探偵・花咲太郎は覆さない (メディアワークス文庫 い 1-2)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 989
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048683869

作品紹介・あらすじ

「あの人が犯人よ」「どうして言い切れる?」「何となくよ。だから頑張って、この事件を解決して」「それは無理」「どうして」「今日も迷える子犬を捜索しないといけないからだ」ぼくの名前は花咲太郎。探偵兼ロリコンだ(いや逆か?)。犬猫探しが専門で、今日もその捜索に明け暮れている。…はずなのだが最近、殺人事件ホイホイの美少女・トウキのおかげで、望まない大事件がぼくに向かって顔見せ中。ヤメテー。『閃かない探偵』のぼくにできることなんて、たかがしれてるんだけどなぁ。

感想・レビュー・書評

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  • 水族館の話が個人的にすき。木曽川かっこいい!

  • 花咲太郎シリーズ2作目。
    今回は花咲太郎の過去が明らかになっており、トウキとの出会いから今に至るまでが描かれている。
    相変わらず動かない、状況を覆さない花咲太郎だがある意味どんな状況でも俯瞰してみているとも感じられる。
    これもまた一つの信念のように思える。

  • 読書録「探偵・花咲太郎は覆さない」2

    著者 入間人間
    出版 メディアワークス文庫

    p18より引用
    “ 人間は集団が強いし、個人の微力は難事
    件を取り扱うに相応しくないけど。
     残念ながら、集団が全てを解決することは
    ない。集おうと、生物である限り時間は有限
    なのだ。この世のどんな小さな事件までくま
    なく目を光らせて、というわけにはいかない。
     だから街の中に探偵事務所がある。
     だからぼくはまだ、探偵を続けている。”

    目次より抜粋引用
    “エニグマ作戦
     双子ペット事件
     この電車の行く先で
     花咲太郎は覆さない
     水槽の向こう側”

     ロリコンの犬猫専門探偵を主人公とした、
    短編連作ミステリ小説。
     主人公・花咲太郎が所属する探偵事務所で
    電話を取ると、第一声から下の名前で呼ばれ
    た。呼び方と声から相手を察し、太郎は受話
    器を戻すのだった…。

     上記の引用は、前巻で知り合ってしまった
    殺し屋からの依頼を、請けるかどうかを思案
    している主人公の胸の内。
    仕事というのは、自分の前にある穴を埋める
    ようなものだと、養老孟司氏が著作で書かれ
    ていたように記憶しています。大勢の人が気
    にかけないような小さな穴を、誰かかが埋め
    ていてくれるから、社会が成り立っているの
    かもしれませんね。
     文章のクセが強いので、好みの分かれる作
    品ではないでしょうか。私には合わないよう
    に感じました。

    ーーーーー

  • 「エニグマ作戦」
    盗まれた携帯を取り返すために。
    殺人を依頼した相手に対し、物で脅す度胸はすごいな…。
    自分が殺される危険とか考えなかったのだろうか。

    「双子ペット事件」
    死んだ猫が逃げた先は。
    エリオットから届いた最後のメールを読んだ時ゾッとした。
    もし本当にあのメールの通りだったとしたら、彼は最初から最後まで騙されっぱなしだったのだな。

    「この電車の行く先で」
    電車の中で尋ねられた事。
    突然こんな事を言われても普通驚くしか出来ないよな。

    「花咲太郎は覆さない」
    一目惚れした彼女との出会いは。
    二人とも何処か感覚が普通の人とはズレてるんだな。
    それにしても、殺人犯を逃してしまっていいのだろうか。

    「水槽の向こう側」
    水族館で遭遇した人質事件。
    彼女と無事にデート出来ることはあるのだろうか。
    それにしても、木曽川との遭遇率の高さには驚くな。

    「立方体の愛情」
    水族館デートをもう一度。
    ロリコンを拗らせるとこうなるんだな。
    彼は高校卒業まで苦労しただろうな…。

  • 探偵が主人公なのに、謎解き成分ゼロ(^ ^;

    前作で「説明不足」と書いた点のいくつかは、
    本作で少し「顛末が明かされる」が...
    いずれにせよ根源的な疑問は解決されないまま。

    不気味なご縁で「懐かれている」殺し屋との、
    命がけの軽口のたたき合いが秀逸。

    でもまだ大きな「?」は残ったままだ...(^ ^;

  •  知り合った誰かと永遠に出会わないこと。
     それもある意味、『運命』の殺人事件じゃないだろうか。
     そして、それなら。
    「誰が運命を殺しているんだろうね」
     ぼくはそんなよく分からないことを呟きながら、他人だらけのホームを後にした。
    (P.172)

  • 『探偵・花咲太郎は閃かない』(メディアワークス文庫)の続編。

    第1章は、またしても木曽川の依頼。携帯電話を盗まれたので取り返してほしいという木曽川の依頼を受けた花咲太郎は、彼の部屋を訪れ、めずらしく探偵らしいところを見せます。

    第2章は、折口カヤという老女が、死んだ猫が逃げ出したので探してほしいという依頼を持ちかけます。彼女の双子の姉・折口ミヤは気がふれているのだとカヤは言い、一方ミヤは、妹はボケていると言います。花咲は、信頼できない2人の証言者の言葉をもとに、事件の真相に迫ります。

    第3章は、花咲が電車の中で、これから人を殺しに行くと言う女性と会話を交わす物語。第4章は、花咲とトウキの出会いを描いた物語。

    第5章は、またまた木曽川が登場。水族館に出かけた花咲と、そこに居合わせた木曽川が、イルカの解放を要求するテロリストの人質になってしまいます。

    いつものように著者独特の作品世界ですが、他の作品に比べるとちょっと薄味かもしれません。

  • 探偵してない。水族館切ない。

  •  シリーズと知らずに続刊から読んだせいか、ちょっと意味分からなかった…。
     登場人物にもあんまり共感できなかったし、文章もおもしろみがない。
     ギリギリ、殺し屋さんとの会話が、ほんの少しだけおもしろかったかなぁ…て気はするけど、まぁそれほどでもない。

     謎解きの部分をもう少し丁寧に描写してくれないと、理解しづらい。
     てか、結局何だったの? という感じだった。
     タイトルに「探偵」とあるから、ミステリだと思って読んだけど、そもそもミステリじゃないの?

     ロリコン設定は大いに結構なんだけど、残念ながら、その属性が発揮される前に、話自体がつまらなくなって、第3話まで読んで、読むのを断念しちゃった…。

  •  覆さないが覆してる。
     続刊出るのかな? 楽しみである。

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著者プロフィール

電撃文庫『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『電波女と青春男』シリーズなどを執筆

「2023年 『安達としまむら(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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