キノの旅II the Beautiful World (電撃文庫)
- KADOKAWA (2000年10月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048694155
作品紹介・あらすじ
砂と岩の砂漠の真ん中で、キノは空を見上げていた。晴れている。 頭を下げて、石造りの口を開ける井戸を見た。涸れている。 「だから言ったとおりだよ。最初からこれじゃあ旅なんて無理だよ。キノ。旅人に一番必要なのは、決断力だよ。それは新人でも、熟練の旅人でも同じ。違う?」 「いいや、エルメス。それはきっと運だよ。旅人に一番必要なのは、最後まであがいた後に自分を助けてくれるもの。運さ」 人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、今までにない新感覚ノベル第2弾!!
感想・レビュー・書評
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中学生の頃に初めて手に取ったライトノベルを読み返したくて、『キノの旅』を読み始めた。昔の自分はといえば、とにかく普通でいるのが嫌で、普通ではないものを求めて色々奔走していた。『キノの旅』を読むと、自分自身も外の何かに触れているような感覚がして心地よかった。
1ヶ月前に1作目を読んだのだが、今回は2作目だ。意外と覚えているもので、「優しい国」は後々の展開を知っている分読んでいて心が痛んだ。また、シズが主の話もあって面白かった。出会った仲間や友達の視点の話があると、それだけでワクワクする。
心が成熟(今しているともいえないが)した年齢で読み返すと、違った感想を持てて良いと思う。新しいものを求めるだけでなく、温故知新も大切にしたいと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かった
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1巻に続けて読んだが、変わらず耳が痛い話が多い
特に「自由報道の国」は、テレビを鵜呑みにしてもいいのか、SNSは安全なのか、といった最近訴えられるメディアの危険性を再確認させられる内容だった
似た内容の話が続くものの、メッセージがはっきりしているので飽きがこない。個人的には1巻よりも好きな話が多かった -
第一話は読み終わってゾッとした…。
キノの行動力すごい。
第八話はいい人たちばかりの国。
だけど読み終わって納得。
ハッピーエンドだ!と思って読んだばかりに悲しさ倍増。 -
優しい国
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優しい国はかなり引き込まれたー
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2022.03.23〜04.16
3時間20分 247ページ 読了 -
優しい国の話が良かった。
後書きが面白かった。
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記録。
「優しい国」が深い。 -
1読んで続きを読みたいと思ったけど、2はそれほど刺さらなかった。
各新聞社の方針なのか、まったく別の角度から一つの事件を追った「自由報道の国」が面白かった。
「優しい国」には、滅びの美学を感じる。
気になるキャラクターは多いけど、そのためだけに続きを読むのも、なんだかなという感じ。 -
人間のキノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短篇連作の形で綴られる、今までにない新感覚ノベル第2弾
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あとがき、凝ってたね! 著者はこういう(マニアック系の)こだわりがあるよね。(^◇^)
ちなみに風呂で読んでいたため
「うわっ! ごめん!」
と、なっておりました。
前作ほどにはインパクトがなかったけれど、それはキノにスポットが当たっていたからかもしれない。
この話は、ちゃんとオチもあるけどそれがいいのか悪いのかは明記せずに客観的に淡々と終わっていくのが、読み手にいろいろな後味を残すんやろう。
そこに、キノ当人の主観が入ると、
「あれっ?」
と、なってしまう。
「優しい国」で、キノが出国をためらったあたりなんかがそうかも。
ためらったことにも(お話として)理由があったのだけど、
「あれ、キノにもそんな人間臭いところがあるのか」
とは、思った。
キノが旅を始めたきっかけは前作で触れられていたし、それはもうこの先取り上げないやろうなあと思うけど、どうかな。
お師匠さんのことについては、まだ掘り下げるのかな。どうかな。
もちろん続きもリクエストします。
2000年発行の文庫本なのに、ほんっまにボロボロ。色んな人が読んでるんやなあ。(*´▽`*)
(2016.01.30) -
「狙撃兵の話」
何故森の中に狙撃兵がいるのか。
そして、師匠はなんの数字を提示したのか。
気になる事が多いお話。
「砂漠の真ん中で・b」
砂漠の真ん中で雨に打たれる女の子。
何故彼女は笑い続けているのだろうか。
「人を喰った話」
商品を喰べた商人。
なんとも言えない、後味がよくないお話。
「過保護」
過保護の方向を間違えた保護者。
言葉に矛盾が多すぎる気がするし、なんだかなぁ。
子供は自分たちの自由にできる玩具ではないんだよと思いました。
「魔法使いの国」
空飛ぶ鉄の箒で飛んだ魔女。
あんなの初めて見たら誰でも魔法使いと勘違いしちゃうだろうな。
「自由報道の国」
捉え方は人それぞれ。
こうやって情報が錯綜するんだろうな。
ただ、第三者の視点で尚且つ私情などを交えず詳しく書くのは中々に難しいのではと改めて感じさせられた。
「絵の話」
絵描きの思い、売人・回覧者の解釈の違い。
ここまで間逆の解釈になるのは珍しいだろうな。
「帰郷」
夢と現実の違い。
国の末路を聞くとある意味戻れなくて良かったんじゃないかなと思ってしまった。
「本の国」
本を読んで、解析して、採点して。
読むのはいいのに、書くのは変って不思議な話だな。
書き手がいなきゃ物語は、始まらないのに。
「優しい国」
国の終わりと最後の来客。
最後まで読むと、何故国の評判と違うのかが分かる。
ラストの手紙を読むと、なんだかやりきれない気持ちでいっぱいになった。
「砂漠の真ん中で・a」
プロローグに続く物語。
ああそういう事かと、凄く納得がいった。
「続・絵の話」
その後のお話。
何か問題が生じるだろうなとは思っていたけれど、予想外の展開。 -
キノとバイクのエルメスが旅をするお話しです。文章量も程よく、サクッと読めます。
今回もとてもおもしろかったです。あとがきもオススメです。