からくさ図書館来客簿 第三集 ~冥官・小野篁と短夜の昔語り~ (メディアワークス文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048691161

作品紹介・あらすじ

冥官・小野篁が館長を務める「からくさ図書館」にも、初夏が訪れた。そんな折に篁が耳にしたのは、篁ゆかりの地・隠岐に現れた、旧知の“道なし”の話で――悠久の古都・京都で紡ぐ優しいファンタジー、第三集。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第3巻。
    今回は小野篁ゆかりの地、隠岐が舞台のストーリーもあります。
    隠岐の図書館司書が登場するのですが、本作で初めて「海士町島まるごと図書館構想」という取り組みを知り、勉強にもなりました。
    また、時子も冥官として技術や心を成長させており、今後の物語の広がりを予感させる巻でした。

    前後編に分かれた物語が2つ収録されていました。
    以前からもう少し長いのも読んでみたいと思っていたので、ちょっとうれしかったです。
    いつかこのシリーズの長編も読んでみたい…

  • 第1集、第2集を経て明かされる、小野篁の過去。
    史実をからめつつ、現代の離島の図書館事情も絡めてきて、なかなか興味深かったです。

    時子の、篁に対する視線が、巻を追うごとに冷たくなっている気がして、メガネ男子好きなわたしとしては複雑です。
    時子さん、冷たくしないで。
    篁さんは変態なんかじゃないよ!!……きっと!

  • 小野篁がどんな人であったかなんて知らずに、図書館っていうタイトルに惹かれ読んでいくと・・・結構ハマってしまいました。。。そして登場する本に興味をもってしまって読んじゃうという影響力まで・・・こんな図書館があったら私も行ってしまうのかもしれません。

  • 小野篁と時子の関係もどこかもどかしさもありつつほどよい距離感で進んでいく。時子が冥官としてどのようになりたいのか、成長していく姿がほほえましくもあり、応援したくもなります。そして、篁の過去を振り返るような隠岐での話も、興味深かったです。今回は、何だか登場人物にも幅があったように思います。
    隠岐での図書館構想には、大変勉強になりました。

  • 第3巻を読破。

    イラストと小野篁の名前に惹かれて読みだしたこのシリーズも3巻まできました。

    公式ツイッターで発売されるのを知れば、発売日までドキドキソワソワしながら待っていて。

    発売日翌日に本屋さんへ行ったのですが、地方住まいなのでやっぱり並んでいなくて(´・ω・`)

    普段ならばまた今度~って行ってがまんするのだけれど、この作品だけは!

    この作品だけはがまんできずに密林さんでその場でぽちしました!!

    苦笑

    お届け日当日はそわそわしまくってて、早く帰宅したいー(>_<) とジタバタしまくってた。

    で、届いたのが25日。

    読み始めたのも25日。

    読破したのは26日の深夜。

    黙々と読み進めていました。

    おもしろかったです。

    すごくよかったー(*´ω`*)

    相変わらず道なしたちはやさしくて、ちょっぴり物悲しい感じでした。

    今回は珍しく前後編構成のストーリーもあって。

    「馬琴の謎かけ」の大人げない冥府の官吏さんに噴きましたwww

    おまっ、自分はいいのか、自分はwww って。

    そしてどんどんひどくなっていく時子さまの、利用客に紹介する篁さん像www

    茜さんや山吹さんやら晴明さまやら、冥官さんたちのやり取りもいいですね。

    時子さまの目標が篁さんだったり、篁さんの昔の知り合いの人を「うらやましい」と思っていたり。

    うん、直筆の本を読めていたというのは確かにうらやましいだろうなあ。

    今回は篁さんの過去話(時子さま絡みじゃないの)でもありまして。

    知人の子と話しているときの口調が全然違っていて。

    「うわー、貴人っぽいなあ」って思って、はっと気づきました。

    こん人、一応貴族だわwww と。



    今までおだやかな口調で、丁寧な感じだったので、ちょっと新鮮でした。

    生前の篁さんとかもね。

    読んでて「おおー」ってなっていました。

    そういえば――

    今まで時子さまも、篁さんの現世用の名前とか気にしたことなかったなあ。

    と思ったのも、今回二人の名字が登場したからで。

    それもまた新鮮でした。

    文武両道を半分ノーキンと言っちゃう時子さま最高ですwww

    作中に出てくる小説を読んでみたいとは思うけれど、言葉の難しさに脳みそがパーンとなりそうですね(;^-^)

    ちょこっとだけなのに苦労したもんなあ。

    文字の上を目が滑ってく――わかるわwww

    抄訳本はあるけど、全話読んでみたいなあとは思います。

    あとがきにて。

    「からくさ図書館来客簿」のロゴ、確かにすてきですよね。

    各章タイトルのとこにあるデザインとか、イラストとか。

    こういう、まるっとひっくるめて「本」って感じが好きです。

    やっぱり本はいいなあって思います。

    続き、ゆっくりと待っています!!

  • からくさ図書館3作目。

    滝沢馬琴と歴史小説家を目指している高校生、
    金魚屋の店主と和菓子職人、
    隠岐の島の海女とUターンした図書館司書。

    最後の話では、篁がかつての流刑地、隠岐の島に出張するが、
    金魚がらみの和菓子職人の話の方が印象的だった。
    上見と横見とか、金魚の知識が面白かったのか、
    金魚屋の出会いが、実は幼いころの金魚すくいにつながっていたからか、
    単に自分が食い意地が張っていて和菓子の話が楽しかったのか。

    太田道灌が冥官として登場。

  • 今回は京都から飛び出して隠岐へ。
    だんだん身に入らなくなってきたから次は読まないかな…?

  • 「馬琴の謎かけ」
    ただ文字を目で追うだけでなく。
    どんな時代に書かれた文学か、何のために書かれた物なのか少し考えるだけで読み手の捉え方も変わってきそうだな。
    一昔前の文学を原文のまま読むと、暗号を読んでいる気分になるかもしれないな。

    「金魚と琥珀」
    最後に聞いた怒鳴り声。
    人生の終わりに聞く言葉が、あれだと心残りどころではないだろうな…。
    あれだけ色んな人から助言を受けた彼は、結局思い通りの和菓子を作れたのだろうか。

    「わたの原」
    書物を捨てなければならぬ理由は。
    数少ない人口で出来た町村だと、若者が外に憧れる物を見せたくないしれないな…。
    ただ本当に故郷を大切に思っているのであれば、一度出ていっても数年後に戻ってくるのではないだろうか。

  • いつものように風情ある京都(*´-`)と思っていたら、篁が隠岐へ出張する話も(^o^;)これからも京都以外の話が登場するかも?と楽しみになった♪流し(?)の冥官、縄張りを持つ冥官それに安祥儀(魂を天道へ返す道具)を持つ者と持たないものといろんな冥官がいるんだな~(゜.゜)時子様が篁のように安祥儀を持たない!と決めた時は大変そうだけど頑張れ‼と応援した(^^)あっ!時子様の教育係・篁も頑張れ(^^;)

  • まぁおもしろいよ。隠岐島もいった事あるし。里見八犬伝ね。一応読みたいリストに前から入ってるねん。薬師丸ひろ子の映画が好きだったからね。

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著者プロフィール

第17回電撃小説大2010年に『典医の女房』で、短編ながら第17回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞。受賞作を大幅加筆した『霧こそ闇の』でデビュー。既刊は『からくさ図書館来客簿』シリーズ他。

「2022年 『あなたと式神、お育てします。第二集 ~京都西陣かんざし六花~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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