探偵・日暮旅人の失くし物 (メディアワークス文庫 や 2-2)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 1532
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048702799

作品紹介・あらすじ

探偵・日暮旅人には不思議な力がある。音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛み-。これら目に見えないモノを、"視る"ことができるのだ。その力を使い、旅人は『探し物探偵事務所』を営んでいる。そんな特異体質を持つ旅人のことが気になる保育士の山川陽子は、旅人と彼の娘・百代灯衣の生活をサポートしようと、相変わらず探偵事務所に通う日々を送っていた。そんな時、旅人のもとに、ある料理の"隠し味"を探してほしいという依頼が舞い込んで-?シリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 一作目よりも更に不穏な感じが増してきました。
    前作を読んでから一年半空きましたが、すんなりと物語に入っていけました。
    今回、少しずついろいろな謎が明かされていくようで続きがとても気になります。

    ドラマは相変わらずまだ観ていないのですが、当て書きしたかのように松坂桃李がぴったりとハマっている感じが更に強まりました。(あくまで私の脳内ですが。)

    とりあえず、四冊目の探偵・日暮旅人の贈り物まで読んだらドラマを観たい。というか、観ないといけんわ。
    たしか、アマプラには無かったからレンタルでイッキ観、確定。

    兎に角、これは続けて読むのが良さそうです。
    他に寄り道せず探偵・日暮旅人の忘れ物へ。

  • 第1シリーズ以上に面白かった。
    視覚以外の感覚がない主人公・旅人をはじめとする登場人物たちがより綿密に感じられたからかも知れない。
    旅人の優しさのなかにある狂気が今後どうなっていくのか気になるところ。
    あったかいだけがすべてではないストーリーが良かった。

  • シリーズ二作目でやっと方向性が見えてきたかな、という感じ。前作よりも断然疾走感があって面白かった。

    日常の中に転がる探し物と非日常の中に転がる探し物、旅人が探偵として関わっていくそれらがあまりにもアンバランスで、最初はそのちぐはぐが物語の流れを悪くしているように感じてしまったけれど、旅人にとってはそのちぐはぐこそがバランスを取る方法、自分を保つ術なのかなと解釈。旅人はやはり「普通」を手に入れたいんだろうと思う。当たり前の感覚や感情、そして日常。でも手には入らない。手にしては駄目だと思っている。目的のためには「普通の人」ではいられない。

    それにしても、陽子には相変わらず拒否反応が出るし、中盤は少しだれてしまうけど、次巻を手に取らせるための繫ぎの部分が絶妙に上手い。

  • シリーズ第2弾。
    「老舗の味」「死体の行方」「母の顔」「罪の匂い」の4編を収録。
    前作が主要登場人物の紹介のような感じだったので
    先に前作を読んでおく事をお勧めします。
    前作で疑問に思ったことがいくつかあった。
    旅人は何故、視覚以外を失くしたのか・・・
    本作には、その原因が書かれています。
    そして、旅人は探し続けてきたものを見つけます。
    その背景には更に大きな事件のニオイが・・・
    旅人だけでなく、ユキジも灯衣ちゃんも過去に何かある。
    早く知りたいから続きを読みます!

  • シリーズ2作目。
    旅人の過去、視覚以外の五感を失うきっかけとなった出来事の一端が見えてきます。
    旅人のダークな面も前作以上に出してきていて、今後の展開が気になります。
    哀しい視線の奥に秘められた物とは何か。
    今回のお話は結構重いテーマも多く、そんな中で「老舗の味」の暖かくも切なさの残るお話が良かったです。
    そしてまたしても続きが気になる終わり方。
    続けて読もうと思います。

  • 旅のお共として。シリーズ2作目。同じく4編。『老舗の味』と『母の顔』で虐待してた親でも親なんだ的になるのが嫌。まぁちゃんと修正できる人もいるんだろうけど。老舗の味の子なんか、よくまぁそんな親のとこに行くね、と思う。私なら一生おじさんについてくけどなー。虐待といえば、旅人自身もすごい拷問を受けたような件があって、5歳の子にれをするって鬼だなと思った。先がきになるわ。またすぐ旅だから、続きを借りよう。

  • 1巻に引き続き、読みやすかった。
    メインとして旅人の過去に関する話を軸におき、サブストーリーとして探偵依頼された話となるのだが……このサブストーリーがどれも最後にグッと感動しちゃうものばかりで、とても好き。

    もちろん旅人の気になる過去に関する話が良い間隔で出てくるテンポの良さも読み続けやすさに繋がっている。
    読んでいて旅人の人となりが結局『良い人』なのか『ちょっと狂気交じりのヤバい人』なのか……それが気になる。

  • 時制に疎いおっちゃんは、この作品がドラマ化していたってのに後から気がつくタワケもの。

    それでも前作同様に読みやすく、物語にスルッと入り込めましたね。

    いや~、続きが気になる!!

    時間も一瞬で溶ける!

  • ハヤシライスの隠し味を探求する『老舗の味』
    一億円を奪った犯人たちの思想が行き交う『死体の行方』
    若くして子を身籠り、一人で育ててきた母が幸せとは何かを考える『母の顔』
    薬物や警察官たちが登場するこの世の裏側を描いた物語『罪の匂い』

    どれも面白く、引き込まれる展開でした。旅人が視覚以外の感覚を失くした原因が明らかになり、続きに期待が持てます。

  • ふわ〜っとした内容が好きだったけど、結局日暮さんの過去を明かすためにはどす黒い内容にならざるをえないんだね苦笑

    最初の方の「味を見つける」がテーマの話、裏がなくてスッキリなお話だったな〜

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著者プロフィール

福岡県出身。2008年に第15回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》を受賞。翌年、受賞作『神のまにまに!』で電撃文庫よりデビュー。他の著作には、TVドラマ化された『探偵・日暮旅人』シリーズ、『天保院京花の葬送』シリーズ(共にメディアワークス文庫)などがある。

「2023年 『幽霊と探偵2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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