    ただ、テーマがmixiだったので、FBが流行っている現在から見ると、
    少し昔の話のように感じたし、トレンドの変化の速さも感じた。

    モノを動かす仕組み(サービス)そのものを広告的な発想で開発すればいい、
    という考え方は参考になった。

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