- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048729437
感想・レビュー・書評
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『森の奥で燃えるもの』には、ぜんまい腺っていう不思議な言葉が出てきます。
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不思議なことに、誰も死なない穏やかな夜に限って、死を思い浮かべてしまう。
(P.29) -
こういう、ひんやりした感じのシュールな短編集ってよく見かけるよな〜・・
ただ、私は村上春樹さん以外の方のこの手の話を読むと、どうしても“狙った”感ばかりが目についてしまうんですよね。
小川さんは「ミーナ・・」や「博士・・」のような長編の方が好きですね。 -
時間切れで途中断念。病院の待ち時間においてあった本を読んだ。最初の2編ほどしか読めなかったが病院にこんな死の臭いのする本がおいてあることにちょっと戸惑う。刺繍する少女母の入院したホスピスで昔知り合った少女と出会う。彼女は相変わらず刺繍していた。母との最後の時間が終わったとき彼女も姿を消す。残ったのは彼女が刺繍したベッドカバー。死と濃密になったとき現れる少女。森の奥で燃える火正確な題名は覚えていない。そこは時間のない世界。そこで燃える火はみな青い。ただずっと森の奥で燃えている火だけは赤く、時間を失う理由を知る青年。彼は愛する彼女の時間を奪う。どちらも「静謐な時間」というものが感じられ、あちらの世界とこちらの世界の教会がぼうっとするような感じがある。改めて今度借りてこよう。
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とっても今一歩な本だった。3日経ったら内容全部忘れそう。(桐切)
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短編10作。1作が短いです。その分、ぞくっとくる美しさの描写より、グロテスクな部分が目立ってしまっているような気がします。表題作の「刺繍する少女」と「森の奥で燃えるもの」がよかったかな。全体的には、他に読んだ著者の作品に比べると今ひとつです。
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日常に潜む狂気と倦怠を描いた秀逸の短編集・・・なんちって。鋭くて残酷で悲しいものがたり達・・・かな?
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2007.04. 小川さんの小説と病院は、なんだかとてもよく似合う。静かな空気、消毒液の微かな匂い、隣りに横たわる死。怖くはなくて、読んでいるとひっそりした気持ちになる。
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なぜだかわからないけど、村上春樹の文章と共通点を感じた。
小川洋子を読んでいてそんなことを思ったのははじめて。 -
不気味だが怖いもの見たさに、ページを捲る手が止まらない。寄生虫図鑑の話が怖すぎて忘れられない。