iPhone vs. アンドロイド 日本の最後の勝機を見逃すな! (アスキー新書 185)
- アスキー・メディアワークス (2011年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048704342
感想・レビュー・書評
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最近のスマホブームについて、個人的には、携帯オペレーターが新たなビジネスモデルを構築したというより、売れる端末を発見したから昔ながらの手法で端末を売りまくっているように見えている。ネットワークは大丈夫なのか、プラットフォームは作れるのか、独自のサービスは提供できるのか、など重要な議論がどこまでなされているのか、傍からみて心配なことではある。
著者の指摘するような、日本のオペレーター、メーカーの勝ち目はどこまであるのか、かなり難しいような気もするが、確かに携帯業界がグローバルで勝負できるようになるか、最後のチャンスを迎えているのは確かなような気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アップルが囲い込んでいるユーザーは忠誠心が高く、長くアップルの製品を使い続ける優良顧客。つまりその一角を囲いこむ戦略。一方Googleは、インターネットへの接触時間を増やしGoogleの利用時間も増え、広告の表示機会も増えるというビジネスモデル。もしこの世界で生き残るのなら、アンドロイド前提での独自の戦略ですすむべきと説く。
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題名と内容と微妙にズレている気もしましたが、、書いてあるコトは興味深かったです。
”imode”を立ち上げた人による、昨今の携帯市場への考察をベースにした日本経済への警鐘、でしょうか。
”SIer”の意味合いが、システムからサービスインテグレータへと変化している実情を踏まえると、
個人的な観点でも、いろいろと参考になる内容でした、さらっと一時間程で読める分量です。
ちなみに著者の夏野さん、今はdocomoを退職されているそうですが、
その理由は本書の行間からも垣間見える、ような気がしました。 -
通信業界対インターネット業界。通信キャリアはスマートフォンの台頭で、益々「土管屋」になりつつある。つまり、コンテンツ/サービスや課金・プラットフォームはアップルやグーグルに侵略され、クライアンツ&端末もキャリアの独自OSではなく、アップルやアンドロイド端末として、キャリアに依存しない形になってきた。残るところのネットワーク(土管)の部分しかなくなってくるという話。
imodeがまさにそうならないようなプラットフォーム戦略だったわけだが、今からでも遅くないので日本の通信キャリアは土管以外の部分でまだ膨大な顧客データベースを持っているうちに、プラットフォームや課金、サービスなどに力を注ぐべきだという。
そして、「通信あたま」から「ネットあたま」へ切り替えが必要という。
アップルにとって、ituneでもうける必要なはい。1曲99セントと安くても、顧客ベースの拡大、顧客の決済情報、クレジットカード情報の獲得が狙い。それによって端末が売れればいいということだろう。また、グーグルにとって、アンドロイドOSはそれでもうけるともりはない。そこにビジネスモデルはないという。無償で標準OS
を開発、普及させることにより、どんな端末でもかまわないからより多くの端末でインターネットが普及し、ウェブを見る人が増えれば、そこから広告収入の機会が増え、広告収入が増えることを狙う。 -
iPhone(アップル)とアンドロイドの戦略の違い、ガラケーの成功と失敗、今後の日本の可能性、夏野剛氏だから、語れる内容だった。
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タイトル「iPhone vs. アンドロイド」については、
対立していない。と、既知の論展開。
日本の物作りについて、
世界のルールで戦おうとしてはならない。
中国メーカーが得意とするような低価格。大量生産型の製品で勝負しようなどと考えないこと。
ものづくりからしかけへのシフト。
日本のポテンシャルは依然として高い。という基本ポジティブな考え方に好感もてる。
リスクをとらない、自信のない、希望のない経営者の問題。
同感。
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アップルとgoogleの戦略の違いがわかって面白い。
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通信業界がリードきたモバイル革命の時代は終わる。「日本」対「海外」というとらえ方よりも、「通信業界」対「インターネット業界」という見方が正しい。
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@tnatsuさん。タイトルに反応した人は1-3章を。しかしそれは日本発ビジネスに対する情熱、愛を感じる4章への序章。経営学を学んだ初心を思い起こさせ背中を押してくれる一冊でした。